”北方ジャーナル” に麦チェン掲載

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「禁煙ファシズム」を許すなが目立つ衝撃的な見出し。
そして、”時代を撃つ北の報道・評論誌”北方ジャーナル(2010年5月号)という雑誌に生産の取り組みが掲載されました~パチパチ。
 私もこちらの記者の方から取材の連絡を受けた時には、”北方ジャーナル?”右系?左系?それともポルポト派・ネオナチ?なんだべ?と思いましたが、北海道の経済や地域の問題点を深く探る社会派で硬派な雑誌なのがわかりました。
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 しかしながら、ススキノ情報もあったりして・・・硬派の中にもチラリズム的なこともあります。でもススキノも立派な経済圏といえばそのとおりだと思います。
 記事は、帯広の老舗だけど地域発信型パン屋”満寿屋(ますや)パン”の小麦の地産地消の取り組みと一緒に掲載させていただきました。中でもますやさんの”麦音”は100%十勝産小麦にこだわったパンの提供が最大の売り。畑もパンやもレストランも併設していて日本一の敷地面積をもつパン屋です。
私たち夫婦も去年の新装オープンに呼んでいただきました~そん時の様子⇒ポチ
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 タイトルには””小麦”で農場から食卓まを結ぶ営みが大きな可能性を生む”とあります。末端の生産者個人まで行けばここまでの話はすごいことのように感じますが、今まで大きな組織の中でもこうした”大きな可能性”という言葉が聞かれてこなかったのが残念です。ますやの社長さんも私もどこか共通点はここらにもありそうでした。
 
 北海道の”麦チェンジ”キャンペーンの一環で取材をしていただきましたが、こちらのバックナンバーの農業特集も興味深いものがあります。江別市の”麦の里”と題した小麦サミットの取り組みや、下川町の”はるゆたか”手延べうどんの製作・販売までの過程だとか、どれも結構なドラマが町つくりでは展開されているのがわかります。 

氷の美小麦 ゆめちから&きたほなみ

3月上旬にまいた融雪材の効果もあり、また御天と様にも恵まれグングン雪解けは進んできました~。
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ただいま冬眠中の秋まき小麦たち。
雨の日も風の日も雪の日もじっと春をまってます。根っこというアンカーを地球にはりながら。
雪解け水のたまった氷の中でも、生きとるんです。
素晴らしい生命力ですね、こんなん人間でしたら”九死に一生スペシャル”にでられちゃいます。
それでも、分厚い氷がはってしまうと呼吸できずに、凍死してしまいます。何年かまえにも冬の雨で酷い被害がでたことがあります。雪解け水が流れているうちは、窒息することはないようです。
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昼間の写真なので、気温も3度くらいになっているでしょうか。朝晩はマイナス8度近くまでさがるので、凍ったり解けたりの繰り返し。
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麦の芯は生き生きしてますね。まだ夢見心地の新品種”ゆめちから”。どんな麦になるのか楽しみです。
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それから”ホクシン”に変わって、今後ますます活躍する”きたほなみ”
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どちらも、雪腐れ病の被害は今のところみあたりません。北の大地に穂波が揺れるまであと4ヶ月。
どんなことになるんでしょう?

Let’s go to the snow field!

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トラクターで豪快に雪遊び~してるわけではありませんよ。
3月6日に融雪材をまきました。よくDIYストアとかで使われる塩化カルシウムではなく、炭酸カルシウム(通称タンカル)と呼ばれる肥料に墨というか炭なのか、黒く着色されたものを20kg/反にまきます。
タンカルは土のpHを調整する役目もありますが、量からいってもその役目よりも雪を溶かす目的でつかっています。マグネシウム(苦土)入りのものもあり、土壌分析からも何かしらのたしになるよう苦土タンカルを利用しました。
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500kgのパックから、モウモウと黒煙がたちこめるので、顔は真っ黒、鼻穴はいつもの倍以上?黒くなります。
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撒いている畑は、秋まき小麦(ホクシン、きたのかおり、きたほなみ)と春まき小麦(春よ恋、はるきらり)の畑が中心です。春まき小麦は、霜でやられるというのは本当に稀なので、早期に種まきしたいのが理由なのと、秋まき小麦は雪中の雪腐れ病発生の危惧と春先の追肥を早期にやりたいので畑を乾かす必要からです。といっても、雪の深さも関係するので、”まけば良い”ともなりません。コストもかかるし。ただし、去年の大雨(本別町は過去最高の1063mm!!!)は秋の土の水分もずいぶんのこってるんじゃないかなと思い、なるべく水が引くのを早くさせたい気持ちもあります。
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朝の9時くらいまでは雪もカッチカッチで、何tもあるトラクターが走っても沈みもしませんが、正午近くには気温も上がって雪も溶け出しザグザグに。冬眠中の小麦をタイヤで引っ掛けたらマズイということもあって、午後はやらない判断もしました。でなかったらWタイヤにしなくても良いなと反省したり・・・
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撒いたらこんな感じ。真っ白い雪のキャンバスにほんのりと色づけされているかんじ。これが太陽さんに当たって雪がグングン解ける原因になるんです。結果は10日もすればわかってきま~す。

