♪グリーン、グリーン青空には、小麦がゆれ~る♪みたいな心地の良い日。
一週間ほど前の写真ですけど、”美瑛の丘”だけが丘じゃない。そこらじゅう、北海道にはきれいなところ、感じるところがあるんですよ。うちの畑だって、俺からみたら負けてない!傾斜角度は完全敗北だけど・・・。
”雨のち晴れ”って気分もすがすがしぃ~!小麦も”キタ~~~!!!”と光合成を喜んでます.
こちらは裏庭のプルーンの木の花。甘すっぱ~い香りがなんともグ~なんですよ。こりゃ果樹園なんかいったら最高。においだけで、ジャムになった気分がするだろうな~っと。しかしながら、毎年、防除をしないせいか、虫の発生によりプルーン自体はほとんどたべていません。7年経つけど、一回しかまともなの食べてないな~。今年はどうかな?
種明かし タネも仕掛けもあります?
平成20年度、前田農産の小麦の品種ラインナップでございます。
上から
ホクシン:自社面積の約7割、北海道小麦の9割の主流品種、来年度より”キタホナミ”という品種へと徐々に代替わりしていく運命?にあります。
キタノカオリ:自社面積の約1割、秋播き小麦では現在のところ唯一の強力系(タンパク含量高い)。パンにすると黄色がかったものができる。登熟期の低温がアミロ値(粘性)を低下させるため、大量生産が難しい。しかも、2年前まで高い需要にもかかわらず、”粒の見た目”がごつごつして悪いという理由から、一等麦としての銘柄指定を受けていなかったため、栽培を敬遠する農家も多かった。現在は一等麦指定を受けています。
春よ恋:春播き小麦:幻の品種とささやかれている”ハルユタカ”の後継者。強力系でパンはふっくら、 モチモチ、5年前に十勝のパン屋さんにうちの春よ恋でひいたパンを食べて感動!美味しいの で作ってます。キタノカオリ同様の栽培特性に加え、ハルユタカと同じ、穂発芽しやすいところ がちょっといけてない?
はるきらり:”ハルユタカ⇒春よ恋⇒はるきらり”の流れ。上記、低アミロ、穂発芽、カビ(DON数値がありずらい)など、春小麦の集大成?と呼ばれる品種!今年、市場に実質デビュー。タンパクがやや低い(春よ恋比較)ということなので、栽培面でカバーできるか挑戦中。今年銘柄指定をうけ、実儒者の評価を待つ。”ハルキラリ、ほしい!!!!!”という実需の声がないと、農家は非常につくりづらくなり、”キラリ!”と輝かずになる運命も・・・。需要増=優良品種を産み=生産拡大=自給率の向上という構図。幻で終わらせてはならない品種です。応援よろしくお願いします!
スペルト小麦:通称、古代麦。小麦の原種とも言われ、普通小麦とは構造が違い、栄養上重要なふすまや胚芽が製粉工程の間で除去されることはないとのこと。鑑賞用にいただいたものを春まきか秋播きなのかもわからず庭に播いてあります。しかし、この皮半端でない、でかい、硬い、ぶ厚い。病気の進入も防げそう。でも皮から種を取るのはどうするんだろう?困ったな~。
ライ小麦:自社では栽培、品質、食味、価格?すべてが未知数。ライ麦*小麦を人工的に交雑させたもの。もちろん遺伝子組み換えのものじゃないです!文献によると、グルテン含量が少ない、ミネラル含量が高い、独特の甘い風味をもつということ。そうとうなモグリのかたでないと知らないと思うな。とにかく無事に収穫してみたい。種全部、撒いてしまってサンプルがありません。すみません。以下で確認してください。
https://co-mugi.jp/blog/wp-content/uploads/2008/04/post_25.html
水もしたたる、エエ小麦
朝露にぬれた小麦、ホクシン。
今年は雨がなんせ少ない。本州の露時期のような”今日も雨かよ?”ってことは滅多にありませんが、冬の雪不足から始まり、春にもまとまった雨は5月20日の雨のみ、ふっ~やっと降ったかという感じ。ビートも豆播きも土埃が舞い立つくらいの中の作業でした。
秋小麦は一部の圃場で、乾燥から根元に近い下の葉が黄色くなったり、マダラ状態もチラホラ。春小麦は生育は、播種直後から順調に推移している感じがしてます。収穫まで2ヶ月ちょっと。天気はあせらず、騒がずでいくしか方法ありません。
秋小麦は幼穂形成期といって、小麦の穂の赤ちゃんが、茎の中にできています。直系まだ4,5mmぐらいでしょうか。この時点で小麦の穂の形は決まり、後はどれだけ実を大きくしていくか、どれだけ整粒が穂の中にできるかにかかってます。
