トラクターで豪快に雪遊び~してるわけではありませんよ。
3月6日に融雪材をまきました。よくDIYストアとかで使われる塩化カルシウムではなく、炭酸カルシウム(通称タンカル)と呼ばれる肥料に墨というか炭なのか、黒く着色されたものを20kg/反にまきます。
タンカルは土のpHを調整する役目もありますが、量からいってもその役目よりも雪を溶かす目的でつかっています。マグネシウム(苦土)入りのものもあり、土壌分析からも何かしらのたしになるよう苦土タンカルを利用しました。
500kgのパックから、モウモウと黒煙がたちこめるので、顔は真っ黒、鼻穴はいつもの倍以上?黒くなります。
撒いている畑は、秋まき小麦(ホクシン、きたのかおり、きたほなみ)と春まき小麦(春よ恋、はるきらり)の畑が中心です。春まき小麦は、霜でやられるというのは本当に稀なので、早期に種まきしたいのが理由なのと、秋まき小麦は雪中の雪腐れ病発生の危惧と春先の追肥を早期にやりたいので畑を乾かす必要からです。といっても、雪の深さも関係するので、”まけば良い”ともなりません。コストもかかるし。ただし、去年の大雨(本別町は過去最高の1063mm!!!)は秋の土の水分もずいぶんのこってるんじゃないかなと思い、なるべく水が引くのを早くさせたい気持ちもあります。
朝の9時くらいまでは雪もカッチカッチで、何tもあるトラクターが走っても沈みもしませんが、正午近くには気温も上がって雪も溶け出しザグザグに。冬眠中の小麦をタイヤで引っ掛けたらマズイということもあって、午後はやらない判断もしました。でなかったらWタイヤにしなくても良いなと反省したり・・・
撒いたらこんな感じ。真っ白い雪のキャンバスにほんのりと色づけされているかんじ。これが太陽さんに当たって雪がグングン解ける原因になるんです。結果は10日もすればわかってきま~す。
投稿者: maeda
ヤバ霜と発芽
前回の続きですが、ビートを3,4日土に落ち着かせたら、発芽してもらわないと困ります。
そんな時は散水するのみです。糖業会社の指導もありますが、10L/ポットの量の水をかけます。うちはひとつのハウスに600冊近くポットがならんでいるので、600冊*10L=6,000Lの水が必要になります。
自動散水機といって、ハウスエンドまでいくと、センサーを反応させて往復させます。
水は3000Lのタンクしかないので、2日に分けてやります。こちらのほうが、一気に水をすえないので1~2日あけたほうが水の浸透性は良い感じです。
それから、青いポールはプラスチックの棒で弾力性にとんていて
下の写真の保温シートをかけ、トンネルをつくります。ハウス全体に暖房のダクトを這わして暖かい空気の循環とトンネルをつくることにより、より均一な発芽にします。
あとは、極端な高温、低温に気をつけて発芽をまちます。
すると、3日後くらいには”ニュっ”と、第一陣目の発芽がみられます。
その日に夕方には、チラホラと発芽が見えてきます。
しかし、ここで大事件?発生!!それは8日の夜のこと暖房機具のコンセントをつけ間違え、零下18度のなかに・・・・。しかも9日早朝に限って、寒いのなんのって。朝、”おはようござま~す!”とハウスに入った瞬間そのピーンと張り詰めた朝の冷気に冷や汗がはしります。ヤバイ・・・。
保温シートを恐る恐るめくると、発芽したてのビートが一部褐色している、ガビーン!やっちまったと思いましたが、この時点では判断つかず、とにかく急激な温度変化だけはさけようと温風器の風とちょこっとだけシートのすそを空けて空気循環させました。
上の写真は、霜害(軽微)のもの。保温シート1枚あったのが助かりました。それとまだ寒さの入りやすい外周のポットは芽がでていなかったのも良かったです。”注意を怠るな!!”との神からのイエローカードをもらったんだと思います。
一番冷気がはいってくるところは、氷がはっていました。霜を超えて凍ってますので、発芽してたらアウトは間違いなかったと思います。今年の反省、早くも1。
11日には95%生えそろいました。霜害からの枯れもなく一安心。
12105人分のお砂糖の種まき
すみません。すごくご無沙汰してしまいました。
2月上旬にPCが壊れて、ブログのIDをそのまま紛失。
どうしていいのやらと時ばかりすぎて、2,3月と仕事準備や会議でいっぱい、いっぱい。
してました~。気を改めてやってきます。
今年もこの時期があっという間に来てしまいました。そうです、ビートの種まき期です。
うちは十勝でもは種はトップバッターの部類だと思いますが、2月27日から3月2日までの4日間。
22haくらいのビート畑の苗を準備しました~ぱちぱち。
工程をおさらいしましょうか?
