今年の小豆の収穫は
10月3日から始まった。11haに3種蒔いたのが今年の試み。
1.きたろまん
2.エリモショウズ
3.きたのおとめ
それぞれに特徴があるが、①圃場の特徴は
1.8年前借りた際には、ダイズシストセンチュウ密度が100頭/100g土中を越えていた。
その後3年間にわたり、小麦後にサイヤー(えん麦)をクリーニングクロップとして作付、すき込み。
今年(実際は去年の秋)の段階で、10頭/100g土まで抑制していることが条件下。
2.石原:沖積土ではあるが、全体の8割以上は石石石石石。疲れるくらい石はある。
そこで品種の条件は
1.きたろまん:早生品種でダイスシストに抵抗性、落葉病にも強い。
2.エリモショウズ:北海道を代表する品種。味わい深く、美味しさもNo1と言われる。難点は落葉病に弱く、冷夏だと出来悪い。
3.きたのおとめ:エリモよりは栽培特性上は上手。
また収量は計算してないが良いと予測。
3年前から株間のピッチを詰めた。
プランターの不具合もあってゾロゾロとまかれ感じだ。
ただ株立て本数があるほうが良い。以前は歩鎌が入るくらいあけていたので15cm近くはあいていた気がする。
今年の播種日は5月25~27日、1~3の順
10月3日からきょうで7日経つ(10月10日)。だから収穫終わっていて当然なのだが、
最初の5日間コンバインの故障に気づいてなかった。
イセキ380というコンバイン、ダイレクト収穫できるロークロップヘッドをつけていたが
左右の部分の根部分の溶接がはがれていて、それが微妙に呑み込み口が開く原因となっていた。
石圃場で、毎回ヘッド先に石が詰まる状況も続いていたので、”なんで今年はこんなに刈れないかな~?”と思っていたが
やっぱり例年になくスムーズ感がないなということは、絶対に何か原因があったのだ。下は正常。ゴムの当たりが広がるとまったくもってうまく刈れない。
10月3~7日まで平均すると2.5パック/7hr⇒修理後5.5パック/7hrまで回復
機械は正直だね。土かみはなく、小豆は綺麗よ。
また品種の違いでも作業性は大きく変わったのが今年の特徴。
1.きたろまん:葉落ち良く、粒揃いも良い。早生品種ということもあり、9月の暑い気候で粒が小さいかなと思いきや収穫してみると気になる粒の小ささはなかった。倒伏なし。
2.エリモ:葉落ちは中レベル。それほど気になる葉の付きではなかったが、ろまんと比べると葉はあった。また粒は3種の中では小さめだったが、粒の揃いは良い。倒伏は1割。
3.きたのおとめ:葉落ちは一番悪い。全体の1割は青いのが残っている。
倒伏は3割。枝はりと収穫時の茎の青さ加減からしたら一番収量はあるのかもしれないが、収穫スピードは遅くなるしヘッドロスも多くなりがちだ。
エリモの時もあったが、この畑は傾斜がある。
傾斜の上がり個所は、日光の当たりが良すぎ、また石がさらに土温度をヒートアップさせるため、枯れも早く粒も小さめに。
一方、傾斜の下の部分は肥料分が流れ、また多少なりとも日光からの陰になることもあり茎葉が青い部分が多かった。
他生産者の畑も真っ青に近い畑もあるが、どれも莢は上がっている様子。特に追肥をした小豆畑はそうとう収穫は苦戦する様相だ。下写真はきたのおとめ これでも一番葉が残っている。また茎も青いのがところどころに。ただ青莢はほとんどない。
今年の傾向としては茎も白く枯れの多い年(うちではいつもより収穫遅れに感じていたが)になっているが、粒の過熟感はほぼない。なんか不思議な小豆の年だ。
来年の課題は、正確な培土これで作業性UPにしたい。
例年どうりの土壌分析、緑肥サイヤー導入、株間調整は今年のままでOK。
さぁ、あとはカミさんに美味しいお汁粉でも作ってもらおう!!
