ツツジも桜も、杏の花も咲く今日この頃。
雨です。雨です。雨ばかり。
ここ3年はこのようにゴールデンウィークに限って雨という感じが続いてます。
うちもビートの移植作業は中断。
5月3日から進まず、まだ全体の4割ほどしか終わっていないスローペース。
でも、去年はこの時点で無理して植えたビートが途中でイカレテしまう失敗を起してしまった大反省点を振りかえると、
土が乾き適期に畑に入れるまで待つのも勝負のうちです。
まだ、予報では3日ほど曇り雨の天気。
週明け5月14日からフル稼働できていれば最高でしょう。
それまでに、出来る限りのことをと・・・。
今年の雨も、平成21年の大雨も、平成23年の9月頭の極雨も降るのは天気の勝手。
我々ができるのはどう、それを畑からリリースできるかです。
2度あることは3度あって、その教訓を社長(父)はじめ、先人たちはやってきました。
平らな畑に側溝を掘り、暗渠パイプを施工して水抜きをするのです。
今年はこの調子だと、そんな簡単に乾くわけもない感じの天気ですので、その昔の側溝の掃除。
ここ32番の畑は、下層土は湿性火山灰土、粘土けが強く暗渠なかせの土です。
道路横断している土管も、水位がギリギリの勾配。
下手すると逆流しそうです。
ユンボを使って、V字型に側溝を掘り下げ、水位を下げます。
途中で埋もれていた暗渠を見つけ、水はけの確認。
今年の秋に良くなるのも、もしかしたら来年、再来年に結果がでるかもしれません。
でも、やらないよりはやったほうが絶対良いのです。科学性だけでなく、物理性も良くしないと総合的に根が張っていかないから。
こういう作業のできない沈滞ムードはその後一気に快晴に恵まれ、作業がぼわれます。
備えあればなんとかで、こういう努力が畑の基盤強化にはかかせないんです。
カテゴリー: ビート
甘甘ビートを育ててみよう!!
ビートの苗つくり。
種蒔いて4日後、水やり管理が開始されます。
これも種をまいてすぐ水をやるよりは、土にある程度なじんだ状態で水をやることによって一斉に発芽してきます。
発芽がそろえば、あとの管理作業もグッと楽になり、かつ平均した作物ができることになります。
最初の水やりから10日くらいは、絶対油断大敵。土や発芽した後にマイナス温度だとかなりのダメージなります。
外はマイナス、一度凍らせでもしたらアウト。
ホースやポンプの水を毎回抜いておかないと、朝晩凍って、破裂や破損の原因です。
土には最初乾燥防止のために、パオパオといガーゼの薄いようなものをひき、水分の均一化と蒸発を防ぎます。
効果としては蒸らすイメージでしょうか。
一冊につき5Lを2日(中一日おいて)に分けて、散布。一日に3000Lほどの水をまくのです。
その後、最低気温を5度に設定して、暖房機をいれておきます。
暖房機が壊れるなんてことはあってはならないのです、絶対!!
それからやや2,3日後発芽見られます。
ハウス内の気温やちょっとしたもともとの土壌水分、水のやり方で途中、発芽していたりまだだったり。
ここは人間が細かく☑をしながら補助的にジョーロで発芽の手助けをします。
”発芽をそろえる”ことに集中と時間を割きます。
あとは、土の極端な乾きと、濡れ過ぎに注意したり、立枯病の防除をし管理していきます。
今年は暖房ダクトにかけるシートを約7年ぶりくらいで新調しました。より軽く、暖かくできています。
子葉がでてきて、その間から本葉がでてきましまた。
甘甘ビートは最終的な目標ですが、管理は甘すぎるとビートもダレて?しまいます。
温度管理も朝晩は最初のうちは十分に気をつけてながらも、本葉がでてくるころ(20日後くらい)には徐々に寒さの中を鍛えなければなりません。それとローラをかけたりします。(去年から試験的にやってますが首本が強くなっていいかんじだった)。
甘く育てない、甘甘ビートになればと思ってます!!
甘甘ビートを蒔いてみよう!!