1.”土いれ”一昨年より買土を使っています。これには肥料やpHのあらかじめととのったものを使用。ここまでは昔から自前でもやっていましたが、バーク(針葉樹のチップを利用した)堆肥といったものが混ざっています。これにより、土中に空気も含まれやすく、土オンリーよりもポットが軽くなります。1tパックで仕入れて秋口からハウス内で保管します。注:凍らすと大変な騒ぎになります。
2.その土を篩でふるってあげて、土の粒度を整えます。
3.土を紙ポットにいれます。うちには、もう30年以上も前につかっていたモーター(しかも100w)で2機の土つめ機(通称:ドン突き)でポットに土を入れます。目詰まりしやすいので、ドンっ!ドンっ!て突くようなかたちで土を筒にいれていくんです。注:このときの土水分は重要で、濡れ過ぎず乾き過ぎず。
4.紙ポットはどうなってるのか?これが面白いことに、アコーディオンのようにびよ~んと伸びるんです。伸ばすとそこには、蜂の巣状(ハニカム構造)になった1400個もの穴が誕生し、突起板といって同じ数1400個だけの突起(高さ1cmくらい)の板に紙つつをはめ込みます。
最初はこんなに平べったい。
”びよ~ん”とのばして
突起板にセット完了
5.それに3の工程の土を上からいれ、筒に満タンの土がはいったら別な鉄板をポットにのせ、機械で転地返しにします。逆さになった突起板を取り外すと1cmくらいの深さの穴があいているしくみ。
鉄板をのせて、反転機に移すところ
6.種おとし作業は、専用のプラスチック種板をつかって熟練のおばさんがいれていきます。一回に半冊分の700個の種をいれます。注:この作業をとちると大変な作業量になり、どうしても慣れた人にやってもらいたくなるのです。
7.種が一個づつ入っているかを要チェック!ピンセットで2個はいった種とか、ないところとかに種を入れていきます。”どう、ちゃんと卵(たねのこと)入ってる???”
8.覆土(ふくど)といって、種のふたとなる土(殺菌剤を混ぜたもの)で種床を覆います。
農大のおにいさん、おねえさんも手伝いにきてくれて、うちの子供たちも応援(じゃま)にきてます。
”どろんこ遊びっておもしろいよね~~~”とかいって。
9.完成したビートポットを運搬機でハウスの中に並べていきます。この際も散水機が十分にあたるように左右均等にならべます。それから通称”パオパオ”と意味不明な?被覆シートを全体にひいて完了です。
娘はすっかり理屈がわかってきて、保温+ラインとりの役目の発砲スチロール並べに参戦
10.最初の水浴びまで、3,4日間、土になじませるためにおいておきます。
昨年(平成21年度)は、1290t(原料)のビートが出荷されました。糖分17.8%で粗糖量がおおよそ230t生産できました。現在の日本人の砂糖一人あたりの消費量は19kg(昭和50当初は25kg近くだったようです)。だとすると、12105人分のお砂糖(粗糖計算だから厳密じゃないけど)を供給できたと思うと、うちってスゲェと思うか、まだ1万人弱しか砂糖を供給できないとかんがえるか?
砂糖も関税作物でいろんな制度にさらされ、守られてるなかの作付けとなりました。
今年も甘くて大きいビートになれよ~~~!
1月31日、横浜センター南に出店決定!
”大都会の真ん中で小麦を叫ぶ!”がついに実現しそうです。
マルシェ・ジャポン事業にのって、当農場も小麦(粉)を販売させていただきます。
まずは、日時から
日時: H22年1月31日(日)10:00~16:00(日没終了)
会場: パルスポットセンター南住所:
神奈川県横浜市都筑区茅ヶ崎中央6
アクセス情報: 横浜市営地下鉄「センター南駅」1番出口すぐ
詳しくは、横浜会場のHPをみてください⇒ポチっ
出品内容ですが、もちろん全て当農場の昨年収穫の新小麦粉たち。
ラインナップを紹介しましょう!