こんなん”ドン”でしょう?

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皆さん、ドン菓子ってご存じでしょうか?
よく”麦チョコ”とかのあのパフパフした感じのお菓子。ポン菓子とも爆弾菓子ともいうやつで、専用圧力機械に穀類をいれて、圧をかけて一気に減圧した際に”ドーーーーン!!”と音が鳴ることからその名がついたんですって。
私の町、本別町にも昔ながらのドン菓子にこだわってさまざまな雑穀をドン菓子にしている商店さんがあります。”つしま商店”さんです。
地元産の雑穀にこだわってつくりたいとのことから、当農場のこむぎ”春よ恋”を使って、ドン菓子にしてもらいました~パチパチ。
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”塩味春よ恋”はおやつに、御つまみに。
これが、塩味と地元のビート糖をからめた”春よ恋おこし”の2種類が誕生。
開発必話があって、”ホクシン”vs”春よ恋”でドンを作ってみたところ春よ恋のほうが圧倒的に甘味があり、香ばしかったのです。
これって、お菓子つくりにも関係があるのかなと思いました。スポンジ自体に個性がありすぎてもまずいとすれば、タンパクの低いもののほうが他素材とも協調しやすいのではないか?逆にパンは膨らみはもちろん、香ばしさや甘味が素材にあったほうが好まれるような気がしました。ドン菓子のプレーンタイプならやっぱり”春よ恋”だったのです。
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やみつき”春よ恋おこし”
 販売は、”ステラ本別道の駅””つしま商店”まで。
 プラス、つしま商店さんのドン菓子はシリーズ化されていて、とうもろこし、そば、マカロニ、うどん、豆、米とかなりのものをドンドンやってます。お勧めは、地元の黒豆をつかったおこし菓子。”黒豆おこし”は食べ応え満点で、黒豆の皮のビターな感じと、地元ビート糖のからみがGOODです。
 それと、ドン菓子といわれるだけあって、作業は危険そうに見えます。迫力ある菓子つくり、昔懐かしいドン菓子なんでしょうけど、こういうのが昭和の風物誌でもあったんでしょうね。