準備からやや1週間後、3月7日~10までの四日間、種まきの始まり。
毎年の同じようなことをやり、同じ機械を使っている。
特に大きな変化はないのだが、変わってきているは人間の高齢化だと思う。
ビートはここ数年生産面積が減っている。
減少要因で考えられる理由は
1.高齢化に伴う重量作物としての位置づけになったこと。
2.ここ2、3年の猛暑や水害で思ったほどの収量、糖分にいたっていないこと。
3.戸別補償前の政策化では、明らかに生産抑制を強いられたため、生産意欲がわいていない。
ここ最近の良いことといえば
1.内需が増えているより、海外関係で、砂糖の原料価格は上がり基調。
2.産地資金の創設で若干の補助があり。
過去から含めて良いことといえば
1.輪作体系の確立(土にも他の作物にも良い)
2.ビート工場をはじめ、地域の運送業、燃料業、機械工業などの発展維持があったこと⇒地域で経済活動のサイクルとなっている。
くらいだろう。確かにたった何日かのために、前年から土準備やハウス準備してまでやることなのか?
と思えばそれまでだけど、国内に甘味料は沖縄のサトウキビしかないわけで、やっぱり考えると重要な農産物のひとつだ。
上記、内容からすると、食糧自給の面、消費者的、お菓子やジュースの甘みからくる幸福感、農家の経営上もビートの収量をとって、なおかつ甘甘のビートにせにゃいかん結論にたっする。
3月上旬からのビートポットの作業の理由は、生育期間の確保だ。
直幡栽培(土に種そのままをまくこと)も移植作業(ポットを植え直す)も結局時期は4月下旬(十勝の場合)になる。
50~60日くらいのハウス栽培があったほうが、安定的なのは間違いない。
4月下旬の強風、乾燥、水害も考えられ、まだハウス内の生育であればなんとかなる。
重労働とリスク分散を今は考えての移植だ。
作業はいたって簡単だ。
①土入れ(肥料混ぜ)
②ポットに土を詰める
③ポットに種を落とす
④覆土(ふくど)、およそ1cmの土をかぶせる。
⑤ハウスに並べる。
それぞにポイントやコツがあるので、それを覚えればなんてことない。
今年は2日前に、500kgパックに入った土を外にだしておいて、整地をいつえもし易いにしてみた。
やっぱり焦って整地をするとその後、ポットの割れから発生するロスも大きくなる。
備えあれば、なんとかだ。実際、ゴミ、石拾いから整地まで、2日目の午前中には2棟目ができていた。今年の成長点だ。
途中の休憩も、いいコミュニケーションの場だ。
今年は4人の就労センター(65歳以上)に来てもらい、手伝ってもらった。
でもまだまだ働けるひとたちばかり。若い人もまけられない。
さぁ、今年の始まりですよ!甘甘狙いましょうね!!
甘甘ビートを作ってみよう!
今年(2012年)のビート種落としはうちにとっては、ちょっと遅い種まきになった。
理由は2つ。
1.例年よりも積雪が多くしかも寒い。観測でもここ10年来で一番寒い年になったようだ。
2.3月初旬にシンガポール研修があったという個人的な理由。
かといっても、準備はもちろん2月20日から順番に行ってきた。
まずは、ビートハウスに雪解け水がはいってこないように、丁寧に雪掻き、凍り割りだ。
重機もつかえば、スコップやつるはしで対応。
ビートは甘くなってもいいのだが、自然の寒さは甘くない。
レンタル機会屋から、振動ドリルをかりてきての雪割り。これが使える。
唯のドリルではだめで、凍りのような土の塊を砕くには、振動がないとだめなのだ。
なんせ凍りついた土はコンクリート(本来この機械はそのためにある)と同じだ。
凍りついた扉を開けようにも、凍りついた土はもっこりと上がっている。
大抵5cmくらいは余裕で土は上がってくる。そのため、秋口に戸の下を掘っておく必要性があるのだ。
もしそれを怠ると、凍った土が鉄性のドアを上げて、曲げてします。自然はナメると大変な事態だ。
さあ、いよいよシーズンの足音が聞こえてきた。
甘くなってるかな貯蔵ビート?
