1月上旬に子供達を連れて“キッザニア東京”というところへ行ってみた。ここは、2歳から15歳までの子供達に就業体験ができるという施設。
施設の特徴としては↓
1.好きな仕事を選んで働く。
1.働いたお給料を使う(習い事や買い物)。
1.お給料を銀行に預金する。
パイロット、飲食店(ソフトクリーム、ジュース、ピザなど)、ブティック、建設現場、消防署、警察署、運転免許試験場、医者、商店街、旅行代理店など実生活のなかのものがあり、大手企業が出資しているであろうパビリオンで、子供達が大人のインストラクターについて、様々な職業につけるというものだ。
将来ある子供達には、あらゆる可能性がある。こういった施設は今後ももっと注目されるのではないかと思う。働く⇒お給料をもらう⇒使う、貯めるという経済のサイクルを学ぶ上でも大人の実生活に近い。しかもどの職業も本格的だ。うちの子供たちも小さいながら憧れ?の職業体験をしていた。
http://www.kidzania.jp/
息子は”バックドラフト”?なのか、絵本の”パンプくん”の見すぎだろうか、”消防士”に変身。一番奥の”チャ~”みたいな消化活動員がそれ。
一方、娘は救急救命士に変身して、AEDをつかって心肺蘇生をはかったりして。緊迫感もあります。
どういうわけだか、最後は自動車整備士に。まだ、気になることにまっしぐら!の息子は”このドア気になるな~”とお兄さんのお話そっちの気~みたいな。申し訳ないです。
しかし、ふと思った。もちろん実生活に近いといってもバーチャルな世界。経済の流れを知るには良いが、特に農業体験があったらなおさら良いと思った。事実、一回のパビリオンの体験は40分ぐらいだろうか。農作物の場合、そんな短時間でできるわけないのだが、例えば、ピザ屋なら、小麦粉になる前の小麦の説明があってもいいだろうし、ソフトクリームだって、牛の牛乳からでてきていることを子供達ももっと知るべきだと思った。
そう考えると、田舎で地元の小中学生に農業体験を行っている、我々(JA本別青年部)の取組みは、都会の体験に匹敵するどころかそれ以上だと思った。“土いじり”がどれだけの効果を生むかはわからないけど、本物に触れる機会があれば“食材の粗末な扱い”が減るんじゃないかと思った。
時間をかけて、1から作る楽しさ。それが農業なんだと改めて思った。
我々の農業体験リポートはこちら!シリーズ”育てよう若き地域のサポーター”
長いも植えました!
豆を播きました!
”ザ・収穫祭”
”お乳搾りました~!”
”餅つき大会with収穫あんこ”
子供がいるなら、キッザニア超おススメです!
営農計画その一”復習”
農閑期は私にとっては貴重なインターバル。というよりこの時期の過ごし方のほうがむしろ大切なのかもしれない。畑にでれば、やること、やれることはかぎられているからだ。時間は一日24時間。
来期、3月からのビートの苗つくりをしだすまで、今年の計画を練り練りしています。それには過去のデータが必要なわけで、日誌や畑毎の作業野帳をパソコンで集計したりしていると、”そうだっ!あの時こうしようと思ってたんだわ!””ここで、機械壊れて作業はとまるし、ウン十万も修理代かかったよな~”とかよい事もわるいことも思い出すんです。でも全ては事実。
どうしたらもっと作物にとってよい土になるのか?毎年一年生のような気分になってしまうこともあります。作業にも無理・無駄があったり、土壌診断の表をみたり、PCのデータをみたりして、一人唸ってしまうのです。
私は一次産業の欠点は、”伝承”にあるんだと思います。家族経営がほとんどですので、父から息子の代まで少なくとも20~30歳くらいは離れています。農業は同じ形態なら一年に一回しかできません。特に厳寒期のある北海道では。だから”親父を抜く!”なんていうのはそうそう簡単なわけにいきません。かたや何十年の経験・感覚のあるベテランですから。
だから大方の数値を把握する必要性があると思っています。自然相手の中、科学の力は絶対ではないですけどデータが蓄積されることで、その土地や人独自の”伝承”のスムーズ化が図れるのじゃないかと信じながらやっています。日本の農家の6割が65歳以上ともなると、早くそういったベテランや匠の技を伝えないと、”来るべき時に動けない日本の農業”の可能性だってあると思うのです。
ちっちゃいところというより、まづ自分の畑からどんな畑でできた(土壌分析表)のか、どんな風につくったのか(生産履歴)、どんな味がしたのか(消費者の意見)、特に最後の”どんな味がするのか、どう調理されたのか、誰が食べたのか?”なんてわかったら、やりがいありますよ!!!
