12月中旬、生パスタ対決をしたのでした~しかも自分らで作って。
今回はJA本別青年部とフレッシュミズ(農家の若妻たちの会)の合同事業。
せっかくの地粉や小麦の違いを加工体験を通じて勉強したらどうかと、農業普及所の方(普段は農業技術や経営について指導する機関)に声かけをいただき、加工の指導をいただきました~。
生パスタつくりは初めてでしたけど、偉い楽しい!そしてナマラ簡単じゃないですか~新鮮な驚きでした。
今回は、本別でとれる小麦からといっても、”春よ恋”、”はるきらり”は当農場のもの。”ゆめちから”は農業試験場からの試供品です。ちなみに、”ゆめちから”って聞いたことないというあなたに。
”ゆめちから”は世界最強強力粉ともよべるほどの、高タンパク(13%以上、原麦だったら15%あるのもざらみたい)強い粘性をもった小麦。現在のパン用小麦、春よ恋、はるきらりよりも強いグルテンを発生させます。今後、”きたほなみ””ホクシン”などの、比較的タンパクの低いものとブレンドされることにより、その価値を見出される期待の新星です。
そこで、今回の生パスタはこのタンパクの高い小麦粉に注目!パスタの決闘の始まりです、じゃじゃじゃじゃ~ん!
決闘は、1.はるきらり(ストレート200g)
2.ゆめちから160g+ホクシン全粒粉40g
3.春よ恋(ストレート200g)
まず、作り方。①塩小さじ1と小麦粉たちを混ぜる。②卵(2個)と水(おおさじ2)と分量2/3位入れていき渡す。
③粉っぽさが残っていたら、残りの卵水を入れて調整。④手のひらで生地を押さえ、こねる。
⑤表面がなんとなくなめらかになったらラップに包んで15分ほど冷蔵庫で休ませる。下写真はゆめちから+ホクシン全粒粉、この時点では見た目はちょっと・・・。
⑥打ち粉をうった台に生地をだして、4等分くらいに麺棒でのばす。
最初の水加減がすくなかったりすると、生地が上手に伸びずに”海老せんべい”みたいになっちゃたりします。
この作業、グルテンの強い粉ほど大変。ちょっと皆集中、静かになってきたぞ~。
⑦包丁、パスタマシンーンで好みの太さに切って、うち粉をふっておく。パスタマシーン楽しいです!
形や径いろいろパスタ。ほんとに楽しいはこれ!
手前から、春よ恋、ゆめちから、はるきらりの順。やっぱり、全粒粉がはいっているだけ、ゆめちからは粒粒が入っている感じ。フィットチーネでは、ゆで上げ後、春よ恋、はるきらりはピカリっ~とツヤツヤ輝いていましたよ。
パスタソースはペペロンチーノをベースに試食しあい、感応評価やアンケートをとりました。また、時間の関係とお好みのものでということでありとあらゆる市販ソースが登場。世の中便利になってますね。
結果は、はるきらり、春よ恋は一番食べやすいじゃないかという意見。ゆめちから+ホクシン全粒粉(トップの写真)見た目、食欲さそう荒々しさがあって、なおかつうま味があるんじゃないかという評価。私もレストランとかででてきたら、高級感も健康感もでるんじゃないかなと思いました。
今回は特別に、普及所の方々がHBでやいてきた、それぞれの粉による食パンをいただきました。どれもおいいしい。やっぱり、国産美味い!正直にどこからともなく麦の味がしてきます。
普及所のEさん、Kさん大変お世話になりました。大変楽しかった、おししかった、勉強になりました~。
投稿者: maeda
函館・こなひき小屋のカンパーニュ
つい先日、パンの贈り物がとどきました。
妻は”なんかの工具が入った段ボール”と思っていたらいく・・・
それを開けてみると、
びっしりと美味しそうなパンたちが詰まっていまして、その中でもとてつもなく大きい白い物体が!
答えはトップ写真のカンパーニュ。
デカイ!隕石のようなごつごつした荒っぽささえ、感じる風格。
段ボールの隙間からこぼれる、パンのちょっと甘すっぱい香りの正体でした。
中には、種類別のパンたちもどっさりとはいっていて、どれも美味しそう~!
うちの次女、Kの体くらいあるパン。ツンツンしてます。
カンパーニュの送り主は、函館市と七飯町にある”こなひき小屋”の木村オーナーからでした。
オーナー自ら焼いてくれたようで、前田農産の春よ恋(ノーマル)70%+石臼春よ恋(全粒粉)30%のもの。テストで粉を使っていただきました。
中の気泡の美しさ、麦の香ばしい薫り。抜群です!