カテゴリー: 管理
緑肥のえん麦&ひまわり収穫しません。
10月上旬。10月に入り、急に朝晩が冷えてきた今日この頃。
8月16日とかなり今年は遅れて蒔いてしまった緑肥(そのまま畑の有機物になる)を粉々にする時期がきた。
いつもなら、8月上旬に蒔いていたのに、今年は小麦の収穫が秋も春も全体に遅れた。というより通常年に戻ったということかもしれない。過去2年の旱魃を考えると、収穫水分が多かったのと熟期が遅れていたので・・・・
と書いたが、結局準備不足。言い訳しちゃいけない。
今年のまずは失敗から。
1.緑肥の量(9kg⇒12kg)に増やしたこと。増やさなくても今年の9月の温度の高さからいったら10kg/反の量で充分だった気がする。収穫時にはかなりのえん麦が倒伏していた。
2.その倒伏していた原因:ブロキャス散布後、パワーハローで撹拌したまでは良かった。
その後の対応として、ケンブリッジローラー等で土表面を占めるべき。結果、根がフワフワした状態だった。
3.そのフワフワ感はどこから?とういうと、スタブルカルチ(レムケン製)をデモで借りた。
素晴らしい混和能力と小麦の刈り株除去ではあった。20cmくらいの深さの調整だったが、これがフワフワ感の原因。
決して悪い評価ではないが、その後のローラー等の鎮圧がないのがわるかった。
では、成功部分は
1.成功ではないが、天気に助けられ、遅まきでもそこそこの丈約40cmのえん麦、また10月8日にはひまわりはちょうど満開有機物確保にはなった。
2.失敗2のスタブルの効率の良さと表面の綺麗さには感動した。来年入れちゃうかも!?
3.初めてひまわりをえん麦と混幡してみたが、綺麗だ!こりゃ喜ぶ通行人も増えそう!
すき込み作業はうちは2段階。メリットは
1.チョッパー:1工程増えるが、裁断することで腐れや土との分解は明らかに早い。プラオ作業も引っかかりが少ない。また次年度のビート間のカルチ作業でも深耕爪等で、未分解の葉や茎を引っ張ってこない。
2.プラオかスタブルカルチ:プラオをかけるまで、空気と触れさせ表面を混和しておく。
今年はスタブルがあるので、プラオとの違いをみる。
ひまわりの効果:高い有機物の量を確保できるが、うちは景観を良くしたいということが主な理由。
えん麦の効果:えん麦といっても、野生種とかサイヤーとかいう品種がある。うちのはサイヤー(オーストラリア産)
クリーニングクロップとも呼ばれていて、土壌の根ぐされセンチュウや寄生すると恐ろしいシストセンチュウの密度を下げる効果がある。それは毎年の土壌分析からもよく分かる。センチュウの密度(頭数)が明らかに減るのだ。もともといないところは関係ないが、豆やイモにつくと、収量は激減、品質も低下する。
今年の小豆の畑は、借りた8年間には144頭/100g土中いて、豆が全然取れなかったのが去年は12頭まで減っていた。もちろん、輪作で畑を開けていたことも事実だが、その間小麦後にサイヤーを3年作っている。これが効いていたに違いない。どこが大事かというと根からだす根酸が効果を発揮するようなのだ。自然治癒が他の作物でできるなんて、やっぱ植物の世界もバランスが良くないとダメなんだなと思う。
ということで、ひまわりなんか満開に咲いて間もないのだが、ここでお役御免だ。ありがとう!
小豆の収穫⇒ビートの収穫⇒黒大豆の収穫と立て続く。
ここがベスト!!というところでやりたいのだが、機械も人も必要最低限でフルに動いている。
天気もこれ20度以上なんかは気温が上がってこない感じだし。ここら辺がいいところ。
「ゆめちから」収穫!ガンガン行きますよ~!