”次に農家をやろうと思う世代にできればスムーズに繋いでいく”
決してマニュアルつくりじゃなく、”食料を生産する”って考えると”今日あって、明日ない”では済まされない問題ですから。
皆さん、どう思うのでしょうか?
ヒュイ~~ン!
田舎では田舎の遊びがあります。今日はソリすべり。
”ひゅい~ん!””キャァァァっ~!”っていいだけ滑って帰って、自家製のピザ食べて寝んねをするのです。子供にとっては、きっと最高でしょう。
”たっ、隊長~、まってぇ~”
農業もいろんな仕事も家族あってのもの。
よろしくお願いしま~す!
一粒万倍!
新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
皆様にとって、幸多い年になりますように。
金の米籾。元旦にいった地元の神社のおみくじについていたものです。珍しいのかどうかはわかりませんが、ここの神社のおみくじには恒例で、金(24GPK)でできた縁起物が入っています。打出の小槌、箒とか。今年は”米粒”が入っていました。
注釈を読むとなになに・・・
”一粒万倍(いちりゅうまんばい)”
わずかなことから大きな利益が得られるたとえ。
わずかなものでも粗末にしてはいけないこと。
他に
仏教では、1つの善根から多くの報いを得るとの意もあるそうです。
確かに自然界では、一粒の種から、その万倍の粒が収穫できることになりますね。作物も雑草も。
ん~なんだか良い予感のような、気を引き締めなさいと同時に言われているような。
今年も豊穣の秋の一粒万倍を目指して、一粒入魂します。
よろしくお願いします。
種をまくこと
今年最後のブログ。”種をまくこと”とは?と考えてみた。
あっという間の一年。多くの人々に出会い、多くの方々に小麦粉を試してもらい、多くの好印象を頂戴した。パンを焼くことがプロの方も、趣味での方や学生さんたちも含め、選んで使っていただいたことに感謝したい。
農家は種を播く。収穫するために。いつもどうりのことを何十年か繰り返す。
”じゃぁ、誰のために”というキーワードが今まで心に抜けていた気がしてならい。もちろん、それでご飯を食べてるわけだから、経営や生活のためでもある。
”誰かのために作る”ことが種をまくことの最初に思うことでなければならない。
パン屋さんやうどんやさんはもちろん、そこのパンを食べてよろこぶお客さんのためじゃなきゃいけない。
平成20年は”種をまくこと=多くの人と出会うこと”だとつくづく思った。
相変わらず空回りしながら、周囲に迷惑をかけながらも、多くの方に助けられている気持ちでいっぱいだ。
来年もやらなきゃいけないこといっぱい。心配もいっぱい。期待もいっぱい。笑顔もいっぱいの年にしたい。
”あなたのキッチンから広がる麦畑”来年もマイペースで続けさせてもらいま~す。ご笑読ありがとうございました。
よいお年をお迎えください。
知っちゃいけないこと?
クリスマスから東京に出ていた私に、5歳の娘がクリスマスの秘話を教えてくれました。
秘話① 今年のサンタさん?
クリスマス前日の夕食で
娘 ”お父さん、私知っちゃいけないこと知ってしまったの・・・”
私 ”エっ、何さ?”
娘 ”私サンタさん、誰か知ってるの”
私 ”え~っ誰?
娘 ”今年はね~、美〇別保育所のバスの運転手のO部さん”(ヒソヒソ声で)
私 ”ホッホント?え~なんで知ってんの?”
娘 ”だってね~先生が電話で”じゃ~今年のサンタさんは〇部さんでお願いしま~す!”って言ってたも~ん”。”先生”あっ”って口押さえてたけど、私聞こえちゃったのさ~”
私 ”それって他のお友達に言ったの?”