以前、小樽のエグビブさんでパン屋さんが集まって焼いたパンたちも、とても大きく通常、店頭では切り売りくらいしかしていないようなものでしたが、大きいほど美味しんだな、だから切り売りしたりするんだなと感じたものです。
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11月に木村オーナー夫婦に当農場によっていただき、麦談義に花をさかせました。
驚いたのは開店当時(20数年前)から、ハード系のパンを作って販売していたそうです。
いまでこそ、ブーム?というかやっと小麦についても考えようみたいな感じで、ハード系のフランスパンやドイツパンは注目されていますが、当時では”なんだ?”と思われたのかもしれません。
しかし、お客さんはこうしたパンを受け入れた(待ち望んだ)ようで、小麦だけの本当の美味しさを当時から食べれていたのは北海道でも少数本格派だったに違いありません。
流行りでない、美味しさへのこだわりで、今のこなひき小屋さんがあると思いました。
また、北海道のパン職人たちのベーカリークラブ、”N43”の会の役員さんでもあり、先日にはパン職人の技術をきそうバケットコンクールの主催もやっていたり、地元の異業種のシェフとコラボした活動を精力的におこなっているようでした。人間味あふれるパン職人さんにまた出会うことができました。
さて、隕石のようなパンを前にして
こんなデカイパン、なかなかなくならんだろう!子供も食べないだろう!と思うのは大間違い。
10か月の赤ん坊から、6歳の娘まで、うちの子供たちはパンにカぶりついて食べます。
間違いなく、美味しいんです。小麦の味なのか、技術の味なのか、バリィパリィっという食感とともに、小麦の薫りがなんともやめられなくなるカンパーニュ。
リーンなパンだからこそ感じられる贅沢いただきました。
こなひき小屋さま、どうもありがとうございました。
さぁ極美味ホットケーキを作ろうぜ!!”育てよう若き地域のサポーター”
12月1日晴れ曜日。本別中央小学校3年生を対象に農業加工体験をおこないました。
まずは結果から=大、大、大成功でした~パチパチ!!
今年、JA本別青年部(本別支部)の活動は、ビートの移植・収穫・加工をテーマにそして今回、最終章。
ビートからのつくった糖蜜をホットケーキにかけて食べよう!というこのなのです。
まずは、支部部長のもんぜんさんからいままでの、畑での作業のおさらいと、ビートの糖蜜つくりの説明を写真を交えて、生徒に説明。ホットケーキつくりのシロップまでつくってしまおうというのだから、贅沢ですね~。ここでしかできない本物の良さをかんじてくれたらと思います。といっても、こういった経験は地元をでたとき、大人になってから再確認できることかもしれませんね。
本別支部の今までの活動はこちら
ビート移植→ポチっ
ビート収穫→ポチっ
ビートの糖蜜つくり(仕込み作業)→ポチっ
それから、各班に分かれて作業開始。まずは、ビートの糖蜜をつくるところから。この作業は煮詰めるまで相当な時間がかかるため、こんかいはデモンストレーションのみ行いました。作りかたは、上記のビートの糖蜜つくりを参照してください。
今回は生徒にミキサーを使わせないため、ピーラーでとにかくピートを細かくむいて、お湯で沸かし作業をしました。万が一にそなえ、こどもたちには軍手を準備。気が利く支部長さんです。生状態では、苦味甘い感じ。この状態を知って料理することも重要。
それからホットケーキつくり開始。通常、簡単楽ちんなホットケーキmixをつかいますが、ここは本別産の小麦(ホクシン)をしようし、根本から始めます。
ここからは、最強?の助っ人が登場。うちの妻が講師となり、手順説明。
材料は4~5枚分(直径12CMくらい)だと以下。
ホクシン小麦粉 200g
ベーキングパウダー 10g
三温糖 50g
卵 1個
牛乳 170g
無塩バター 30g
サラダ油(焼き用) 適量
作り方
① ホクシン小麦粉とベーキングパウダーを混ぜあわせ、2回ふるう。(粉ダマとり、ふんわりさせる効果)
これ小さい時、やりたかった思い出あります。”カチャカチャッ”って新聞の上に粉が落ちてくるで楽しんですよね~。
② ボールに卵を割りいれ、ほぐす
③ ②に砂糖を加えて、泡立て器でもったりと白くなるまで泡立てる。
④ それから③に牛乳を加えて混ぜあわせる。
⑤ ④にふるった粉を加えて、粉っぽさがなくなるまで混ぜる(ここからゴムベラ使用)
⑥ 溶かしたバターに⑤の生地に加えて、馴染みこむように混ぜる。
こちらは、”男の粉いじり”不足分の生地づくりに挑戦!