1.ホクシン(お菓子・うどん用):お菓子では、しっとりなめらか、食べ応えのある食感。来年度で”きたほなみ”にバトンタッチして、生産は極稀になる小麦。
2.きたほなみ(NEW!)(お菓子・うどん用):今回が販売初登場です!上記”ホクシン”の後継者。これから”北海道産小麦”と名のつく商品はほぼこの小麦になります。まだまだ未知数。他パ用小麦と一緒に混ぜて、もっちり感+サクみ感を味わってください。
3.キタノカオリ(パン・ピザ用):黄色素を含むクリーミーな粉色が特徴。パン通にはやみつきになる奥深さがある。それは栽培のしづらさに影響してるのでは・・・。本年度、収穫苦労度No1?の小麦を是非!
4.春よ恋(パン・ピザ用):やっぱり人気No1のパン用小麦。中はもっちもち、外はぱりっと香ばしく。”はるきらり”との食べ比べも面白いですよ~。
5.はるきらり(NEW!)(パン用):春よ恋の弟子?後継者?位置づけは定かではないですけど、こちらも、もっちりとしたパン用小麦の新品種。まだまだ普及段階ですけど、今回は特別に用意させていただきました~。当農場でも普及の気持ちを込めて、たびたび”はるきらり”レポートしています。
6.石臼全粒粉(各種200g):今だけ、ここだけの石臼挽き全粒粉も用意しました~。小麦の味、ガツンっとした風味、パン用粉に1~2割お好みで混ぜることで、HBのパンにもより深みがでること間違いなしです。食物繊維・ミネラルは普通小麦の何倍も含んでます。
いづれも、数量限定です。HBをお持ちの方、パン焼き通の方、お菓子作り大好きのあなた、お近くにお住まいの方、是非いらっしゃってください。生の私もいます?!
マルシェ・ジャポン・プロジェクトって何?
マルシェ・ジャポンって聞いたことあるでしょうか?
農水省が生産者と消費者の結びつきをつくる事業が昨年度より発足。全国各地でファーマーズマケットを開催しています。
大都会の真ん中で、自分の商品を売れるなんて素敵な企画だと思い、早速現地にむかってみました。
トップ写真は東京、青山の国連大学前会場の写真。確かに人はいます、います。さすが東京。出展者もこの時期だと、限られてくるようで、野菜や果物も思っていたよりもでていませんでしたが、加工品も多くあるのだなと思いました。
こちらは六本木のアークヒルズの中の会場。テレ朝、サントリーホール、ANAインターナショナルと周辺には、高級感漂うコンクリートジャングル?に囲まれ、尻ごみしてしまいそうな感じを受けました。
今回いった2会場は、人の目にふれることは間違いないのですが、生活圏からちょっと離れた感じがしていました。ちょうど歩行者天国のような雰囲気で、熱気ムンムンの農産物市場とは違う感じもしましが、せっかくチャンスなので、当農場も出店しようと計画しています。
詳細は次回へつづく・・・。
”大都会の真ん中で小麦を叫ぶ”がタイトル。
こんなん”ドン”でしょう?
皆さん、ドン菓子ってご存じでしょうか?
よく”麦チョコ”とかのあのパフパフした感じのお菓子。ポン菓子とも爆弾菓子ともいうやつで、専用圧力機械に穀類をいれて、圧をかけて一気に減圧した際に”ドーーーーン!!”と音が鳴ることからその名がついたんですって。
私の町、本別町にも昔ながらのドン菓子にこだわってさまざまな雑穀をドン菓子にしている商店さんがあります。”つしま商店”さんです。
地元産の雑穀にこだわってつくりたいとのことから、当農場のこむぎ”春よ恋”を使って、ドン菓子にしてもらいました~パチパチ。
”塩味春よ恋”はおやつに、御つまみに。
これが、塩味と地元のビート糖をからめた”春よ恋おこし”の2種類が誕生。
開発必話があって、”ホクシン”vs”春よ恋”でドンを作ってみたところ春よ恋のほうが圧倒的に甘味があり、香ばしかったのです。
これって、お菓子つくりにも関係があるのかなと思いました。スポンジ自体に個性がありすぎてもまずいとすれば、タンパクの低いもののほうが他素材とも協調しやすいのではないか?逆にパンは膨らみはもちろん、香ばしさや甘味が素材にあったほうが好まれるような気がしました。ドン菓子のプレーンタイプならやっぱり”春よ恋”だったのです。
やみつき”春よ恋おこし”
販売は、”ステラ本別道の駅””つしま商店”まで。
プラス、つしま商店さんのドン菓子はシリーズ化されていて、とうもろこし、そば、マカロニ、うどん、豆、米とかなりのものをドンドンやってます。お勧めは、地元の黒豆をつかったおこし菓子。”黒豆おこし”は食べ応え満点で、黒豆の皮のビターな感じと、地元ビート糖のからみがGOODです。
それと、ドン菓子といわれるだけあって、作業は危険そうに見えます。迫力ある菓子つくり、昔懐かしいドン菓子なんでしょうけど、こういうのが昭和の風物誌でもあったんでしょうね。
寒中お見舞い申し上げます。
寒中お見舞い申し上げます。
皆さま、今年もよろしくお願い申し上げます。
”あなたのキッチンから広がる麦畑”を拝読の皆様、いかがお過ごしでしょうか?