娘 ”そんなこと言うわけないっしょ、だってみんなガッカリするべさ~”
その後、保育所でサンタからプレゼントをもらったときの娘の心境と、顔は微妙だったに違いない。
秘話② サンタのプレゼント
25日の早朝に娘から私の携帯に興奮気味に電話があり・・・
娘 ”お父さん、おはよう、あんね朝起きたらね、サンタさんプレゼントいっぱい置いてってくれたのさ~”
私 ”そっか~良かったね~どうだった、プレゼント”(内心、ヤッタゼ!俺の努力がついに・・・)
娘 ”それがね~めいもたいちゃんも、ひとっつも!も欲しいもの入ってないのさ~!””私は、まだプリキュアのはんこはいいんだけどさ~、たいちゃん、ゴーオンジャーないって言ってる~・・・”
”がぁぁぁぁぁぁーーーーん!!!”、確かに此間、札幌出張でドンキホーテで”ごれは喜びそうだど~”と勝手にいろいろ低額商品いれといたけど・・・。
親のこころ子知らず?うちの子にかぎって?嵐の予感?さえも感じられる子供達のこの一年のすっくすっくの成長に感謝ですね~。”あっいけね、妻にもです、もちろん、ハイ。ふ~(汗)”
家族餅つき大会
12月28日、一年のしめくくりとして恒例の家族餅つき大会が行なわれた。
鏡餅、お雑煮、普通もちと年越しに向けて、皆で餅をつく。面倒なようだけど、これがないとまた締まらない感じだ。
今年は弟夫婦も帰国して、参戦した。できそうで、できないことを続ける。”当たり前”を残すというのは今の時代、難しくなっているのかもしれない。
今年のお品書き。
1うす目:白鏡餅
2うす目:白あんこ&切り餅(自家製大納言使用)
3うす目:ごま切り餅
4うす目:ローストくるみ&ピーナッツあんこ餅(今年のオリジナル)
5うす目:ヨモギあんこ&切り餅(人気No.1)
これ何かわかります?だるまストーブといって、下段に水を入れて沸騰熱をつかって、2.3段目のもち米を蒸かしています。年代物で何年かに一度取り替えたりしてますね。
ごま餅。ゴマをジャ~っていうものすごいアバウトな感じでいれて、つきあげ中。
くるみパンのベンチタイムか成型みたい?これは今年のオリジナル。ローストくるみ&ピーナッツあんこ餅っていうか、あるもの入れるみたいな餅つき大会なんです。美味いとか美味しくないとか言うのも、自分でつくれば自信作?
あっつあっつの餅に自家製あんこをいれ、今年も早速試食。餅つきで汗ダラダラ。お茶を飲みながら、今年一年に感謝ですよ。やっぱり、汗かいたぶん美味しいのです。
-20℃
”なんか寒い、寒い”と思った12月23日はついにマイナス20℃、今年一番の冷え込みとなりました~。
この頃は小麦や豆の調整ラインの改造を毎日コツコツとやっているのですが、”手、手、っ手が~つべたい”と軍手二枚履きでも寒くて、ジェットヒーター時たまあたらないとやってられなくなります。
この冬眠中とも言える期間にどれだの準備ができるかで、来年以降の仕事にも影響してくると思いながらの作業。でも、寒いもんは寒いんです。
育てよう若き地域のサポーター! 餅つき大会with収穫あんこ
ちょっとタイムスリップして11月16日の出来事から・・・。
JA青年部の本別支部(私加盟)では、この日、本別町の中央小学校で餅つき大会をしたのです!ペッタンペッタン。
前回10月頭に子供達が収穫した小豆を機械選別したあと、さらに子供達に手より(手で割れ豆、汚れた豆をよってもらうこと)をしてもらいました。それをJA本別女性部の”豆ではりきる母さんの会”のKさんとGさんにお願いして、8~9kgほどのあんこ(コシあん)に前日のうちにこしらえてもらいました。
当日は”地域参観日”といって、子供の家族だけでなく、住民の皆さんに小学生の活動をしってもうらうイベントでした。そこで、小学3年生2クラス約50人が、餅つきをして、自ら家族とともに、学年を超えて、さらに知らないおじさんおばさん含めて、あんこ、きなこ、砂糖しょうゆの味付けを用意して食したのです。
子供達も班に分かれて、それぞれの味をPR。”あんこ、美味しいですよ~いかがですか~?”と売り子役みたいな、ちょっとした職業体験の要素もあり楽しそうでした。
”地産地消”といいますが、なかなかこれが出来そうでできないことなんですよ。
餅つきは、町の”餅つき保存会”とのコラボ企画。
JA青年部の本別支部の8人も手伝いって町民交流のひと時となりました。今年は各支部(全部で4支部)いろんなかたちで、それぞれの地域と混ざり合ってます。
麦チェン!!??
