5月28日、地元の小学校3年生50人弱が、小豆をまきにきました。
いつだったか、今年の農業体験どうする?をJA青年部の支部で話し合い、学校との協議をかさねて、小豆をまくことにしました。本別町は豆ところということもあり。
小豆は大納言とエリモ小豆。生育の違いを観察するのと同時に、同じ小豆でも違うものがあることを学んでもらいます。
支部の青年部員が10人ほどあつまり、子供達5人、6人うけもち、豆の播き方を指導。”大体みんなの足の大きさ18~21cmぐらいづつ、指の第一関節ぐらい2~3cmを土に”ズブっ”ていれて、2,3粒づつまいてってね~と教えます。
子供によっては、おしゃべりな子、真剣な子、もっと効率的にできないかと工夫する子。皆それぞれ特徴あります。
生育途中でできれば、一回くらい除草作業をしたり、観察をつけたりして、10月上旬には収穫体験を行い、加工体験(今年は餅つきのあんこをつくる予定)をするしだいです。
”手植えは大変、何日もかかるよ~”とやっぱり、機械作業の必要性も感じたりしてました。
美味しい小豆になりますように・・・
♪shape of my wheat
幼穂ってあまり見たことないのでしょうか?
小麦の穂の赤ん坊のことですが、この例年、5月10日前後から幼穂の発生がみられます。
写真は5月23日にとったキタノカオリの幼穂。この時、すでに小麦の形、穂の段数が決定します。
これは9段。あとはどのくらい実の肥大と、横に何条(2条、6条大麦とかっていうじゃないですか)できるかで、一穂の量が変化します。土の力と太陽と雨も、実の太りには重要です。”さぁ、自然界よ力をかしておくれ~”と魔女のように呪文をとなえたりして。
ライターの先ぐらい、1cmぐらいに育った穂。最初は5月上旬、小粒のタケノコのような状態だったものがここまで大きくなりました。
一方、春よ恋はというと・・・背丈はこんな感じ。左:キタノカオリ 右:春よ恋
幼穂はできとるかな?と解剖してみると・・・あった?肉眼では確認できるような、できないようなそれらしき(タケノコ状のような穂)ものが見える。けど、まだはっきりしないな。
ぐびぐび大きくなれよ~!
♪sha~pe~,shape of my whe~at♪ スティングの”shape of my heart”にのせてお送りします。ご自分で歌ってください。
今年の失敗 春まき小麦 初冬栽培
今年の失敗 ”春よ恋”の初冬栽培
初冬栽培って何?ですが
まず 普通栽培の仕方:
春まき小麦(ハルユタカ、春よ恋、ハルキラリ)は春に種をまくとされる。年が明けた春、4月上旬~中旬にかけて、種を播かれる。アメリカのハード・レッド・スプリングも文字通り硬質の赤色春小麦と言われ春先に播種される。ちなみに、ウインターがつけば、日本で言う秋播きのようだ。
一方、秋まき小麦(ホクシン・キタノカオリ)は収穫前年の9月中旬~10月上旬に播かれて越冬させたもの。北海道の9割は秋播き小麦である。
初冬栽培の仕方:
春まき小麦を秋播き小麦のように越冬させる。播く時期は雪のふる直前がよいとされる。なぜか?雪が布団かわりになり、種を零下で休眠させた状態にでき、春先の雪解けをまつ必要性がない。また、ハルユタカの最大の欠点でもあった、穂発芽やカビの問題を収穫時期、通常は10日から2週間程度収穫が早まることにより、8月中旬お盆あたりの収穫期に降る雨の被害を避けられることから、北海道でも雪深い札幌や旭川方面の道央地域で盛んな栽培方法。
初冬まきを十勝・本別でやったらどうなるか?適用できるのか、やってみた。
工程:
1.平成19年11月22日 会社横の圃場 7反 播種量19.5kg/反(通常1.5倍の播種量) 表土は少々凍結状態 パワーハローにて種が表土にでないよう、播種後に混和する。
2.同年11月28日ごろ、寝雪(雪が降って完全に大地を白く覆ってしまう雪のこと) 越冬開始
3.平成20年3月中旬 まだ種は発芽していない
4.同年20年4月19日 発芽したがふぞろい。どうみても3割もでてきていない。
同日の春小麦の断面:しかも発芽したやつも、表土3~4cmほどで、下の土からクラストが発生。下土と分離ているため、このままの成長が望めない状態。根が浮いている。
ほとんどは、発芽した段階で凍害にあってしまい、硬い種子から春先の暖かさで発芽したところに、朝晩のマイナス気温が発生。芽がでたところに凍ってしまい。凍死状態になったと考察される。
同日:やもなく廃耕にする、残念。播きなおし。
まとめ:
1.道央地帯のような寝雪と違い、十勝(特に本別町は雪が近年少ない)の寒さは越冬小麦には厳しい条件。特に春先の朝晩の凍結と日中の暖かさが、発芽した種子には厳しい条件下にある。よって、初冬栽培は不適と考える。
2.むしろ、雪が少ないことをメリットに、春先の早期は種に向けた圃場つくり(融雪散布、秋の排水対策など)を行い、生育日数の確保をしたほうが有利である。
試験場等では、品種格差もあるようだ。ハルユタカ>春よ恋で初冬まきに適するようだとの説明。しかし十勝の気候はいづれにしても寒すぎのようである。
スペルト小麦ってなんだ?!