小麦バンバンサーキットとT社ビュンビュンサーキットの相関関係

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12月に入り来シーズンの準備をしてきた。特に念願だった小麦の乾燥機の増設を開始。
現代のというか、最新の穀物乾燥機は遠赤外線使用のもの。なんでも、セラミックをあっためて遠赤を放射して穀物を芯からあっため、乾燥させていく方式。コメでは食味に絶対の違いがあるようだ。
さらにそれにより燃費効率も良くなっているハイブリっトな乾燥機である。
来年に向けて稼働を待つのだが、このままではただの箱。ここに小麦を運んだり出したりするラインを作らねばならない。これが今回のミッションだ。
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搬送ラインとは、それ自体で仕事をするベルトコンベヤー、チェーンコンベア、スクリューオーガー、空輸しきのパイプラインなどがある。まさかこれ自体をつくるということはないが、その機械をのせる画台や、角度をにらんだ配管、作業効率を考えたライン、シンプルで使いやすくメンテしやすいラインつくりがかかせない。しかも、建物ものの大きさや高さも限られるし、お金だってもっと限られる。
上記写真はコンベヤをのせる画台に、アンカーボルトの穴をコンクリートに空けているところ。
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サンダーという器械で鉄をきったり、溶接機で固定したり、鋼材から頼んで自ら距離や角度はかったり、”ここをこうして、こうして、こうして、えっと、えっと、えっと・・・”と小麦の流れを考えて作っていく。この手の作業はフルオーダーメード。なんせ建物の規格や、流す穀物の種類や水分、他にもっている輸送機械の能力(ホークリフトやその高さ)、穀物を受けるいれもの(パックかコンテナか)とか投資できる資金、いろんなことを考えて作業はすすめなければならない。
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もしなにかあったり、点検するための作業台も必要になる。鋼材を切って、溶接、色塗り、設置。
こういう作業は時間がかかる分、現場の人間がやりやすいようにアレンジするべき。法外な人件費がかかってくるし。
”あぁ、こうやって流れて、ここで麦がオーバーフローしてもいいとか、また別ラインに戻せるからこの角度で設置しよう”とか、実際、本番で支障がでると致命的だ。そんな簡単に直せたりしない。というよりも作っている時間がないのだ。小麦収穫の適期はまったなしが多い。
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子供たちがあそんでいるT社のビュンビュンサーキットみたいに、華麗にバンバン小麦が流れて行ってくれたらなと思う。でも、今のミニカーはジャンプさせるという荒業ができるようだ。小麦は飛ばないよね?
流れがあるのって面白い。畑の小麦から食卓でパンを食べるまでだって、どっかで世の中サーキットみたくなってるんだろう、空高くから見てみると。どっかが切れては繋がらない。
でもできればその距離は短いほうが良いにきまってる。
それもこれからの農業の課題だと思った。