ゆめちからの
今年(H24)は7月29日~8月4日まで。
昨年(H23)は7月26日スタート。
一昨年(H22)は7月22日スタート。
H22は受粉から登熟期までが暑く旱ばつ、H23もその傾向が強い。
今年はというと順調に生育が推移した感じがある。
根も痛んでいないようで、茎の水分が残った状態(青い)の茎での収穫が多かった。
H24産ゆめちからは、約
背丈:穂首まで約76cm
穂長:9~11cm
段数:9段
平均収穫水分:20~25%
ということで、去年にくらべるとそんなに条件的には変わらないのだが、粒の大きさは間違いなく今年のほうが大きかった。
背丈が去年よりも数センチ高い感じがみられるが、適度な雨がそうさせたのか、それとも6月下旬から、7月前半まで涼しげだったけ。とにかく早上がりにならないよう、追肥もNセンサーを利用して施した。
とにかく無事に、しかもノゲをほぼ心配することなく「ゆめちから」は収穫された。
こりゃ成分結果も楽しみだ。超というほどタンパクが高まっていれば、努力が実った形だ。
それは10月にはわかるだろう!パン屋さんたちまっててね~!!
もちろん深夜まで作業は続きます。去年と比べると、スタッフ1人へっただけ大変です。何とかはなりますが、体力が衰えてくるとと思うと心配だな~。これも人確保も課題のひとつ。
それでも途中に何人もの”ゆめちから刈り隊”がやってきた。
源すしの若大将!後に日本一長い111mピザをやる羽目になるとは、この時知る由もなかったのである・・・続
帯広市のはるこまベーカリーの栗原オーナー。ここのバケットは絶品。それにうちのキタノカオリのチャパタや春よ恋の角食パンなどもかなりの人気で美味しい。各小麦の特性に合わせて美味しいパンを創ろうとしている熱血パン屋さん。
「十勝パンを創る会」の会長でもある。念願のコンバインどうでした?
それから、アレ?マジ?なんでスーツにネクタイ?
サラリーマンNEOみたくなってますけど、東京から本別にとついできた会計士の内田君。彼も町おこしや地域の行事に積極的にかかわり、良い提案をするアウトサイダー。うっちーのようなよそ者目線からの、この地のメリットを見る目が地域を変えてことになるかもしれない。どんな形でコラボできるか、私も楽しみだ。
ミステリーな仲間たちも大勢きてくれた。これも地域の産業や小麦を知ってもらうため。
出来る範囲でいいから農業の魅力を発信していくのも我々の役目かもしれない。
とにかく、収穫は順調、順調!
雨、雨、雨の5月上旬
ツツジも桜も、杏の花も咲く今日この頃。
雨です。雨です。雨ばかり。
ここ3年はこのようにゴールデンウィークに限って雨という感じが続いてます。
うちもビートの移植作業は中断。
5月3日から進まず、まだ全体の4割ほどしか終わっていないスローペース。
でも、去年はこの時点で無理して植えたビートが途中でイカレテしまう失敗を起してしまった大反省点を振りかえると、
土が乾き適期に畑に入れるまで待つのも勝負のうちです。
まだ、予報では3日ほど曇り雨の天気。
週明け5月14日からフル稼働できていれば最高でしょう。
それまでに、出来る限りのことをと・・・。
今年の雨も、平成21年の大雨も、平成23年の9月頭の極雨も降るのは天気の勝手。
我々ができるのはどう、それを畑からリリースできるかです。
2度あることは3度あって、その教訓を社長(父)はじめ、先人たちはやってきました。
平らな畑に側溝を掘り、暗渠パイプを施工して水抜きをするのです。
今年はこの調子だと、そんな簡単に乾くわけもない感じの天気ですので、その昔の側溝の掃除。
ここ32番の畑は、下層土は湿性火山灰土、粘土けが強く暗渠なかせの土です。
道路横断している土管も、水位がギリギリの勾配。
下手すると逆流しそうです。
ユンボを使って、V字型に側溝を掘り下げ、水位を下げます。
途中で埋もれていた暗渠を見つけ、水はけの確認。
今年の秋に良くなるのも、もしかしたら来年、再来年に結果がでるかもしれません。
でも、やらないよりはやったほうが絶対良いのです。科学性だけでなく、物理性も良くしないと総合的に根が張っていかないから。
こういう作業のできない沈滞ムードはその後一気に快晴に恵まれ、作業がぼわれます。
備えあればなんとかで、こういう努力が畑の基盤強化にはかかせないんです。
畑の雪融かしってどうするの?