妻がみつけてみた超レアもの小麦。スペルト小麦。って何ですか?
私もよく知りませんが、こういう偶然ってあるんですね~。その小麦の存在をしってから数日たって、種をある方からいただいたので庭先で鑑賞用と自家消費にむけてまいてみました。
この品種初めて見たときは、”すげぇ、何だこれ?”と言わせるような姿。どこの国のものかもわかりませんが、古代麦ってこんなに”ゴツイ”のかと思いました。穂の長さもさることながら、驚愕なのは、その種をつつむ皮。”硬いし、ぶ厚い”。まるで、”鎧をつけた麦”みたいなイメージ。
通常、小麦は乾燥麦だと手でもんだだけで、種がこぼれますが、スペルトはそうじゃない。手でもんでも、穂が小穂に分かれるだけ。種は全くでてこず、指でほぐすように小穂の殻をとってあげないとでてこない。”コイツ、なにもんだ?””さすが小麦の親分、簡単には一肌脱がないんだな”と思わせる。しかも、粒も大きい。ライコムギも雄々しいかんじだったけど、こっちはthe king of wheatみたいに君臨するような感じ。
なにせ、一粒づつやっていたら日が暮れてしまう。ということで、小穂のまま、播いてみた。少々強引だが、エン麦なんかは皮つきで播いたりするし・・・。もっとも、古代から自然にあったもの。地球の変化に対応するために、殻を硬くして雑菌の進入を防ぎ、自然の流れで、地上に落下しながら子孫をのこしてきたんだから、なんともないのかな?
どうなる、スペルト?
お味は?なんですが、ここはプロに聞いてみよう!ということで
石釜パン工房”野の花”さまのHPをご参照ください。美味しそうです!!!
http://www.ishigama.com/
♪グリーン、グリーン丘の上にはララ・小麦が萌え~る~♪
♪グリーン、グリーン青空には、小麦がゆれ~る♪みたいな心地の良い日。
一週間ほど前の写真ですけど、”美瑛の丘”だけが丘じゃない。そこらじゅう、北海道にはきれいなところ、感じるところがあるんですよ。うちの畑だって、俺からみたら負けてない!傾斜角度は完全敗北だけど・・・。
”雨のち晴れ”って気分もすがすがしぃ~!小麦も”キタ~~~!!!”と光合成を喜んでます.
こちらは裏庭のプルーンの木の花。甘すっぱ~い香りがなんともグ~なんですよ。こりゃ果樹園なんかいったら最高。においだけで、ジャムになった気分がするだろうな~っと。しかしながら、毎年、防除をしないせいか、虫の発生によりプルーン自体はほとんどたべていません。7年経つけど、一回しかまともなの食べてないな~。今年はどうかな?
種明かし タネも仕掛けもあります?