焼き方
① フライパンを熱して、サラダ油をひく。余分な油はキッチンペーパーで拭き取る。
② 水をたっぷりしみこませたふきんを軽くしぼり、その上にフライパンをのせ、あら熱をとる。
③ おたまに8分目くらいの布地を流しいれ、フタをする。
④ 弱火で焼き、周りがぷつぷつと気泡ができたら、裏返して両面焼く。
⑤ 二枚目を焼く時も、濡れふきんの上でフライパンを冷ましてから焼く。(このほうがうまく焼ける)
うまく焼けてるかな~?どこの班でも、ホットケーキの焼け具合が良いと拍手~”イェ~イ!”と歓声が上がっていました。
そして、手つくりビートシロップをホットケーキに塗って完成。ほんとに美味しそうでしょ?
”おっいしぃー!””めちゃうまっ!””ビート糖蜜もあまくって美味しい~”と皆最高の笑顔。
”よかったっ~ビート糖も2回も練習してきたかいがあった”と支部の参加メンバーは思いました。
万が一のため(失敗したときの)?ではないのでしたが、市販のオリゴ糖も持参して、たべくらべてもらいましたが、青年部のつくった黒蜜は絶賛!され、逆に雑味が風味豊かに感じたのか、気合を感じてくれたのかなと思ったほど。
今、農畜産物の消費の減退は、市場でも明瞭な事実でしかも低価格志向。
しかし、農家も助成金や上層団体に消費拡大を訴えるだけでなく、根っこの地元の子供たちとしっしょに育てられる仕組みが今後も重要だと思ってやってます。流行り廃りで終わらない、子供たちが大きくなっても愛される農畜産物をつくるのが、我々若き農業者に必要な地道な取り組みなんです。
地元紙、十勝毎日新聞に掲載されました~。
ここだからできる本物ビート糖
ビートは収穫したあとどうなるのか?砂糖になるんです、ハイ。
では、どうやってできるのか?はてな~?そういややったことないな~ということで、砂糖をとってみようとJA本別の青年部(本別支部)のメンバーで、つくってみました。ある目的もあって。
最初に、ビートをよく洗います。
それから皮むき器で、表面の皮をむいてから、ミキサーにかけられるくたらいの形にきります。
ミキサーで粉砕して、お湯の中にいれます。ここで重要なのは、お湯をはりすぎないこと。あとで蒸発させてビート糖をとりだすので、成分の濃縮度を高めるためにも、お湯は若干すくなめのほうがベター。
それから70度くらいで、1時間近く煮出して、糖分を抽出します。
ビートをさらしにさらって、糖成分のたまったお湯をさらに沸騰させて、水分を蒸発させていきます。この時に、最初の水の量が多い糖蜜を取り出すまでにかなりの時間がかかります。また、さらしに越すときは、なるべくしぼらないほうが、良いようで苦み成分が余計にでてしまうみたいです。たしかに、二回やりましたが、一回目は思いっきりしぼったので、苦味がつよかった気がします。
沸騰させながら、こまめに灰汁取り作業。2.5時間かかってようやく糖蜜がとれたのです。
この作業、商業ベースじゃなきゃいけない気がしました。
お味のほうはというと・・・見た目も、ミネラル(不純物を含む)がたっぷりはいっているので、黒蜜のようなかんじ。もちろん、それはもう、甘~いのですが、ほんのり雑味のあるビターなかんじの大人の砂糖といった感じ。
”我々農家の汗と糖の結晶”がここにできあがりました!パチパチ。
初めてつくってみましたが、作業は簡単、時間は結構かかります(特に蒸発作業)。少量づつやるのがお勧めです。
原料のあるここでしかできない、贅沢なお砂糖の原型のできあがりでした。
ユーハイム×前田農産(ホクシン)=伊勢丹お歳暮
以前に伊勢丹百貨店のお歳暮商品に党の羽状の小麦(ホクシン)が使用されますと宣伝させていただきましたが、その実物が届きました~パチパチ。
お申し込みはこちら→ポチっ
原材料をつくる農家としての喜びはここにあります。どんな形にどんな香りに、どんな味になってかえってくるんだろうと。
まず、手に取った時に重量を感じます。そして、バームクーヘンって今は棒つきなの?と田舎くさい発想をしてしまいますが、こうして作られたものですと木の棒がバームクーヘンを支えています。
このカードの裏には、国産100%素材の心のこもったメッセージが書かれていました。