11月頭に収穫したビート。
一部は農家貯蔵といって、製糖工場の出荷調整をうけてパイルして置いておいたのだ。
ついにその出荷は12月1,2日。
12月3日は初雪がふったので、間一髪助かったといっていい。
助かる?ってどういうことかというと、ビートパイルのシートが雪にぬれると大変回収しにくいのだ。
除雪からはじまっちゃったりして。こういうことが過去数年続いていたので、今年はついていたのかもしれない。
さて、外はもうマイナス、マイナスの温度。朝晩は寒く手もいてつく。
10tダンプ数台とショベルカーがセットになって、集落を回っていくのだ。
パイルのシートをはぐると、ビートはまだ息吹いていて(温度を保っていて)、湯気がモウモウと上がる。
あの子供たちにならしてもらったビートの山の出荷となった。
作物の呼吸が聞こえてきそうとかっこいいフレーズではなく、水蒸気でむせるほどだ。
そのビートの山に向かって、ショベルカーがウィンウィンいいながら、ビートをすくう。
それから10tダンプへ、バケットを下げる。
“ドドドドドぉ、ダダダダぁ”とビートがダンプの中の鉄底に当たって地鳴りのような音がする。
今年もこうして無事に作物は出荷し終えた。貯蔵期間に、若干でも糖分が上がっていたらよいだが・・・。
今年は、5月上旬の長雨で、1圃場は近年になく低収。
反面、農場周りのビートは初期生育も良好、9月中旬にカッパン病にかかったが、かつてないほど収量はよさげだった。作業をやらない目を養わなければならない貴重な年になった。
それに、なにせビートちゃん、今後TPPで揺れに揺れてくると思う。
心配していてもしょうがないし、来年の準備は始まっている。
来年もお願いします!甘~く、甘~く。
TPPとライムケーキの関係
野田首相がTPP(環太平洋連携協定)に参加表明した11月11日。
ライムケーキを畑に撒くことに決めた(ライムケーキ散布はうちだけのはなし)。
二つの事柄、関係ないようであると思う。
ライム(LIME)=石灰 ケーキ=その塊状のことをさすんだと思う。
このライムケーキ、砂糖をつくるビート工場からでる副産物だ。
ライムケーキとは?(独立行政法人農畜産業振興機構文章参考)
てん菜から抽出された糖液の中には、砂糖成分以外に有機物や色素等が含まれている。糖液から砂糖の結晶を効率よく取り出すために、あらかじめ糖液内のこれらを除去しておく必要がある。除去する方法としては石灰石を焼成した粉末と炭酸ガスを製造ラインの工程に投入し、吸着させて取り出している。これを脱水したものをライムケーキ(炭酸カルシウムが主成分)という。
要は炭酸カルシウム(カルシウム38%)とほぼ同様の成分ライムケーキ(カルシウム32%)で立派な肥料である。これを土壌のpH改善や作物のカルシウムの補給に 利用する。
予め土壌分析しておき、目標とするpHやカルシウム割合(土壌中の)までのライムケーキ投入量を計算する。かつ来年度に向けての土作りの一環となる。その昔はベトベトのとても利用しづらいものだったらしいが、現代では均一な火山灰のようなサラサラとした状態だ。これを製糖工場から各圃場で10tダンプで運び、専用の機械で散布する。
今年は7圃場が対象畑だった。
.
