ビートの春風ビュービュー被害

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4月9日から移植したビート、その後順調に育ってます!
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ほらこんなに元気です!
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あれ、元気ないどころか枯れてる!!!しかも最近になっての感じ。5月27日の写真。
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ポットを抜いてみてみると、根っこは残ってました。根きり虫?立ち枯れ病?なんだ?霜?はきてなかったし。はてな?なんだべ?
今年2009年春先を代表する天気は風。近年、干ばつ気味で春は推移していますが、それどころか風が強く、しかも毎日のように早朝から平気で吹くというのが今年の特徴なんです。
5月7日はあまりの風に、移植作業をSTOPしたほど。前も見えなきゃ、後ろも見えない。苗はぶっ飛ぶ、そのコンテナもとぶ。それから、さらに20日間。雨が降っても、もともと乾いたところに風がふくもんだから、一日で畑は乾いてしまっています。
 上記の苗は、5月25日には低気圧の影響で猛烈な風が吹き荒れ、苗が巻かれてポットから苗の首だけがスクリューのように巻かれてちょん切られたと考えられます。この日の十勝はすごい。どこもかしも、土埃だらけ。もちろんそのほとんどが、畑の表土が飛ばされたもので、町が見えないくらいの凄さでした。過去最高でないかな。
 結構なビートの畑が影響をうけたようで、直幡(種をそのまま畑にまくこと)のものは、干ばつなのと同時に、根こそぎ風にもっていかれたり、風でとんできた土にたたかれ枯死したりと、種の播き直しがあったほどです。
 今年は土壌処理(除草剤で土表面に層をつくること)も難しい選択になりそう。4時に畑でてもあさからビュービューいってますから。せっかく早起きしてるのに~という理由は今度話します。

十勝産小麦粉Lovers

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美味しそうなランチ。いいでしょ~。
春春イングリッシュマフィンは、弊社・前田農産の”春よ恋”*”はるきらり”のハーフで作ったもの。
その上には、これまた十勝産のコーングリッツがパラリのっていて、食感がすごくGOOD。
これに、レタス、ハム、チーズをお好みではさんで、かぶりつくのでした。
それから、妻が作ってみた”はるきらり”+”ホクシン”のモチサクっとしたベーグル。これも程よい歯ごたえに、粉自体というか、品種の特性なのか甘味があるパンになってました。
いったい何事なの?というランチタイムなのですが、うちに地元十勝でパン教室をやっている先生のクラスが移動教室のような感じでやってきました~。講師1名、生徒さん7名のでゲリラ(アポはもらってます)ではないのですが、突撃移動教室です。
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 ここの講師の早川先生は十勝出身で、現在東京と帯広で地元十勝の小麦を多くの人に知って欲しいと奮闘している熱き女性。縁があって、弊社・前田農産の小麦粉をつかっていただいています。今回は本別町まで出張授業です。早川先生の教室はこちらhttp://www.yb-h.com/takaeblog/?p=2235
 ここの生徒さんたち、かなりのソルジャーたちのようで、手馴れた感じで今日の課題を作っていました。マフィンはすでにこしらえてきたようで、わずか30分くらいの間にデザートを作っていました。
今回は”長いものブラマンジェ”というムースプリンのようなお菓子。
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プリンのキャラメルが器の下のほうにあるように、長いものサクサクが下のほうにあり、これが不思議な食感。”生クリーム+とろろ”の意外な関係なんだけど、長いもくささは全くなく、シャキシャキ感とスイーツの感じにはない長いも粘りを感じました。
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皆さんと一緒に腹ごしらえをしたあと、畑で実際そだっている今年の各品種の状況説明したり、地元の人だからなおさら知ってほしい小麦情勢をお話したり、小麦の乾燥施設を見てもらったりしました。
う~ん、なんか新しい感覚が農業にできつつあるなと実感したわけです。
十勝の小麦粉Loversの皆様、お立ち寄りありがとうございました~。
また穂が出た頃に会いましょう!