子どもたちも”木みたいだ~””ぼっこぉ(北海道語で棒のこと)ついてるぞぉ、食べれんの~”と箱からでてきた丸いお菓子に大興奮。”ホクシンこれになったの?”と娘。そんなこと関係なく、高価なお菓子を手でつまんで食べる息子。”あぁ、美味しわ、これ!”だって、一丁前に。
バームクーヘンの年輪は、畑の歴史でもあるのかもしれません。しっとりと、それでいてしまりのある味はこれから先もこうして、子どもたちがたべることによって深みをませればいいなと思いました。
余計な保存料や添加物を一切使わないちょっと贅沢すぎる感のバームクーヘン、是非この味、”今年のホクシン”味わっていただきたいと思います。
今回の取り組みは、さまざまなところで取り上げられているようです。
知人から聞いたのですが、”食品産業新聞”という業界紙があるようで、そこでも伊勢丹さまの取組が記載されていました。こちら→ポチ日本の食料の価値を改める時期であり、また生産者もさらに努力する必要があると思います。
東京農業大学 ”麦” フォーラム
11月21日、素敵な勉強会に参加しました。
我が母校、東京農業大学(オホーツク網走キャンパス)での”麦”を題材にした研究発表会に呼んでいただきました。といっても、私は世田谷キャンパスのほうで、実は初めて網走キャンパスにいったのですが・・・。
以前にオホーツクキャンパスの教授から電話をいただき、4年生徒たちの”麦”に関する発表会があるのできてもらえないかとオファーをもらいました。行ってみると、これまたオホーツク海を眺望できる丘の上にたつ立派なキャンパスがあるじゃないですか!北の農大スピリッツはここでも育っているですね。
オホーツク(網走、北見を含む)地域は、小麦、馬鈴薯、甜菜(ビート)の生産の盛んなところで、積算気温や収量性の関係などで、豆の作付は増えていないようです。小麦も秋まきと春まき小麦が分散されて作付してある感じ。輪作体系からも、春小麦を導入している経緯があるようでした。
さて、生徒たちは教職課程の面々で、将来は先生の卵になっていく様子。それぞれ、3~5人くらいのチームに分かれてテーマ別に発表をしていました。以下発表テーマ
根本的なことですけど、麦はイネ科です。だから、ヒエなんかのイネ科雑草には、生育初期の除草剤しか効かせられません。発表では、小麦と大麦の違いを説明、小麦は寒さに強く(北海道向け)、粘りがある。大麦は厚さにつよい(本州向け)、水吸収率が高いとのことでした。
このチームは、小麦の栽培について。播き方の違いや収穫期の子実水分の状況や熟期の違いを中心に、貯蔵段階での小麦の薫蒸作業があることも説明。これが、収穫後の貯蔵や輸送の病害中を防ぐ”ポストハーベスト”(収穫後に散布される農薬:作業は尋常なない風景)。しかしながら、9割を輸入にたよる日本の食糧安保には必要な工程なんでしょう。
次のチームは、大麦について。知らなかったけど佐賀県もがんばってるんですね。押し麦とかにつかうんだろうか?網走は北海道の78%の生産量があってだんとつ。ほぼ春まきの二条大麦のみで、大手や地ビールになっているようでした。
こちらのチームは、小麦の栄養成分について発表。特にタンパク質に注目して、アミノ酸組成に分けて研究。その中でも、甘味成分のグルタミン酸がタンパク含量や製粉の仕方によっても違うだんね、へ~。加えて、リジン(抗体・ホルモン・酵素の合成)、ブドウ糖代謝、肝機能増強)を多く含む卵や魚介類といっしょにたべることにより、地元の産業を活性化できるじゃないかと提案していました。ちゃんと地元用品を機能的にアピールするところ、郷土愛が育っている感じに聞こえました。
このチームも地産地消を目指すための試みに、パン用小麦の作付増加、道内外に加工商品でのアピール、給食利用促進などまずは、海外麦→国内麦、道内消費31%→50%、麦のアピール”麦チャン”運動の促進とこういうバックアップ提案者が若い人にいるのは、農家にとっても貴重です。
それから、小麦の副産物の”ふすま”やバイオ燃料への利用促進。なんでも、耕地面積あたりのエタノール収量は甜菜やサトウキビと比べると低いが、原料あたりのエタノール収量はは高く、水分が低く貯蔵性に優れる、セルロース成分が低いので燃料交換率が高いということ、麦わら利用も考えられるが、セルロース成分がたかいため、技術力向上が必要とのことでした。