SRU(ソイルリサーチユニオン)では土壌のバランスを重要視しているため、石灰だけの投入だけでなく、マグネシウムや微量要素も考慮しなければならない。また、作る作物や土質によっても投入量を気をつける必要がある。軽い砂っけの多い畑は有機物も少ないため、いきなり畑が変わってしまう可能性もあるからだ。
また機械や粉末状の特性と作業準備期間、畑の状態と次年度までの肥料の浸透を考えたとき秋口に今年はなった。早速タイヤショベルでライムスプレッダー(機械名)にライムケーキを積みこみ、散布。
。
この機械は堆肥散布する(マニアスプレッダー)の改良版だ。
均一に約3.5~4m幅くらいで散布できる。
TPPとの関連は?というとビートは従来から政府干渉作物だ。
もともと終戦後、甘味料がないことからビートがヨーローッパから導入され今日に至っている。
関税率も高く、今回のTPP参加によりビートの今後は危うい。
TPPの問題点は正直わからない。関税撤廃によって困るのは農家だけでなく、第一次生産をしている市町村なら少なからず影響はある。特に北海道はその代表格だと思う。でも政策は国の方針だ。どんな政策も一長一短ある。
議論つくされることもないと思っている。
重要なのは、こういう体質から独立していかねばならない重要な過渡期として具体的に何をするかだと思う。
ただ、ビート産業がなくなれば地域の雇用や生活に大きな変化がおきることは間違いない事実だ。このライムケーキも非常に安価で優秀な肥料(土壌改良剤)だから、この先手に入らなくなればかなりの痛手になる。
北海道は日本唯一の甜菜生産地だ。お砂糖の故郷”北海道”が故郷じゃなくなる日がくるかもしれない。しっかり作って、しっかり食べてもらい、しっかり畑に循環させる、そういう取組は今後も必要だと思いながらトラクター作業するのでした。
ビート山のシートかけ
11月5日曇り曜日。
今年のビートの収穫を終え、ビートパイルも完成。
ビートの山にシートをかけた。
10m×10mと5m×5mのシートがうちにはあって、山のサイズに合わせてシートをかける。
これが結構大仕事なのだ。重さがきっと70kg以上はあると思うがそれを山の上にのせて足場の悪い中で広げていく。
うちにはユニックとよばれる、トラックにクレーンのついた車があって、それでシートを吊りまず山の上に置く。
それを広げて、飛ばされないように土のうを積んで固定しておくのだ。
子供たちも手伝いがてら邪魔?をしにきた。
雨や雪が降って凍るとシートはガチガチ。
回収した後でも、春先まで凍ったまんま冬をこすことになる。
最悪なのは出荷直前の雪。運が悪いというか、雪はねからスタートしなければならいないためかなりの重労働になる。
いまでは大抵の農家が、大雪警報なんてでるとシートを剥がしてしまい、雪の布団にかえてします。
こちらのほうがビートにとっても息苦しくなく、雪室貯蔵なのだ。
この日は家族総出で行った。
ビートは12月の出荷に向けてしばし、ここでお休みいただくことになる。
ビートの山のてっぺんで砂糖を感じる
11月4日晴れ曜日。
ビートの収穫も終盤にせまったころ、子供農業体験を行った。
うちの畑は町の小・中・高校に面している。
学校に一番近い畑の都合上もあり、また小学校3年生の総合の時間で、町の基幹産業である”農業”を勉強しようというものだ。そこに地元のほんべつ農協青年部員たちが参加し、先生役や世話人となる。
今年の3年生は農業づくし。夏に酪農家の伊藤牧場で、さく乳とバターつくり体験、春秋には田中農場でじゃがいも植えと収穫体験、新じゃがをアルミホイルでやいてほうばり、今日はビートの収穫体験だ。
幸い本別町には、北海道製糖工場(北糖)があり、冬季になると甘ったる~くなんともいえない香りが風に乗って漂うため、お砂糖を作っているというのは子供たちもよく知っているようだった。