東京農業大学 ”麦” フォーラム

11月21日、素敵な勉強会に参加しました。
我が母校、東京農業大学(オホーツク網走キャンパス)での”麦”を題材にした研究発表会に呼んでいただきました。といっても、私は世田谷キャンパスのほうで、実は初めて網走キャンパスにいったのですが・・・。
 以前にオホーツクキャンパスの教授から電話をいただき、4年生徒たちの”麦”に関する発表会があるのできてもらえないかとオファーをもらいました。行ってみると、これまたオホーツク海を眺望できる丘の上にたつ立派なキャンパスがあるじゃないですか!北の農大スピリッツはここでも育っているですね。
オホーツク(網走、北見を含む)地域は、小麦、馬鈴薯、甜菜(ビート)の生産の盛んなところで、積算気温や収量性の関係などで、豆の作付は増えていないようです。小麦も秋まきと春まき小麦が分散されて作付してある感じ。輪作体系からも、春小麦を導入している経緯があるようでした。
 さて、生徒たちは教職課程の面々で、将来は先生の卵になっていく様子。それぞれ、3~5人くらいのチームに分かれてテーマ別に発表をしていました。以下発表テーマ
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根本的なことですけど、麦はイネ科です。だから、ヒエなんかのイネ科雑草には、生育初期の除草剤しか効かせられません。発表では、小麦と大麦の違いを説明、小麦は寒さに強く(北海道向け)、粘りがある。大麦は厚さにつよい(本州向け)、水吸収率が高いとのことでした。
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このチームは、小麦の栽培について。播き方の違いや収穫期の子実水分の状況や熟期の違いを中心に、貯蔵段階での小麦の薫蒸作業があることも説明。これが、収穫後の貯蔵や輸送の病害中を防ぐ”ポストハーベスト”(収穫後に散布される農薬:作業は尋常なない風景)。しかしながら、9割を輸入にたよる日本の食糧安保には必要な工程なんでしょう。
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次のチームは、大麦について。知らなかったけど佐賀県もがんばってるんですね。押し麦とかにつかうんだろうか?網走は北海道の78%の生産量があってだんとつ。ほぼ春まきの二条大麦のみで、大手や地ビールになっているようでした。
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こちらのチームは、小麦の栄養成分について発表。特にタンパク質に注目して、アミノ酸組成に分けて研究。その中でも、甘味成分のグルタミン酸がタンパク含量や製粉の仕方によっても違うだんね、へ~。加えて、リジン(抗体・ホルモン・酵素の合成)、ブドウ糖代謝、肝機能増強)を多く含む卵や魚介類といっしょにたべることにより、地元の産業を活性化できるじゃないかと提案していました。ちゃんと地元用品を機能的にアピールするところ、郷土愛が育っている感じに聞こえました。
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このチームも地産地消を目指すための試みに、パン用小麦の作付増加、道内外に加工商品でのアピール、給食利用促進などまずは、海外麦→国内麦、道内消費31%→50%、麦のアピール”麦チャン”運動の促進とこういうバックアップ提案者が若い人にいるのは、農家にとっても貴重です。
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それから、小麦の副産物の”ふすま”やバイオ燃料への利用促進。なんでも、耕地面積あたりのエタノール収量は甜菜やサトウキビと比べると低いが、原料あたりのエタノール収量はは高く、水分が低く貯蔵性に優れる、セルロース成分が低いので燃料交換率が高いということ、麦わら利用も考えられるが、セルロース成分がたかいため、技術力向上が必要とのことでした。
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残り2チームは麦の流通について発表。やっぱり北海道は54万tと2位の福岡県(6.7万t)の生産量がある一方で、全体では国内消費量と生産量ではわずか18%しか供給できていない現実があること。国内と国外の小麦の流通はアメリカ、カナダ、オーストラリアの海外麦に大きく輸入を頼っているとのこと。私の予想ではここに将来ロシア産が参戦すると思う。
いずれにしても、各チーム素晴らしい発表でした。私も学生時代に”これだけ勉強しとったらの~”と今更次郎的な反省をしながら、しかし、小麦の栽培や農家収入(助成金)のしくみや大掛かりな生産工程や国の検査体制は現場にたってる者じゃないとわからない、数字にでてこない裏側があると説明させてもらいました。同じく、同大学卒業の幕別町で製麺業と営む”小田壱”さんの小田さんも加工業者としての苦悩や道産小麦への要望・期待を学生に伝えていました。
最後には、井上教授から”第六次産業”という新しい言葉の説明をうけました。
なんでも、農学博士の今村奈良臣が提唱した新語になるようですが、要は農業のような一次産業の生産だけでなく加工・流通・販売等も統合的に取り扱うことで,事業の付加価値を高める経営形態。
第一次産業(生産)を1とし、,第二次産業(加工)が2,第三次産業(流通・販売等)の3を掛けた1*2*3=6になるということのよう。
そうですよね~、農業はまだ1の根っこの部分。その1が0になったら、2,3次も消滅、経済活動はなくなるんです。1を産みだす畑や牛がいること事態、強みをもってるんだなと思いました。
今回のフォーラム、学生よりも私?の勉強になりました~。
どうもありがとうございました。
学生の皆さん、農業もいいもんですよ、だってまだ1からスタートできるんですから!!

”春小プロ”が専門誌に掲載!

農業者向けの雑誌なのですが、”農家の友”と”ニューカントリー”に春小麦プロジェクトの記事が掲載されました~パチパチ。
”農家の友”10月号には、十勝で進めている”春まき小麦プロジェクト”での取り組みを紹介。
その中で生産者の声や、小麦の選別作業でお世話になっている本別町農協の取り組み、実需のパンやさんの声、学校給食にもなった子供たちの声などが13ページにもわたり掲載さています。
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”ニューカントリー”では、経営者のネクストステージで取組を紹介してもらいました。
生産者は生産、加工は加工、流通は流通、消費者は消費という分業?体制から、生産者から消費者までの距離をちじめ、ニーズにあう農産物をつくってみたいと意気込んでいるというお話をさせていただきました。
原料をもっているにもかかわらず、国の補助をうけながらやるというのは、農業生産だけでは確かに
必要で分業するべきではないのかもしれませんが、土から作っている農家の強みは唯一その畑でとれた生産物しかないと思っています。
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こういう雑誌、確かに営農技術だとかが載っているので農家向けは間違いないと思いますが、各地のレアな取り組みや一品やそこにかける生産者の想いなんかも詰まってておもしろいかもしれません。

最後の雄姿だホクシン!