大変、更新が遅れ、マイペースすぎる毎日を反省しております。
さて、このブログでは、その年の気候の傾向や当農場、前田農産の取組をお伝えし、最後に消費者の皆様が今食べる食事は、どこかの農家の人が作り、それを加工し、流通させ、販売する人がいるという当たり前の流れの根の部分をお知らせしています。
昨年も沢山のコメントや応援のメッセージをいただきまして誠にありがとうございます。本年もできる限り、無理なく楽しく明るくやっていこうと思いますので、益々よろしくお願い申し上げます。
皆さまにおかれましては、時にドキドキしながら、時に”へ~そうなんだ~”、”やっぱ全てがうまくいくわけないよな”、”農業って面白そうだな”と畑という現場を通じて、”農の苦農と楽農”を知っていただければと2年間(途中何度も更新してませんが・・・)やってまいりました。
昨年は昨年の6月からの断続的な雨、降水量も3倍以上のものがあり、特に十勝の東北部にあたる町村では大きな畑の被害がありました。きっと記憶に残る、残さなきゃならない教訓にもなった年です。よく、年間の平均降水量はならすと、そんなに変わらないので、農家のおやじさん方は、冬場に雪がほとんど降らないじゃないかと秋口に心配していましたが、例年にないハイペースで雪は積もり、畑には約50cm近くの雪が積もり、新年を迎えることになりました。正直、いつにない回数の除雪をしている気がします。
上記写真のように、畑は真っ白けっけでして、1月に入って、マイナス25度を記録する日もあり、正に冬本番です。よく先人たちはこの地に、”そうだっ北海道に移住しよう!”なんて思ったものだなと鼻水たらしながら、倉庫で仕事していると感じたりします。
この地を原野から鍬入れして、掘っ立て小屋のような住処で始めた100年以上前。
毎日がサバイバルで、生きることに必死だったと思います。それからまた100年。
なにもかにもが便利な時代ですが、一日一日を大切にこの一年を前に向かって進むこと、畑を耕し続けることが私のミッションなんだと思っています。
トップ写真は新品種”ゆめちから”の越冬模様です。
”ウッ~~サブい!”と聞こえそうですが、雪下でジッと身構えて春を迎えようとしています。また、雪があったほうがお布団がわりのように、越冬しやすいのです。
昨年は小麦を愛する人々や会社の方たちと、小麦の可能性を見出す粉ラボがたくさんできました。素敵な出来事の連続でした。今年もやります。やりましょう!
遅れましたが今年も始まり、始まり~です。
ちなみに、正月は神社で大吉を数年ぶりに引当て、やった~!と思ったら、先日は”カールおじさん”発掘?!しました~パチパチっ。今年もいいことあるかも・・・。
よろしくお願いします。
恒例餅つき大会~!
12月28日、雪のち晴れ曜日。家族で恒例の餅つき大会をおこなった。
毎年、体の衰えは感じるものの、これをやらないと新年を迎えられない。そんな体と精神状態になってしまう。不思議なものだ。
用意したのは、初夏にとってきた畑の近くのヨモギと、ゴマ&海苔、それから今年苦戦しながら収穫したエリモショウズ(小豆)のあんこ。母が昨夜こしらえたものだ。写真はすでに、結露しちゃっているが、なんせ外は雪すさぶ冬。小屋の中は、だるまストーブでボンボン燃やしているもんだから、すぐに曇ってしまう。
担当は、私もっぱら杵。ばかり、一番きつい。体力の衰えを今年も感じた。今年は5臼のみ。
子供たちも参戦。歳の数だけついてみる。という感じだったが、いっぱい手伝った。
娘も上手にのし棒でもちを平らにしている。なかなかサマになってきた。
妻と母は丸め係。今年のもち米はいただきものなのだが、凄い!いつもより簡単にモチになる感じがあった。なんだろう、新米はつかっているけど、品種とか関係あるのかな?