3月15日から融雪剤散布を開始した。
今年は結局3つの剤を使ってみた。いづれもブロードキャスター使用。
BCとは、トラクターに肥料散布をつけて円盤の遠心力によって広い範囲に均等に肥料をまく機械のこと。
1.豚プン(乾燥)
2.鶏糞(乾燥ペレット)
3.防散融雪タンカル
それぞれのメリット・デメリットは?
良かった点
1.豚プン(乾燥):燐酸の肥効性
2.鶏糞(乾燥ペレット):窒素の肥効性、粒揃い。
3.防散融雪タンカル:他に比べ格段に融雪が早い
悪かった点
1.豚プン(乾燥):比重がバラバラ。また重いので雪が重みに耐えられず落ちてしまう。
一番融雪の効果はなかった。むしろやり直しっぽい。
2.鶏糞(乾燥ペレット):豚プンよりは比重は軽く揃っているが、融雪効果を求めるならかなりの量を蒔かないといけない。
3.防散融雪タンカル:凄い煙埃。融雪速度ナンバー1。流石それ専用だけあった。
また、いつもより遅い融雪剤散布(3月中下旬)を作業日選択した。
早く小麦が出過ぎると、③,4月の低温により小麦が赤くなる傾向があるため。
毎年のことだが、春先の秋まき小麦の色をみるまではドキドキさせられる。
甘甘ビートを育ててみよう!!
ビートの苗つくり。
種蒔いて4日後、水やり管理が開始されます。
これも種をまいてすぐ水をやるよりは、土にある程度なじんだ状態で水をやることによって一斉に発芽してきます。
発芽がそろえば、あとの管理作業もグッと楽になり、かつ平均した作物ができることになります。
最初の水やりから10日くらいは、絶対油断大敵。土や発芽した後にマイナス温度だとかなりのダメージなります。
外はマイナス、一度凍らせでもしたらアウト。
ホースやポンプの水を毎回抜いておかないと、朝晩凍って、破裂や破損の原因です。
土には最初乾燥防止のために、パオパオといガーゼの薄いようなものをひき、水分の均一化と蒸発を防ぎます。
効果としては蒸らすイメージでしょうか。
一冊につき5Lを2日(中一日おいて)に分けて、散布。一日に3000Lほどの水をまくのです。
その後、最低気温を5度に設定して、暖房機をいれておきます。
暖房機が壊れるなんてことはあってはならないのです、絶対!!
それからやや2,3日後発芽見られます。
ハウス内の気温やちょっとしたもともとの土壌水分、水のやり方で途中、発芽していたりまだだったり。
ここは人間が細かく☑をしながら補助的にジョーロで発芽の手助けをします。
”発芽をそろえる”ことに集中と時間を割きます。
あとは、土の極端な乾きと、濡れ過ぎに注意したり、立枯病の防除をし管理していきます。
今年は暖房ダクトにかけるシートを約7年ぶりくらいで新調しました。より軽く、暖かくできています。
子葉がでてきて、その間から本葉がでてきましまた。
甘甘ビートは最終的な目標ですが、管理は甘すぎるとビートもダレて?しまいます。
温度管理も朝晩は最初のうちは十分に気をつけてながらも、本葉がでてくるころ(20日後くらい)には徐々に寒さの中を鍛えなければなりません。それとローラをかけたりします。(去年から試験的にやってますが首本が強くなっていいかんじだった)。
甘く育てない、甘甘ビートになればと思ってます!!
農業経営見える化ソフトってなんだ?!