この日は3年生2クラス、40数名が参加。まず種の大きさや、ポット作業、生育く途中のことや、糖分のことを話したあと、早速収穫してもらった。
といっても、ビートの収穫だ。葉っぱつきの大根を抜き取り、タッピングナイフと呼ばれるナタ刃で、葉っぱを切り落としダンプに入れてもらった。
最後に大抵のパターンになるのは機械収穫の見学。
人間の手ではあまりに時間と労力がかかる分、機械に手伝ってもらい多くの農産物を適期に収穫することを感じてもらっている。
顔くらいのビート(4kg以上)をとって、”重っ~~!!”というと必死に他の子も重そうなのを探す。
一粒の種はほんの数グラム。それが一個4kgも超えるものになるなんてなかなか信じられない。
最後に大仕事。
ビートパイル(山)のならす作業。
ビートの出荷には2種類あって。直送(トラックが工場まで運ぶこと)と農家貯蔵といって畑で出荷まで貯蔵する出荷体制があり。今回の畑は貯蔵があった。約700tくらいのビートの山だ。
その上にシートを架ける。なぜかって?一つは乾燥して重量が減るのを防ぐ。それよりも冬場の凍結によって糖分が低下するのを防ぎ、また一度凍って溶けだすと腐れの促進にもなるため、シートをかけるのだ。
またこの時期は北、西から強い風が吹きやすく、パイルの凸凹があると風が入り易く、まくられ飛ばされる。
だから上部をある程度ではあるが、手でビートをほおりなげて平らにする必要があるのだ。
青年部の仲間には”お前、自分でやれよ~~~(怒)”とつっこまれたが、
きっとあんな凸凹の山に登れるのは楽しいだろうなという感覚があってやってもらった。
我々だって、年に一回の作業だ。つらい作業も皆でやればなんだか楽しいはず。
やればわかるが、円錐形といえども不確定な形ばかりのもの。足をくじく可能性もあり、まずは体操。
“オイチニィーサンーシー!×2”
子供たちも、ワイワイ言いながら登って、低みにビートを投げ入れてくれた。
先生も”これって普通の仕事でもあるんですか~?”と不思議そう。
でもあるんです。ちゃんとやらないと、雨や雪で水たまりができたり、その部分が凍ってシートがやぶけたり作業が難航すしたりと大抵後で困ることになります。
最後に標高3mビート山の頂上?で記念撮影。パシャリ。
北海道製糖のグラニュー糖は”ほのぼの印のお砂糖”ということも覚えてもらい授業は無事終了。
注:昔ほのぼの君というキャラがいたことから。
田舎のテーマパークは畑や牧場なのを農家も活かすべきだなと思ったのでした。
3年生の皆、農協青年部よありがとう!!
後日談:早速3年生たちからお便りをいただいた。
全部は紹介できないが、すごく感心した。
畑の中で話したことをちゃんと覚えていて、それをレポートにしたり、皆それぞれ印象に残った絵を描いてくれていた。
よく視察に行ったり、研修の一環として受け入れをするがいつも思うのが、時間の大切さと真剣さだ。今回も子供たちは疑問や質問をノートに書いてきて質問する。相手がだれで、何を聞きたいのかが明確になってないのは逆に大人の世界かもしれない。研修しただけで満足感が得られるようでは意味がない。せめて子供たちのようにメモをとるとか?一番聞きたいことだけはどんなに緊張しててても聞くべきだろう。
子ども達の感想レポートもそれぞれの思いと、アイディアがつまっていた。3年生になるとここまで理解できるんだなと改めて感心したし、また”なかなかできない体験”という題をつけた子もいた。確かに機械作業が中心なうえ、重量作物とあってできない体験には違いないが、もっとこういう機会を増やさないと、地元や田舎の一次産業は理解者や応援団は全くできないと思う。農業はコミュニティの一部だ。長くなったけど、以下子供たちのレポート(抜粋)
3年生の皆さん、本当にありがとう!!
