”農家は雑草との闘い”と大げさにいってしまいますが、”雑草魂””雑草のように生きろ!”なんてピンとくるのは、農家だけではないだろうかと思う・・・・。”ど根性#%$”とかもあるけど、ようは、シブトく、図太く、逞しくということでしょうか。
草も、体長が4cmぐらいの丈になってくると渋とさ倍増計画ですよ。4葉~6葉期になると、除草剤でも簡単に死んだりしません。除草剤もできるだけ、草の小さいときのほうが、効き目があるし、薬剤も少量ですみます。
ですが、草も考えてます。時期の早くにでるもの。先鋒がアカザ・ハコベ・タニソバであれば、中堅はタデ・イヌホウズキ、大将はツユクサと様々な雑草が生えそろうわけです。強靭なのは、通称”大王”とよばれるエゾノギシギシ、外来種のコーンフリー、ヨモギなんかも強いですよ~。
雑草の悪さは、作物の生育・機械作業の支障になるのはもちろん、コガネムシ、アブラムシなど寄生し他作物に影響を及ぼす危険性をはらんでいること。
一方、良さもあって、畑や土手の載り面、カバープラントとしてイネ科雑草なんて、土壌浸食の影響を食い止めるための試験を行なっています。竹林みたいな役目。雑草は絶やすことなんか、絶対無理。あくまで”その年にでる分を減らす”ことをやっています。
さて、前置き長くなりましたが、”草を見ずして草をとる”という意味不明な名言ですが、草が発芽する直前に土の表面を動かすことにより、雑草の根をきり、太陽により乾燥を施すことになります。それが、カルチベータ(カルチ)がけと言われるものです。
カルチにはいろんなタイプのものがあり、畑の形状、土質、作物・雑草の大きさに合わせてセットを変えたりします。機械除草のみなので、むしりとってくるか、土をかぶせて窒息させるかのどちらかの作用で草取りをします。奥が深~い作業の一つです。
例:ほうきのようなもので、土の表面をならしていきます。中央の鉄板が地中にはいり、空気をいれることと水はけを良くしようとする働きをしています。
例2:傾斜地のある農家さんの、自作機。後ろに鎖をつけて、土表面の草をとります。