実際の農業現場にいるとどれにどれだけの、コストがかかっていているというのは分かりずらいものだ。
反対に、売上は分かりやすいようでわかりにくい場合もよくある。
なぜかというと、交付金があり、その要件も多義に渡る場合がある。
そこで、ざっくりとでもその傾向をつかんで、対策を打てないだろうか?ということで”農業経営見える化ソフト”は開発された。12月8日。農閑期になるとやたらめったら講習会は多くなる。充電期間というより反省と予習するための期間がこの時間なのだ。
今回の講師は、十勝農業試験場の生産システム科の白井研究員。
同課の取り組みはこちらから⇒ポチっ
うちも数年前からお世話になってきた白井さんのソフトのお披露目会というより、進化系の経営ソフトの普及と実演だった。本別情報ネットクラブ(HINET)とJA本別青年部の初の共同開催となった。
このソフトの特徴は
1.クミカンデータをCSV形式で簡単にエクセルに移行。自動計算してくれる。
2.グラフ化から現状を把握し、地域モデルとの比較ができ、自分の強み、弱みをしることができる。
3.年次比較もできるので、年次の動きを把握できる。
4.ソフトは無料でダウンロードでき、改造もできる。
5.営農日誌と連動させることで、人的な動きと作業性もよくわかる。
もちろん、ちゃんとした企業であれば、
複式簿記は当たり前、部門(作物)別の売り上げや経費の算出、労働分配率など様々なデータを統合できているが、農魚はまだまだ山カン。もちろん自然相手だし、機械はぶっ壊れるしと分からないことも予測できないことも多々あるが、このソフトはその部分を見えるようにできている。
白井さん曰く、カーナビの役目だそうだ。
目的地(ゴール)を設定する前に、どのスタートライン(位置)にいるのか把握しないと、どのルートをたどるのかも違ったり、たどっていいかも分からなかったりするからだ。
確かに、”費用対効果”はグラフ化されていて、各作物や部門の数字のボリュームがはっきりしていたほうが分かりやすい。やみくもに経費を削ってもダメだし、機械投資しないと大規模化もはかれない。でも自分がどの力量で実際どう動ける化をはかるのであれば素晴らしいソフトだと思う。しかも、ほぼ入力いらず。
きっと日本の農業はちょっと言い過ぎだが、地域の傾向はすぐに浮き彫りになって、政策数字や新規農業者の農業ってどんなん?という答えにも加味されることになるんだと思う。
でも欲をいえば、例えば
1.スマホや携帯で、労働時間を入力管理、それをこのソフトに連動させる。
2.トレサビ情報の生産履歴から、肥料、農薬、種子などの大きな経費をこのソフトに連動させる。
みたいなことができたらより素晴らしい。
なかなかこういった類のちゃんとしたソフトはないからだ。
それに、農家によって項目も変わってくるので、それぞれで項目のルール付けも重要な要素だと思う。
でも家計簿みたいなもんだから、分かりやすさが一番。
あんまり細かすぎても、投資に踏み切れなかったりするから。
エイヤ~!!というわけのわからない”決断”よりは、数字に基づく”判断”がこれからも重要なんだと思った。
白井研究員の仕事は、十勝の農業経営のデータベースの本来の活用にスポットライトをピンポイントであてられそうだ。
どうもありがとうございました
2011 WORK FORCE MAINTENANCE
冬です!寒いです!雪も降りました。
今年の根雪は12月3日の夕方から4日の朝にかけて、大粒で水分のたっぷり含んだ雪がふりました。
除雪も”重いぃ!!”というのが大方の方の意見でしょう。
11月下旬から12月中旬まで準備したことは、
1.ビートハウスの裾シートのとりつけ
2.ビートの育苗土の準備と凍らないようにシートがけ。
3.各種メンテナンス(機械、施設)
4.それにともなう清掃。
5.改善のための改造(施設、機械、人)
機械点検は
1.エンジンオイル、油圧オイル交換(エレメント含め)
2.グリスアップ
3.時間毎の保守点検(クーラント交換だとか)
4.改造(使いづらいところは使いやすく、ぶっ壊けていてそのままのところを修繕)
写真はスプレヤーの荷台作成(松本作) ビフォア
アフター
どれも重要な作業でこれをやると良いことが大きくは三つ。
①.経費削減
②.機械に触れることで愛着と、どこがどういう仕組みになっているかよく理解できるようになるし、部品や道具の使い方も覚えられる。
③.人に教えられるというより、伝達能力が高まる。
でも素人がやるので、失敗もある。
例えば、分解しすぎて基に戻らなくなるとか、時間が異様にかかるとかだ。
でも鼻水垂らしながら、オイルにまみれてやる。
明日の出動のために、来年のより安全で、快適な作業のために。
甘くなってるかな貯蔵ビート?