こちらは、”春よ恋”成長著しい感じはこの頃も感じられます。背丈はホクシンやキタノカオリよりも大きくなるんです。
アカネ大納言 再チャレンジ編
5月17日晴れ曜日、大納言の種まきをしました。種まきの様子。
種まき機械後部、豆のサイズにあった播種板がクルクル回転することにより、豆をひとつ、たまに二つづつ拾い上げ、播種口に落とす仕組み。機械員は豆が詰まったりしなかとチェックしています。
大納言もアカネ、トヨミなど品種が何種類かあります。
普通小豆と比べて、大納言の普及率が低いのは、低温に弱いので、日照条件が良く産地、秋の霜がより遅い産地でなければならないということが上げられます。
大納言には苦い思い出があります。6年ほど前ですが、9月中に3日間の霜があり、この年の小豆は最悪の結果なりました。一般的に豆類が登熟期に霜にあたると、莢の中の豆ごと凍死状態というか見た目はゆでられたような感じになり、収穫しても、なんとも”古臭い、いや~な臭い”がついたりします。
”今年こそ、大粒大納言を収穫する!”と6年越しの再チャレンジをかけているのです。作物全体的にでうが、毎年同じ畑で同じ作物(連作)を作っていくと、病原菌などが増えるため、作物を替えて作付けしています(輪作と呼ばれる)。小豆は抵抗性が少なく、輪作が重要な作物。
アメリカのバイオエタノールの問題も、トウモロコシ需要増大の他に、農家では輪作も考え大豆の作付けを行っています。昔留学していた、中部のアイオワ州なんかはほとんどの農家が大豆-トウモロコシを毎年交互に作っていました。一定の輪作体系をとっていました。あの頃から比べれば、農家は儲かってるんだろうな~とまたお世話になった農家さんを訪問してみたい。”イエローダイアモンド(とうもろこし)がどうなっているのか?”
あっ、話がずれた、大納言。
命名されるほどの説得力がある。”大きい!赤い!美味しそう!”
播き方は黒大豆とあまりかわりません。ただ、冒頭の説明のように、秋の霜が怖いので、普通小豆より若干早く種まきをしました。小豆は25日前後を予定しています。
お祝いの黒豆
5月15日のことですが、黒豆をまきました!
一般に黒豆、小豆、金時(菜豆類)とか総称でいわれていますが、もちろん品種がそれぞれのカテゴリーの中にあるんです。黒大豆については、中性光黒、トカチクロ、イワイクロとあります。
品種はそれぞれの特性があり、耐病性、耐冷性、収量性、作業性、最近の品種は機能性(イソフラボン含有量の高いものなど)さまざまな観点から、”これは!”といえるものを国の農業試験場改良しているようです。
さて、今年は”黒”に注目!というわけではないのですが、最近お祝いごとも身近にたくさんあり、これは”祝い黒”=イワイクロ大豆に決定!!
ツガイのように、種を2個づつ、20cmぐらいの間隔をあけて畝条にまいていきます。写真は播種後2日目。”あれ、金時みたくなってるじゃん、しかも やや赤い?”というのは、雨をもらい、まん丸の大豆が発芽するのに形が変わってきたのと、赤色は種子消毒(豆の大好きなタネバエやアブラムシに対抗するため)を施しています。
また、”黒大豆の枝豆”これは濃厚でうまい!!農家でも、ビールのつまみ用だと軒先にわざわざまく人もいるくらい。鮮度重視のところもありますが、”とまらない!”くらい旨いんです。
美食家 M&T !!!
うちのチビッ子たち、なかなかの美食家なんです。
4歳の長女Mはママが作ったパンやクッキーを食べては、
”これキタノカオリでしょ、わかるんだ~”とか、”わたしは春よ恋が好き!”とか、ほ~品種指定ですか・・・みたいな口ぶり。写真は、前田農産100%の”春よ恋”でおこした酵母でホクシンを混ぜて作ったオレンジピール入りのスコーンのお手伝い。
こちらは大作”おとうさんピッツァ!”って娘はいってるけど、セサミストリートじゃないかよ(ちょい怒)!!
生地はキタノカオリ&ホクシンミックス。お~いチーズどうした、チ~ズ?
食後にはデザートがないと”つまんない!”と
フランス人化するような食生活をつづけ、ケーキとジュースはわき腹と背中にかけて、別に貯蔵されるようになっているそうです。
一方、長男Tは美食家のように、美味しそうに食べるのが特技?これで、ホンジャマカの石ちゃんのように、”マイウ~!!!”なんて2歳で言っちゃたらレポーターできるかも。”ツュルツュル、だ~いちゅき~~!”