残り2チームは麦の流通について発表。やっぱり北海道は54万tと2位の福岡県(6.7万t)の生産量がある一方で、全体では国内消費量と生産量ではわずか18%しか供給できていない現実があること。国内と国外の小麦の流通はアメリカ、カナダ、オーストラリアの海外麦に大きく輸入を頼っているとのこと。私の予想ではここに将来ロシア産が参戦すると思う。
いずれにしても、各チーム素晴らしい発表でした。私も学生時代に”これだけ勉強しとったらの~”と今更次郎的な反省をしながら、しかし、小麦の栽培や農家収入(助成金)のしくみや大掛かりな生産工程や国の検査体制は現場にたってる者じゃないとわからない、数字にでてこない裏側があると説明させてもらいました。同じく、同大学卒業の幕別町で製麺業と営む”小田壱”さんの小田さんも加工業者としての苦悩や道産小麦への要望・期待を学生に伝えていました。
最後には、井上教授から”第六次産業”という新しい言葉の説明をうけました。
なんでも、農学博士の今村奈良臣が提唱した新語になるようですが、要は農業のような一次産業の生産だけでなく加工・流通・販売等も統合的に取り扱うことで,事業の付加価値を高める経営形態。
第一次産業(生産)を1とし、,第二次産業(加工)が2,第三次産業(流通・販売等)の3を掛けた1*2*3=6になるということのよう。
そうですよね~、農業はまだ1の根っこの部分。その1が0になったら、2,3次も消滅、経済活動はなくなるんです。1を産みだす畑や牛がいること事態、強みをもってるんだなと思いました。
今回のフォーラム、学生よりも私?の勉強になりました~。
どうもありがとうございました。
学生の皆さん、農業もいいもんですよ、だってまだ1からスタートできるんですから!!
Workhorse Maintenance
うちのワークホースたち。シーズンも終わり(まだまだ畑でやりたいことはあるけど、雨でぬかるみ・・・)来年に向けて、リフレッシュです。機械たちがなければ、今の農業は成り立ちません。人海戦術になるとき(今年なんか特に)もありますが、機械たちのおかげで生産量が上がっているのは間違いないところです。
自動車の修理も結構な金額になりますが、農作業機械というニッチマーケットの商品というのはそれそれは高額で、ちょっと直しただけでもO万、OO万円もかかることがしょっちゅうなんです。
エレメントフィルター(オイル・燃料等の濾過装置)なんかも、O万円くらいするものもあって、消耗品なのに・・・と思うこともしばしば。でも、シーズン一緒に泥だらけになって戦ってきたんですもの。そのくらいのご褒美というようり、リフレッシュはさせてあげたいというのも本音。”機械は動いているときしか、壊れない”という名言(父)があるように、肝心かなめのシーズン中にダウンされては困るんです。人間も作物も。
今年、雨の中でも大活躍だったコンバインの”ロクロク”もオイルやらグリスやら脱落していたボルトやら、石を飲み込んで、ひん曲がった鉄棒やら自分たちのわかる範囲で点検、修理。今年一番こまったのは、セルモーター(エンジンをかける火花を散らす装置)がウンともスンとも言わないことが時々おこる。電気系統のトラブルらしいのだけど、電気は目に見えないのでどこで切れてるかわからず、毎回”今日はご機嫌いかがですか?”とロクロクに聞いて、切羽詰まっているときは”カカレ~バッキャロウ~!!”と気合を入れさすのです。ディラーマンでも電気系統は弱いところがあって、今回デンソー屋さんで解決。消耗と埃とでスイッチの信号がいってるとかいってないとかの原因がわかり部品を交換しました。
これはクレーンのついたトラック。穀物を運んだり、小さなトラクターや作業機やら肥料を運んだり、さまざまな場面で貢献するすぐれもの。フォークリフトも倉庫の中では大活躍するんです。
それからこれまた、農家の畑で活躍してくれるスプレヤー(農薬散布機械)。農薬の成分もそうですし、もともと水を浴びてしまうので、塗装(もともと錆びづらい焼付塗装やステンレスなどが使用されている)がはがれてしまい、鉄部の劣化につながるため、さび止めや色塗りをしてあげたりします。正直、素人だからこればまた難しい~~~。
来年もいっしょに頑張ろうぜ、オゥ!!(って機械たちが言ってる気がする・・・)。
明日に向かってつち!!