”麦チェン”という聞きなれない言葉知ってますか?
今日平成20年12月22日の十勝毎日新聞(ローカル紙)に”道が麦チェン”PR という話題がありました。
この麦チェン運動(=チェンジの略)ですが、北海道の知事が議会で推進を進める(特に春よ恋といった強力粉)と発言。十勝の小麦は全道の4割(薄~中力)を生産する主産地で、今年からホクシンかわる新品種キタホナミの栽培もはじまり、平成21年産より順次作付けされていきます。収量性、製めん適正が優れるようです。
”きたほなみ”の発芽。穂発に強い=吸水しにくいのかな?ちょっと乾燥年には発芽ががどうなの?でも楽しみですね~。打倒ASW!(オーストラリア・スタンダード・ホワイト=日本のうどんはこれが主流)
一方、主にパン用の強力粉である ”春よ恋”⇒”はるきらり”にとって変わることはちょっとない情勢かもしれませんけど、新品種へと代変わりしてきています。ちなみに平成24年くらいには、また新しい春まき小麦がでてくるそうです。楽しみ楽しみ。
上写真、パン用強力粉、新品種”はるきらり” キラリって光り輝く品種になれるかな?
ハルキラリの小麦粉ありますよ!(1kg袋のみ)限定商品です。
国では、10年後(平成30年?)に国内自給率(現在41%)のものを約10%もアップして50%にするようで、工程表では小麦を180万トン(現在90万トン)にすんですって!え~E~E~E~eeってホントにかい?一応本州の米収穫後の田んぼ後を麦にする(通称、裏作)で確保するとか。
現場の農家からすると不思議な観点がいっぱい。
1.現在でも裏作を行なっている地域や県が少ないのでは?
理由:そもそも田んぼ=粘土地(水をはるため)=排水性良くない=麦・大豆(乾燥好む)=本州では収穫時期(雨季時期にあたる)=収量・品質の低下(穂発芽・カビの問題)
2.そもそも誰がやる?
理由:本州とくに都市近郊では兼業農家が主。田んぼは管理の面から、土日農家でも可能になっている。そこに、手間のかかる小麦(防除面)、大豆(草取り)などを播いてしまうと、兼業をやってられなくなる可能性が大いにある。農業従事者の高齢化は北海道でも同じ問題。本州はより深刻なのでは?
3.麦の品種改良の進捗度は?
理由:小麦は本来外来種で乾燥地帯を好む作物。北海道やここ十勝でも良質麦がとれるようになったのは、試験場等での血なまぐさい品種改良のおかげだと思う。特にこれからの品種”キタホナミ””ハルキラリ””北海261号”なんかは、品質を低下させる収穫期の雨に強い。きっと、世界No.1の雨に強くて、品質の良いハイブリット種が北海道にはあるんだと思う。本州でも強力粉の開発が叫ばれているようだけど、予算を真剣に割り振って自給率1%(強力粉分)を2%くらいにあげられたら・・・
結論:日本は稲穂の国。豊富な水資源あり米文化があるからこそ、国民が飢えてないんだと思う。”餅は餅屋”じゃないけど、稲作農家には美味い米を作ってもらう必要がある。一回、稲作から畑作へ土層改良してしまったら最後。”そうだ、稲作に戻そう!”なんて能天気なこと言ってたら、ホントの土葬になりかねない。牛の飼料麦にあてるとか、バイオエタノールとして裏作を位置づけるとかのほうが現実性があるのではと今日は勝手に推測してみた。
で、なんだったけ?あっ、そう”麦チェン!”ですよ。
俺も畑で、仮面ライダーのように”ムギ~チェン!、トウっ!”ってやって、子供達の失笑をかおう。
現実味の帯びない政治色の強い農業政策のように・・・・
でも、ムギチェンジしていくのはホントです。応援よろしくお願いします!負けないよ~外麦なんかに!