森本まどかさんツアー2011
10月17日曇り曜日、札幌のパン講師”森本まどか”さんの十勝ツアーが開催された。
前日から十勝入りし、満寿屋パン麦音店にて十勝の小麦を使った講習会をし、本日午前中に当農場にやってきてくれた。森本さんのアトリエはこちら→ポチ
総勢18名ほどで、皆さん無類のパン好き+森本さんの魅力的なパワーに引き寄せられ、遠く本別町まできていただいたこと、本当に感謝しているところです。また、家族にまでお土産をいただきまして、どうもありがとうございました。また”はるきらり”限定”ゆめちから”の小麦粉も手にとっていただきありがとうございます。
是非感想をきかせてください。
“はるきらり”なんかは、あのゴンドラ?にのって機械をメンテしたものです。
そういえば小麦を詰まらせて、派手にこぼした記憶がよみがえってきました・・・。
早速、黒大豆(祝黒)の収穫をしてもらった。
鎌をもってもらって、株を切り取り莢をとって、大豆を取り出してもらった。
その手の作業はプロっぽい方?もいたりして、食に熱心な方達と感じた。
北海道といえども、農業というよりまだまだ農家との距離はあるんだなとも同時に感じた。
それから、ビートを収穫してもらい、砂糖はやっぱり”ほのぼの印”の北海道製糖のグラニュー糖を指名買い?!してもらうお願いをした。念入りに。
次にパン用品種「ゆめちから」の畑を案内。
冗談混じりすぎの?、小麦の裏側を聞いていただいた。
生産者は往々にして、”消費者は分かってくれない!”と思いがちだが、それは大きな間違い。
我々自体が消費者に近づこうとしてない実態もあるのかもしれない。
それから本日のランチを、満寿屋パンの杉山さん、天方シェフにお願いして、石窯でピザをやいてもらった。
「きたほなみ」&「ゆめちから」のゴールデンバランスでブレンドされたピザ。美味しい!絶賛ピザ!
それから、お腹の大きいうちの妻の自家製白金時の野菜スープ。冷えた体に温まるスープだった。
皆さん十勝の新発見が多くみられたようで楽しそうだった。
また森本さんの今回のツアーは”フードバレー十勝”(帯広市の事業)の一環のツアーで、今回が4回目。
うち今年は3回当農場にツアーの方々がきてくれたことになる。
全然気にしなかったが、いろいろやってる感じがわいてきた。
十勝や農業の魅力発信になっていれば当農場としても嬉しい限りだ。
早速、地元の新聞にものっていましたよ~。
是非またお越しを!もっと楽しい企みをしていますから!!!
Drainage
「Drainage]
意味1.排水,水はけ,排水法.
2.排水設備; 排水路,排水区域
となる。日本は排水対策の必要な国だと思う。
特に、7月15,16,17日と雨が続いている。
畑もズブズブに濡れていいるのだ。
今年のビート畑の中の一枚は粘土質のものだ。
去年も皆で即席暗渠をいれたが、結局水はけで苦難の連続。
しかも15~17日までの雨でさらに悪化しそうな予感だった。
7月15日の雨後、16日朝の小ぶりのうちにスタッフと表層の水抜きに出発。
幸いにもまだ明渠に近い付近での水たまりが半径30mくらいに渡っていたので早速水抜きを開始した。
まず、通路となっている農道路を畑よりも下げて水を暗渠に流し込む作業だ。
それから冬の間に間伐した広葉樹からなるべくまっすぐな枝を選抜して横に並べる。
針葉樹のカラマツでは腐りやすいのと柔らかいので崩れて水道がふさがる可能性があった。
それから何十年に渡って拾ってきたこの畑の大きめの石を木の上に施工。
これに土をやってしまうと、泥となって水道をふさぐ可能性があるからだ。
そして50mmの砂利を石の上に施工する。これも水はけと泥の混入を極力防ぎたいため。
最後に掘削した土を戻して道路を平らにしたら完成だ。
明渠に勢いよく畑の貯まった水が流れ出した。”ふ~、なんとか一部ですんどくれ”と思い施工は終了。
冠水したビートの葉は写真ように、窒息するせいなのか黄化してくる。さらに悪くなると腐りだし、それからハエや虫たちが分解をしだす。同時に病気にも弱くなっているので他の株にも伝播する。インフルエンザがクラスではやると皆インフルにかかるのと一緒だ。だから初期の防除や、排水対策は絶対必要なんです。
どこまで回復してくれるか?まだまだシーズン途中、頑張れビートちゃん!!
ちなみに暗渠(畑地中に穴のあいたパイプを縦横に巡ら水を抜く排水対策)は既にやってある。
明渠近くの暗渠のパイプからは絶え間ない水の吐き音が聞こえている。
その暗渠のキャパを超えた水が貯まると畑は冠水しているんです。
ここの場所はまだ畑のはじだからいいものの、中間とかだと根本的な暗渠が必要になる。
それと春先の無理な作業はしちゃいけないな~大反省。