平成20年度、前田農産の小麦の品種ラインナップでございます。
上から
ホクシン:自社面積の約7割、北海道小麦の9割の主流品種、来年度より”キタホナミ”という品種へと徐々に代替わりしていく運命?にあります。
キタノカオリ:自社面積の約1割、秋播き小麦では現在のところ唯一の強力系(タンパク含量高い)。パンにすると黄色がかったものができる。登熟期の低温がアミロ値(粘性)を低下させるため、大量生産が難しい。しかも、2年前まで高い需要にもかかわらず、”粒の見た目”がごつごつして悪いという理由から、一等麦としての銘柄指定を受けていなかったため、栽培を敬遠する農家も多かった。現在は一等麦指定を受けています。
春よ恋:春播き小麦:幻の品種とささやかれている”ハルユタカ”の後継者。強力系でパンはふっくら、 モチモチ、5年前に十勝のパン屋さんにうちの春よ恋でひいたパンを食べて感動!美味しいの で作ってます。キタノカオリ同様の栽培特性に加え、ハルユタカと同じ、穂発芽しやすいところ がちょっといけてない?
はるきらり:”ハルユタカ⇒春よ恋⇒はるきらり”の流れ。上記、低アミロ、穂発芽、カビ(DON数値がありずらい)など、春小麦の集大成?と呼ばれる品種!今年、市場に実質デビュー。タンパクがやや低い(春よ恋比較)ということなので、栽培面でカバーできるか挑戦中。今年銘柄指定をうけ、実儒者の評価を待つ。”ハルキラリ、ほしい!!!!!”という実需の声がないと、農家は非常につくりづらくなり、”キラリ!”と輝かずになる運命も・・・。需要増=優良品種を産み=生産拡大=自給率の向上という構図。幻で終わらせてはならない品種です。応援よろしくお願いします!
スペルト小麦:通称、古代麦。小麦の原種とも言われ、普通小麦とは構造が違い、栄養上重要なふすまや胚芽が製粉工程の間で除去されることはないとのこと。鑑賞用にいただいたものを春まきか秋播きなのかもわからず庭に播いてあります。しかし、この皮半端でない、でかい、硬い、ぶ厚い。病気の進入も防げそう。でも皮から種を取るのはどうするんだろう?困ったな~。
ライ小麦:自社では栽培、品質、食味、価格?すべてが未知数。ライ麦*小麦を人工的に交雑させたもの。もちろん遺伝子組み換えのものじゃないです!文献によると、グルテン含量が少ない、ミネラル含量が高い、独特の甘い風味をもつということ。そうとうなモグリのかたでないと知らないと思うな。とにかく無事に収穫してみたい。種全部、撒いてしまってサンプルがありません。すみません。以下で確認してください。
https://co-mugi.jp/blog/wp-content/uploads/2008/04/post_25.html
水もしたたる、エエ小麦
朝露にぬれた小麦、ホクシン。
今年は雨がなんせ少ない。本州の露時期のような”今日も雨かよ?”ってことは滅多にありませんが、冬の雪不足から始まり、春にもまとまった雨は5月20日の雨のみ、ふっ~やっと降ったかという感じ。ビートも豆播きも土埃が舞い立つくらいの中の作業でした。
秋小麦は一部の圃場で、乾燥から根元に近い下の葉が黄色くなったり、マダラ状態もチラホラ。春小麦は生育は、播種直後から順調に推移している感じがしてます。収穫まで2ヶ月ちょっと。天気はあせらず、騒がずでいくしか方法ありません。
秋小麦は幼穂形成期といって、小麦の穂の赤ちゃんが、茎の中にできています。直系まだ4,5mmぐらいでしょうか。この時点で小麦の穂の形は決まり、後はどれだけ実を大きくしていくか、どれだけ整粒が穂の中にできるかにかかってます。
こちらは、”春よ恋”成長著しい感じはこの頃も感じられます。背丈はホクシンやキタノカオリよりも大きくなるんです。
アカネ大納言 再チャレンジ編
5月17日晴れ曜日、大納言の種まきをしました。種まきの様子。
種まき機械後部、豆のサイズにあった播種板がクルクル回転することにより、豆をひとつ、たまに二つづつ拾い上げ、播種口に落とす仕組み。機械員は豆が詰まったりしなかとチェックしています。
