前回に北海道小麦の代表格”ホクシン”がほぼ現役を引退することをお伝えした。
新顔になるのは、”きたほなみ”になる。ほぼ間違いなく圧倒的強さで不動の地位を築くにちがいない。
理由は
1.生産者にとって2割増収効果あり・穂発芽強く赤カビにも強い・品質のブレ少ない
2.製粉会社にとっても、品質のブレ少なく、粉部止まりよし製品率の向上
3.加工者にとっても、一定品質の小麦となり、ロットも確保されやすいため安定供給されやすい
と皆がWINWINな関係にあるかに思える。悪天候時や収量増による助成金(小麦には政府からの助成金がついている)の増大からいっても、コンバインからの麦畑の良さからいっても最高いいことにきまっている。これでASWなんかに負けないどころか、勝っちゃう品種だとするとノーベル小麦新人賞は間違いない。これで日本のうどんも安泰だハッッハッハ~~と笑えたら最高なんだけど。がしかし、そんな簡単でないのが現実だと思う。
ホクシンよりも成熟期が遅めといっても、播種日の早かったホクシンよりもきたほなみの収穫は早くなった。前回のホクシンのように、成熟期の高温と技量のなさからも細麦傾向となってしまった。
獲れたて”きたほなみ”。北の大地で穂が波のように揺れる壮大感を表現したネーミングなのか?今年はその感覚をえられなく残念。もっともっと技術をつけていかなきゃいけない。
”きたほなみ”は7月26,27日に行われた。このように夜業になると、あちらこちらの畑でコンバインのライトや回転灯やバックするときの警告音が、夜の闇にこだまし反響しあう。誰も夜中まで働きたくない。しかし麦と天気に合わせるとこの時期の仕事はやるしかないのだ。
原麦はこんな感じ。つるつるした楕円形。ホクシンと凄く似ているが、粒径が若干ホクシンより大きい感じがする。これからが楽しみであり、北海道小麦の供給拡大に寄与していくであろう”きたほなみ”
ということで、きたほなみ(kitahonami)の当農場のパッケージも完成。
販売は”道の駅ステラ☆ほんべつ””帯広藤丸百貨店食品売り場””東京八王子MIX&MIX”で好評発売中です。
主に”お菓子用”として資料いただいている模様。ホットケーキにシフォンなどに利用できます。また先日、伊勢丹新宿店の限定サマーギフト(販売終了済み)では地元帯広の”菓音”さんのスフレカステラの材料になりました。素材の味をだそうと苦心してくれた作品。しっとりと優しく、それでいてもっちりしたタイプのカステラ。他にもめちゃんこ可愛らしいクッキーとかギフトセットとか。全てこだわり素材の手つくり。
ん~私も何品種も小麦作って結構手間かかってるとおもっていましたが、まだまだ雲の上を走っているような職人に会いました。思いもいっぱい詰まってます。
一度、クッキーのいろんな粉で作ったものを食べ比べてみましたが、間違いなく”きたほなみ”に味がありました。小麦ってクッキーとかでも表現されるんだなと新たな発見があったのを覚えています。
どんどん”きたほなみ”の大きなウェーブが広がる予感がします。