早くもこの時期なんですね。
恒例の土壌分析。
土を計ることって何につながるんでしょうかね。
1.天気は神のみぞ知ること。人は土の上に生きてるのだから、土を客観的に知る必要がある。
2.特に経験の少ない私のような農業人が思うのは、土の状態の推移を将来の財産として後世に残していく必要性がある。
3.今までの肥料のやり方に無理や無駄がないのかチェックするため。
どれが正解の土つくりなのかはまだわかりませんが、とにかく毎年のデータの積み重ねと施肥した肥料の量や内容を反省する材料にもなります。匠のような、感的なものだけでは特に農業者人口が減っているなかで日本の農業を支えるなんてことはできないと思ってます。
今年は雨が散々降り注ぎ、土壌成分も流出傾向にあるんじゃないかと予測してます。
また来年にむかって、反省→計画→実行→観察の土つくりの開始です。
育てよう若き地域のサポーター”ビート大収穫!”
ちょっとさかのぼって、10月30日に地元の小学生とあの春先植えたビートを収穫しました~パチパチ。
上記の写真は、秤をもってきて自分でとったビートがどのくらいあるか、調べてます。
ちなみにビートの重量6kgに対して、砂糖が1kgくらいとれるんです。
そしたら、うちの畑だと1500t近くとれますから、250tもの砂糖が生産されてる計算だな~。
すんげぇ量だな考えてみると。でも日本人の年間消費量は20kg弱みたいだから、割り算だと12,500人分でしかないんだな~と気づいたりもする。
さて、食育のほうですがJA本別青年部では、4支部にわかれた地域独自の農業体験を実施中。
今年でかれこれ5年目になります。
本別支部では、ビートを植え、ビートを収穫、これからビートを煮詰めて糖蜜をとって、ホットケーキとか靴って皆で食べよう!と計画もしてます。
この日は元気いっぱいの本別中央小学校の3年生2クラスが収穫しにきました。
まづ、栽培をお願いしたトクラ君がビート移植後にどう畑で育ててきたかを説明。今年は例年の3倍もの雨のせいもあったり、春先の風の影響もあったりで、生徒の植えた苗は枯れが目立ってしまったと説明。
それから、”タッパー”と呼ばれるビートの葉を切り落とすナイフでビートの葉っぱを切って皆に集めてもらいました。大人数の子供に対して、青年は5人でしたので、作業に追われ写真どころじゃなかったのですが、”タッパーナイフ”は不慣れな子供には危険な作業。つきっきりで、葉っぱを落としてもらいました。
”ウォ~これでけぇ~!””葉っぱきるの可哀そう・・・””あま~い!!”とか、皆キャキャー言って作業しました。
最後は、青年部員が葉っぱをきっては、子どもたちが列になってビートを集積。
”エイサ~””あいよ~!”とかいって掛声だしてやってましたね~。
ホクシン:伊勢丹SP菓子に変身の巻
この重厚なワインレッドの冊子。伊勢丹の今年のお歳暮ギフトコレクションがいっぱいつまっています。
その中の限定菓子に当農場の小麦”ホクシン”が利用されました~パチパチ。
しかも、その味は2か所で味わえます。
一つは、シフォンケーキの専門店、”フレイバー”さんから
沖縄のさとうきびからできた”本和香糖”使用のプレーン”シフォンケーキです。
詳しくはこちら→ポチっ
そしてもう一つは、”マスターユーハイム”さんから
バームクーヘン。しかもその素材は、すべて国産原料からというこだわり。
自給率100%スペシャルなお菓子ですね。
見るからに美味しそう。
詳しくはこちら→ポチっ
カタログにも当農場の取組み等をのせていただきました。ありがとうございました。
”ホクシン”大変身を遂げましたね。要は国産小麦でも絶対イケるんです。
職人たちの腕によっても、素晴らしいお菓子に変貌するんですね。
”ホクシン”から”きたほなみ”へ今後、品種転換してしまいますが、よりお菓子に向く可能性を秘めていると思います。
だからこそ、今年の”ホクシン”だって貴重なんです。
”美味しい!!!”っていってもらえると、私はもちろん、職人さん、粉をひく人、届ける人もそしてホクシン自体や育種のひとも皆喜びますよね。
”ホクシン”を食べることは、北海道の小麦の代表を食す意味。
今回はその広がりの大きさを感じました~。