”よく食べ、よく遊び、よく泣き?、よく寝る”子供達のお仕事です。
カラスの口
これなんですか?通称”カラスの口”です。本名はわかりません。
何に使うのか?ビートの苗の補植に使うのです。
補植って何?移植した苗が植わさってないところや、苗が弱って枯れているところに、人間が一本一本植えなおすこと。それが補植なんです。作業はこんな感じ。
時間も労力もかかりますが、最後は目視による、”人の目”。どの仕事でも結局のところ”人”ありきです。
ちなみに、同時進行でカルチ(機械名)というのをビートの畝(作物のライン)の間に施工します。
機械中央部の深耕爪で、畑の排水性の向上と地温上昇の効果を狙っています。これを掛けた後に雨があって、地温が上がるとビートはグンっと大きくなるんです。機械後部にはゴロクラッシャーというカゴがついていて、これがクルクル回転することにより、固まった土を砕いていきます。
♪ラ~イ・ラ~イ・ライコムギ!ラ・ラ・ラ・ライ!♪
5月7日、未知との遭遇”ライ小麦”が発芽です!しかも葉っぱ、1枚目から太!
お隣の”春よ恋”が繊細な感じに見える。
”ん~これは只ならぬヤツになるに違いない!”と確信はしてませんが、独り言、ブツブツっ。
種は過乾燥ぎみに感じていましたが、発芽率も良かったんじゃないかな。
あとはどうなるか?病気や品種特性は?お味は?”2008年未知との遭遇”を楽しみたい。
♪でっきるかな、でっきるかな?♪はてはてほほ~い!
エゾヤマザクラも応援してくれてます!!
コブシの花は上向き!
コブシの花が咲いています。きれいです。近づくと、ほんわか~と柔らかな香りがするんです。
そんなリフレッシュは一瞬でして、問題は花の向きですよ!向き!
農家のうわさ。
コブシの花が上向きで咲いている=豊作!!!となるのです。
ということで、上向きの花オンリーで、観察します。
あれは━、これは\、おっとっと、ダメダメ見るな、見るなと呪文を唱えつつ、
上向き/か真直ぐ┃(ほぼないけど)、”あった、あった!”と凝視+一安心。
”今年も豊作だ!!!”祈願を感じたのです。
Transplant of Sugar Beets!
今年も春作業全快の季節がやってきました~!
やっぱゴールデンウィーク=お・し・ご・とウィークなのです。
というわけで、25日からビートの移植作業が開始。
まずは簡単な作業工程から
1.畑の深耕: 排水性+地温を上げるため。
2.畑の整地: 土の塊を砕いたり、ほぐしたりして、ある程度細かくします。
3.畝を作る: 肥料をまく機械(プランター)で、作物をつくるスジ道をつけます。
4.移植する: 育苗ハウスで作った苗(約50日育成)を一本づつ機械で植えつけます。
5.補植する: 欠株がないかを人が歩いてチェック。一本づつ植えていきます。
と簡単な工程なのですが、苗は水を含むと一冊60kg近くなるため重い!
10日もやると指が千切れると大げさに思ってしまう。
この時期に、いもの種まきも始まるんですよ。
作業写真で振りかってみましょう!
1.畑の深耕 深さ50cmぐらいまで爪がグサっと入ります。
2.整地 パワーハローと呼ばれる機械で土をほぐしていきます。深耕がはいると不思議!細かく土がほぐれやすく整地は一回で済ませてます。大きなトラクターがうなり声?を上げて作業。
ね、左側が整地をしたところ。機械は横に爪がグリングリンっと回転し撹拌するように細土にしていきます。一般的には、家庭菜園なんかでつかわれるのは縦式回転のものです。
3.畝(うね)をつくる。プランターと呼ばれるもので、先に肥料をまいて移植機の道筋をつけます。右にでているのがマーカーで線を畑に線をつけるもの。これ重要なんですよ!簡単に言えば、定規なしに白紙に上手に線がひけませんよね。
4.移植。あの種から育っていった苗達が一人立ちしていく瞬間。一まとまりのポットを機械が上手に植えていきます。
時速はなんと2.8km/hr! ha・は・早い!・・・。
機械の上では、作業するおばさん達が汗だくになりながポットをバラしてテーブルにならべていくんです。ベテランじゃなきゃ、このスピードについていけない!
途中休憩。機械も人も一休み。ふ~っと農大のバイト生も和気藹々、大家族スペシャル?のようにおしゃべり&tea time。
プリッとした、独り立ちしたビートの苗が凛としだしました。!
作業は甘くないけど、秋にはあま~いビートになれよ~!!!