父は火の番頭。満開で焚きつづける。ほとんどの木が、農機具の梱包材だったものや、枯れ木などのリサイクル品。
あんこ白もちはもちろん、
海苔&ごまのし餅。
最後はみんな大好物のよもぎあんこもち。
お味は?聞かなくてもわかるでしょ!最高美味~~~~~い!!!
よし、またみんなで来年にむけて頑張ろう、おー!!
小麦バンバンサーキットとT社ビュンビュンサーキットの相関関係
12月に入り来シーズンの準備をしてきた。特に念願だった小麦の乾燥機の増設を開始。
現代のというか、最新の穀物乾燥機は遠赤外線使用のもの。なんでも、セラミックをあっためて遠赤を放射して穀物を芯からあっため、乾燥させていく方式。コメでは食味に絶対の違いがあるようだ。
さらにそれにより燃費効率も良くなっているハイブリっトな乾燥機である。
来年に向けて稼働を待つのだが、このままではただの箱。ここに小麦を運んだり出したりするラインを作らねばならない。これが今回のミッションだ。
搬送ラインとは、それ自体で仕事をするベルトコンベヤー、チェーンコンベア、スクリューオーガー、空輸しきのパイプラインなどがある。まさかこれ自体をつくるということはないが、その機械をのせる画台や、角度をにらんだ配管、作業効率を考えたライン、シンプルで使いやすくメンテしやすいラインつくりがかかせない。しかも、建物ものの大きさや高さも限られるし、お金だってもっと限られる。
上記写真はコンベヤをのせる画台に、アンカーボルトの穴をコンクリートに空けているところ。
サンダーという器械で鉄をきったり、溶接機で固定したり、鋼材から頼んで自ら距離や角度はかったり、”ここをこうして、こうして、こうして、えっと、えっと、えっと・・・”と小麦の流れを考えて作っていく。この手の作業はフルオーダーメード。なんせ建物の規格や、流す穀物の種類や水分、他にもっている輸送機械の能力(ホークリフトやその高さ)、穀物を受けるいれもの(パックかコンテナか)とか投資できる資金、いろんなことを考えて作業はすすめなければならない。
もしなにかあったり、点検するための作業台も必要になる。鋼材を切って、溶接、色塗り、設置。
こういう作業は時間がかかる分、現場の人間がやりやすいようにアレンジするべき。法外な人件費がかかってくるし。
”あぁ、こうやって流れて、ここで麦がオーバーフローしてもいいとか、また別ラインに戻せるからこの角度で設置しよう”とか、実際、本番で支障がでると致命的だ。そんな簡単に直せたりしない。というよりも作っている時間がないのだ。小麦収穫の適期はまったなしが多い。
子供たちがあそんでいるT社のビュンビュンサーキットみたいに、華麗にバンバン小麦が流れて行ってくれたらなと思う。でも、今のミニカーはジャンプさせるという荒業ができるようだ。小麦は飛ばないよね?
流れがあるのって面白い。畑の小麦から食卓でパンを食べるまでだって、どっかで世の中サーキットみたくなってるんだろう、空高くから見てみると。どっかが切れては繋がらない。
でもできればその距離は短いほうが良いにきまってる。
それもこれからの農業の課題だと思った。
サンタさんたちがやってきた!!!
みなさま、遅れましたがメリークリスマス!!です、ハイ。
今年は驚くべき、クリスマスになりました。
クリスマス=シュトーレンというのは、ヨーロッパだけのことではございません。
当農場の前田農産にもその風習があることがわかりました~!?
ここからいつになく長いです。ご用意を!というより私がちゃんとブログを更新していれば・・・。
まず、ご紹介するのは、東京、八王子のパンとお菓子の材料と道具のお店”MIX&MIX”の店主兼パン講師の長谷部さんのシュトーレンをいただきました~。
こちらのお店、当農場の小麦粉を販売していただいておりま~す!貴重な十勝限定小麦を集めた数少ないお店です。HPはこちら→MIX&MIX
クリスマスシュトーレンセット。クリスマスツリーと小さなクリスマスセットの入ったガラスのおきもの。
シュトーレンは、見た目ごっつりとした感じ。
これ、実は前田農産の”春よ恋”が入ってます。よくわかっていないのですが、お菓子=薄力粉という固定観念?のようなものがあり、最初は”へ~強力粉でもできるんだ~”と関心してしまいました。薄力粉もはいっているようですが、さっくりと食べやすい感じでした。
MIX&MIXさんでは、限定で当農場の小麦粉がおいてあります。是非ご利用ください。
前田農産”春よ恋”はこちら→ポチ
他にも、キタノカオリ、ホクシンを取り扱ってもらっています。
つづいては、十勝にすんごいパティシエがいることが判明!しました!!
