北海道を代表する小麦”きたほなみ”も7月26日に開始しました。
7月にはいってから、徐々に気温も上昇しはじめ、後半は中旬、下旬と一気に晴れ日は連続。
6月下旬なんかは、”8月入るな”なんていったりもしていましたが、昨年の猛暑に近い感じの熱波がやってきたということもあり、不安なスタート。しかも、開始2日目で水分が15%の畑も。
あれれ・・・と思っていたが、早く登熟期を迎えたものは細麦傾向が目立った。
昨年(平成22年)の猛暑と比べれば生産量が上がっているのは間違いないのですが・・・。
穂をもんでみると、小粒の麦が目立ちます。
検査を受けるため、製品になる段階で小粒ははじかれてしまいますがまだまだ全体的に細い。
穂の先端部分の実がふくらんでいない現れです。もちろん選別は厳選することになります。
ここからの作業もまた時間を要するところです。
毎年反省点は多々ありますが、やっぱり強い土にしないと、根もうまく働きません。天気はどうなるかわからない。地上でやれることは地上でやる必要があります。肥料のやり方、タイミングもまだまだ改良の余地ありそうです。
潜在能力の高い北海道小麦のKING(生産量)です。こんな程度でないはず!とどの生産者も思ってると思う。
今年本格デビューとなりましたが、苦いデビューになったのかもしれません。
でも段々生産技術も上がれば、もっともっと良くなるはずです。
収穫時期としては、今年はこんなに恵まれていいのかと思うくらいの収穫日和の連続。
「きたほなみ」収穫は7月26日午後から29日までびっちりでしたが、コンバインのロクロクも雨や小麦の倒伏で苦労することもなく終わった感があります。
夜も遅くまでやります。夜は当たり前ですが真っ暗けっけ。コンバインを側溝や、土手にぶつけたり、落としたりしないように作業を進めていきます。”ゆっくり早く、ゆっくり早く”って意味のわからないかもしれませんが、日暮れまでやるべきことをやっておいて、夜作業するのも重要なことです。機械選別能力以上の速さではロスだし、事故やけががあってはなんにもなりません。
乾燥が進むと、麦はカールをしてきます。コンバインからもオーラ?じゃなくて、麦から出る麦吹雪がでるんですよ。籾からや茎や葉の乾燥したものが目の前を立ち上っていくんです。その風景、最高なんです!!
あれ、良く見ると運転手は白い服きたパン屋さんの職人さんだ!帯広市にある老舗パン屋満寿屋(マスヤ)パンの社長と天方シェフが応援しにきてくれました!!”小麦粉は畑の小麦からできてるんです!”と工業製品じゃない、年一回しかとれないものだと感じてもらうことも、私の仕事の一部だと思ってます。
一緒に種を播けて、収穫し、食すって素晴らしいことですよね。
そしてまた、ここから素晴らしい食のプロデュースをしてもらってます!!
その名も”トカチノクグロフ”詳しくはこちらを⇒ポチ
パンともパウンドケーキともいえない、口どけなめらかなオール十勝の食材が詰まってます。
「きたほなみ」と「ゆめちから」の共演もシニフィアンの志賀シェフ監修のもと、実現しました!
是非、とかちのお土産にどうぞ。
「きたほなみ」お菓子やパウンドケーキに使ってもらいました?上がりが軽くて、いままでの「ホクシン」のようなもたつき感がなくなったと思います。逆にホクシンももっちりしていて、麦の濃い味がするという評判もあったのですが、お菓子作りにはより最適になったのかなと思っています。是非、試してみてください。