大納言もアカネ、トヨミなど品種が何種類かあります。
普通小豆と比べて、大納言の普及率が低いのは、低温に弱いので、日照条件が良く産地、秋の霜がより遅い産地でなければならないということが上げられます。
大納言には苦い思い出があります。6年ほど前ですが、9月中に3日間の霜があり、この年の小豆は最悪の結果なりました。一般的に豆類が登熟期に霜にあたると、莢の中の豆ごと凍死状態というか見た目はゆでられたような感じになり、収穫しても、なんとも”古臭い、いや~な臭い”がついたりします。
”今年こそ、大粒大納言を収穫する!”と6年越しの再チャレンジをかけているのです。作物全体的にでうが、毎年同じ畑で同じ作物(連作)を作っていくと、病原菌などが増えるため、作物を替えて作付けしています(輪作と呼ばれる)。小豆は抵抗性が少なく、輪作が重要な作物。
アメリカのバイオエタノールの問題も、トウモロコシ需要増大の他に、農家では輪作も考え大豆の作付けを行っています。昔留学していた、中部のアイオワ州なんかはほとんどの農家が大豆-トウモロコシを毎年交互に作っていました。一定の輪作体系をとっていました。あの頃から比べれば、農家は儲かってるんだろうな~とまたお世話になった農家さんを訪問してみたい。”イエローダイアモンド(とうもろこし)がどうなっているのか?”
あっ、話がずれた、大納言。
命名されるほどの説得力がある。”大きい!赤い!美味しそう!”
播き方は黒大豆とあまりかわりません。ただ、冒頭の説明のように、秋の霜が怖いので、普通小豆より若干早く種まきをしました。小豆は25日前後を予定しています。
お祝いの黒豆
5月15日のことですが、黒豆をまきました!
一般に黒豆、小豆、金時(菜豆類)とか総称でいわれていますが、もちろん品種がそれぞれのカテゴリーの中にあるんです。黒大豆については、中性光黒、トカチクロ、イワイクロとあります。
品種はそれぞれの特性があり、耐病性、耐冷性、収量性、作業性、最近の品種は機能性(イソフラボン含有量の高いものなど)さまざまな観点から、”これは!”といえるものを国の農業試験場改良しているようです。
さて、今年は”黒”に注目!というわけではないのですが、最近お祝いごとも身近にたくさんあり、これは”祝い黒”=イワイクロ大豆に決定!!
ツガイのように、種を2個づつ、20cmぐらいの間隔をあけて畝条にまいていきます。写真は播種後2日目。”あれ、金時みたくなってるじゃん、しかも やや赤い?”というのは、雨をもらい、まん丸の大豆が発芽するのに形が変わってきたのと、赤色は種子消毒(豆の大好きなタネバエやアブラムシに対抗するため)を施しています。
また、”黒大豆の枝豆”これは濃厚でうまい!!農家でも、ビールのつまみ用だと軒先にわざわざまく人もいるくらい。鮮度重視のところもありますが、”とまらない!”くらい旨いんです。
美食家 M&T !!!
うちのチビッ子たち、なかなかの美食家なんです。
4歳の長女Mはママが作ったパンやクッキーを食べては、
”これキタノカオリでしょ、わかるんだ~”とか、”わたしは春よ恋が好き!”とか、ほ~品種指定ですか・・・みたいな口ぶり。写真は、前田農産100%の”春よ恋”でおこした酵母でホクシンを混ぜて作ったオレンジピール入りのスコーンのお手伝い。
こちらは大作”おとうさんピッツァ!”って娘はいってるけど、セサミストリートじゃないかよ(ちょい怒)!!
生地はキタノカオリ&ホクシンミックス。お~いチーズどうした、チ~ズ?
食後にはデザートがないと”つまんない!”と
フランス人化するような食生活をつづけ、ケーキとジュースはわき腹と背中にかけて、別に貯蔵されるようになっているそうです。
一方、長男Tは美食家のように、美味しそうに食べるのが特技?これで、ホンジャマカの石ちゃんのように、”マイウ~!!!”なんて2歳で言っちゃたらレポーターできるかも。”ツュルツュル、だ~いちゅき~~!”
”よく食べ、よく遊び、よく泣き?、よく寝る”子供達のお仕事です。