その工房の名は”菓音”さんです。オーナーは、もともとお菓子づくりが大好きで”素材(原料)からやりたい”と十勝に移住してしまったそうです。
届いた箱をあけたら、ビックリ!素晴しい!可愛い!上品!これだけのお菓子のクラフト製品見たことなしです。このお菓子も一部、当農場の”ホクシン”を利用して作ってもらいました。
正直、もったいなくて食べれない!みたいな感覚に陥ってしまいます。贈り物やお土産に絶対におすすめです。”菓音”さんのHPはこちら→ポチ
これ↓なんだと思います?”マッチで~~す!!”というのうは、見たとおりなんですが、これもお菓子なんです(ピンクのほう、青は火がつく本物です)。すごいでしょ!?手間暇かけるってこういうことだと思います。彩を感じるお菓子のみならず、細部までいきわたるラッピングは職人魂を感じるものでした。やっぱりもったいなくてこの日は食べれませんでした~。人に見せたくなります、これ。
次に、2月に大変お世話になった大阪のパンの学校。”エコール辻・辻製パンマスターカレッジ”こちらの学校でパン講師をしている三田村先生より、”シュトーレン”のプレゼントが届きました~。
ラッピングを開けると、そこには真っ白な粉雪をかぶったようなシュトーレンが出現!
12月上旬に作ったもののようで、フランス産の小麦粉を使っているそうです。三田村講師のシュトーレンは、しっとりと濃厚な上品さを感じるものでした。もちろん氏はパンの講師ですが、探究心なのか幅広く教えることも必要なんでしょうね。
2月には、うちの小麦粉3種をこちらの校長先生である吉野精一先生に焼いてもらいました。その時の様子がこちら→ポチ
予断ですが、パンの学校や教室で国産小麦を使うのはよい教材になると思います。なぜか?それは粉にブレがあるからです。農家が天候に左右されるように、小麦も天候にすごく左右されます。パン用小麦の自給率はわずか1%。温暖湿潤気候で瑞穂の国、日本で小麦をつくること。それはその時々によって味も風味も変化します。職人を育てるところで、データに基づき技術や経験をつみながら、その人でないとできない味をだせるのは、国産小麦じゃないかと思います。製粉会社でつくるものが、毎回品質に差異があっては困るし、それがブレンド粉をつくる製粉会社の仕事ですから。
そして最後は、先日もご紹介させていただいた函館市のパン屋さん”こなひき小屋”さんからいただいた”シュトーレン”とクーゲルホフ”(下写真)です。隕石のようなカンパーニュはこちら→ポチ
”
とかいって、”クーゲルホフ”?って何?とおもったあなた。クーゲルホフ(ドイツ語)=クグロフ(フランス語)=僧帽(日本語)ということ。
ウィキペディアによるとなになに→こちら”クグロフ”
専用の陶器の型で焼くものなんですって。へ~、食っておもしろい。形や作り方に歴史がつまってますよね~。
このクーゲルホフは特別なんです。うちの”春よ恋”80%+ホクシン石臼全粒粉20%”でつくられたもの。プンって凛とした感じと、しっとりさと甘さを感じるものでした。
10か月のKティもよろこんで、二切れほおばってました~。
”ちょっか、ちょっか~おいちいでちゅか~”とダレダレオヤジになってしまい・・・・
シュトーレンは開店当時(20数年前)から、変わらずこの時期定番になっているアイテムだそうで、さっくりとちょっとパサつくらい。食べ方は朝や食後の紅茶やコーヒーといっしょに、口のなかをしっとりさせて食べるのが本流だとオーナーの木村さんにアドバイスいただきました。さっそく、紅茶をいれて家族で乾杯。これだけ贅沢なクリスマスっていままであったでしょうか?妻も納得のクリスマスでした~。
サンタの皆さん、大変心のこもった美味しい~プレゼントありがとうございました。
これだけのサンタさんに応援してもらえること、農家でよかったなーと心から思えます。
来年もまた美味しいなる小麦をつくりたいと星に誓います!!
皆さんにもメリークリスマス!!