11月頭に収穫したビート。
一部は農家貯蔵といって、製糖工場の出荷調整をうけてパイルして置いておいたのだ。
ついにその出荷は12月1,2日。
12月3日は初雪がふったので、間一髪助かったといっていい。
助かる?ってどういうことかというと、ビートパイルのシートが雪にぬれると大変回収しにくいのだ。
除雪からはじまっちゃったりして。こういうことが過去数年続いていたので、今年はついていたのかもしれない。
さて、外はもうマイナス、マイナスの温度。朝晩は寒く手もいてつく。
10tダンプ数台とショベルカーがセットになって、集落を回っていくのだ。
パイルのシートをはぐると、ビートはまだ息吹いていて(温度を保っていて)、湯気がモウモウと上がる。
あの子供たちにならしてもらったビートの山の出荷となった。
作物の呼吸が聞こえてきそうとかっこいいフレーズではなく、水蒸気でむせるほどだ。
そのビートの山に向かって、ショベルカーがウィンウィンいいながら、ビートをすくう。
それから10tダンプへ、バケットを下げる。
“ドドドドドぉ、ダダダダぁ”とビートがダンプの中の鉄底に当たって地鳴りのような音がする。
今年もこうして無事に作物は出荷し終えた。貯蔵期間に、若干でも糖分が上がっていたらよいだが・・・。
今年は、5月上旬の長雨で、1圃場は近年になく低収。
反面、農場周りのビートは初期生育も良好、9月中旬にカッパン病にかかったが、かつてないほど収量はよさげだった。作業をやらない目を養わなければならない貴重な年になった。
それに、なにせビートちゃん、今後TPPで揺れに揺れてくると思う。
心配していてもしょうがないし、来年の準備は始まっている。
来年もお願いします!甘~く、甘~く。
soil sample taking for the next season
土壌サンプルの採取はいつもこの時期、11月中旬。
じゃなきゃ、凍ってシャベルもささらなくなる。
年に一回毎年取り続けて10年以上になった。パチパチパチ~。
“継続は力なり”とはこのことで、客観的に土の状態を毎年チェックするのは非常に重要だ。
土サンプル採取の目的は
1.畑の状態を化学の数字で認識する。
2.そのデータを基に肥料の設計を組む。
3.データは蓄積して、毎年の変化を数字で見て、作物見て、土の状態からさらに反省をしていくツールにする。
4.次世代に向けた情報として保管し、それぞれの畑に解釈をつける。
取る土は各圃場ごと。前回ライムケーキを土壌改良剤としてまいたのも各圃場ごとのサンプル数時から判断する。
うちではサンプルを4つ取る。
1つ目:SRU(全道組織の土の勉強会)農学博士のDrカワベ氏の指導のもと、土壌のデータと土質その年の天気や作物の状態を勉強するかい。土のバランスを考慮しカルシウムやミネラルなどを過不足なく土壌改良していく。農家は経験や勘に頼ることがおおく、理論的にデータが何を示すのか非常に勉強になる会だ。
2つ:農協連 十勝にはJAが出資した土壌分析の機関がある。ここのデータはJAほんべつのマッピングシステムに登録されるので、将来的なデータの蓄積に役立つ。
3つ:北糖 とりあえずのpHとECを簡易測定してもらう。
4つ:JA本別 土中にいるシストセンチュウの頭数をカウントしてもらう。豆とジャガイモを数えるのだが、うちはジャガイモはないのでダイズシストセンチュウの数を数える。頭数の数によっては、生育途中で作物が障害を受けやすい環境下におかれるため、特に豆類を作付するときはこの数字も重要だ。
でどう取るか?
きれいな肥料袋やガラ袋をもって、シャベル持って畑を横断していくのだ。
畑の表面と地中30cmくらいでは全く違う様相をみせることもある。
やっていることは簡単だが、データと反省を得いる意味では毎年の楽しみな儀式だ。
取ってみるとよりよくわかるが、土質が違うと見事に土の色も変わってくる。
来年はどんな年の土になるんだろう?
作物や土って作ってみないと分からないが、作る前にわかることも多いのだ。
土のバランスだけ良くなっても、作業が作物の適期に行われなくては意味がない。
農業は複合作用の連続なのだ。