ウ、ウ、ウ、ウ~(泣き)。これが最後の一年だなんて寂しい気がします。
そうです。北海道代表麦”ホクシン”は来年収穫分でほぼ長い歴史に幕を閉じるようです。
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うどん用(讃岐うどんにも使用されている)として、チホク小麦から弟変わりし、農家にも抜群の安定性で北海道の小麦を引っ張ってきた立役者。
世代交代の時期に差し掛かっているんですね~。
もちろん、”ホクシン”は開発用途はうどんということですが、お菓子にも抜群合います!シフォンケーキ、クッキーにもつかえますし、生地はわりとしっかりしていて、それでいてしっとりとした口どけがあります。
私もいろんな方に作ってもらったりして、食べているのですが”何でもっともっと早くから、お菓子にも行けます!!!”って宣伝しなかったんでしょうね。そうすれば、もっと多くの人に北海道産の小麦をしってもらうきっかけにもなったと思います。
去年(平成19年)と今年(平成20年)と、穂発芽してしまったりと珍しく後味が悪い二年間に。
三度目の正直?優秀の美?終り良ければ全て良し?
あと一年、最後までよろしくお願いしますね。
今年は10月2日に大部分を撒いて、10月4日に残りをまいていきます。種量は8KG~10KGに調整です。
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”きたほなみ”にバトンタッチ!!

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秋と春は特に、朝晩と日中との気温差が激しいため、このように畑から水蒸気が生き物の息のようにでてきます。とてもきれいな早朝の景色です。
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トラクターに乗れば、視界はとても良いとはいえませんが、大きく深呼吸したくなるような空気がそこにあります。またこれは、日中の温度が上がる=晴れるサインでもあり、こういう日は大抵晴れます。それもあってか、次の日は放射冷却現象だとかで、朝晩の温度は低くなるのです。
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北海道の次世代小麦”きたほなみ”。段階的に導入され、来年からはホクシンからバトンタッチされ多くの地域で作られることになるでしょう。確かに、今年の悪天候でもホクシンよりは優れるところ多く見られましたから、きっと今年のような悪天候がまたあるのであれば(やめてほしいけど)、救世主になるに違いないです。
今年は少し、面積を拡大させて、9月30日から10月1までで7.5~8KGぐらいでまいてみました。
結構春先の分けつがあると感じましたから。
”きたほなみ”は多収であることから、自給率に貢献できるし製粉性も良いということで、製粉会社もよろこぶんじゃないかな?自給率14%からプラスなんぼにするのか。日本全国で、こういう品種の開発は急ぐべき。

The Power Of Dreams “ゆめちから”デビュ~!!!

”ゆめちから”っていう小麦きいたことあります?
まだ試験段階(農家の畑での)ですが、ついに世界の小麦に対抗しうる?超強力の小麦がでてきました~パチパチ。
はて、”超強力”?って何?何がそんなにつおいのか?
それは、タンパク質が多く、パン生地にしたときのしっかりとした強い生地ができることが特徴で、この品種だけでは逆に強すぎて、使いづらい。そこで、”ホクシン”や”きたほなみ”とまぜまぜすると、これまで難しかった加工や製品への安定性がでるんですって、へーーー。
詳しくは”ゆめちから”を育種開発してきた北海道農業研究センターのプレスリリースはこちら→ポチっ
父親は”キタノカオリ”なんですね~。でも、あのキタノカオリのようなクリーミーな色味はないそうです。
でも、秋まき小麦では珍しいヒゲつき小麦ですね~。これは、収穫時に農家を悩ませるひとつになるんじゃないですか?チクチクしちゃって。
ちなみに、作物の品種の名前が決まる前に、系統番号というのが付いています。
”ゆめちから”の場合は、”北海261号”だったようで、昨年十勝の農業試験場で見てきたものです。
そんときの模様はこちら→ポチ
育種の人ってすごいですよね。品種の掛け合わせを生涯かけてやるわけです。親つくるのに何年もかかって、それから病気や収量性、品質、いまなら食味にまでこだわっての開発。頭下がりますね。
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見た目は確かに、キタノカオリが片親なせいか、ゴツゴツ系の楕円タイプ。
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播種日は9月28日。8.4KG/反くらいでまいてみました。
またドキドキわくわくする北海道の小麦の誕生です!!
夢も希望もパンもふくらむ”ゆめちから”。
これを食べなきゃ年越せなくなるかも?
“The Power Of Dream”日本が誇る自動車会社のキャッチーでもあるけど、いい名前ですね~。
楽しみです。