ガブリっ ”はるきらり”

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うちの子供たち。”はるきらり”100%のバゲェット、ガブリです。”ぎゃたい(かたい)よ~とか言ってもぐもぐ。
このパンの小麦粉は5月25日に帯広市の北海道ホテルで行なわれた帯広市食産業振興協議会という農商工連携で地産地消の推進を図る一環で行なわれた試食会のおみあげ。
この会では、十勝産小麦を使って地元の食品会社が食品産業振興課と組みながら産まれた商品や試食品を提供しました。ピザがあったり・・・
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焼き餃子や水餃子
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生パスタだったり・・
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”はるきらり”のバゲットだったり・・・
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今回は4品目を提供。どれも美味しかったですね~。ただバゲットはそのままだと食べずらい。味の違いをみるなら、他品種とも比べると良いかもと思いました。
十勝・春小麦プロジェクトに一緒に参加している音更の農家さんも一緒にだったり、やっとこういう会に生産者が入り込んでいる機会ができるようになった感じがしました。通常は流通関係か加工関係が主。農家も知ってどうするじゃなくて、こんな味なんだなというのは知るべきだと思う。いかんせん、行政主導のイベントだから、助成があるうちはいいんだけど・・・。火をつけて弱火でいいから沸々と燃やし続けるのが本当の地産地消なんでしょうね。
あっ、まだ食べとる・・・
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Let’s go 小豆~。

5月21日晴れ曜日、小豆の種まき開始です。
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豆類はあったかい気温がいいみたい。なぜかって?種まきする時も、畑の土の温度(地温)があったまったときが良なんです。試験場によると、出芽までの平均気温が10度の時は24~27日で、12度だったら14~18日なんですって。やっぱ寒いとなかなか出てこないイメージあるもんな。ということで、この日は夏日となり、畑にいても”もは~、むは~”と暑さを朝から感じました。連日の晴れ曜日で、地温もあったまったってますし、レッツ種まきです。
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もちろん、前段階で整地をしておいから種まき。後ろの人は何をしてるかというとチェックです。
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プランターという機械で作業をします。プランターの機能は、種の筋道をつくる舟のような形のものがあり、それの後ろに肥料がこぼれ落ちてきます。それから同じような仕組みで種を播いて土をかぶせ、最後に鎮圧して土を落ち着かせます。駆動は、うちの場合はプランターのタイヤが回転することにより動きます。
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種の入ったタンクからこぼれ落ちてくる豆を穴の開いた、種板と呼ばれるものが回転して種を土の中に落としていきます。2~3粒、だいたい18~20cmの間で、深さ3cmくらいで播きました。この穴からちゃんと豆が落ちているかチェックする。こればプランターの後部に乗る人の最大ミッションなのです。
もしかすると、〇穴に丁度よくピッタリはまってしまう豆粒があったりすると、そこだけ欠株になります。
うちのは、ガムテープの人間技で、2粒落とそうと試みてます。多すぎても5.6粒まいても不思議と駄目なんです。散らばしてまくのならまだしも、ただ密集していても、窮屈に競ってみたり倒れたり、栄養が分散されたりとあんまり良い方向に向かわないからです。
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さぁ、いつでてくるべか?今年もビートからできた砂糖とコラボして、美味しいあんこになってよ~。

祝 ますやパン 麦音オープン!

十勝・帯広にまた新たなパン屋さんが誕生!ますやパン・”麦音”です、パチパチ。
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5月18日のプレオープンの関係者だけの内覧会に招待をいただきました。農家でパン屋さんのプレオープンによんでいただけるとは、なんとも嬉しいかぎりです。
ここの社長さんとの出会いは6年前くらい。うちで春よ恋を初めて作った年に、”原麦ありませんか?”と
訪ねてきたのでした。その時、うちの全粒粉で作ってもらったパン、食パンやバゲェットが美味しかったのです。恥ずかしながら、この時が初めて、うちの農場でとれた小麦で食べたパンでした。
”美味い、いけるじゃんか!!”と思い、これならきっと他の人も食べたいはずと以来、作付けしている次第です。あの味は、農業の方向性を探るうえでも、ガツンときた味です。
また、ますやパンは十勝では老舗のパン屋さんで、うちの母親もここのパンで育ったなんて言ってるほど、歴史のあるパン屋さんです。”おふくろのパン”?というか、定番商品もあれば、いろんなコラボをして地場の食材をつかった新商品をだしています。
さて、店舗のほうですが・・・
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素敵な建物の上には、風力発電機?が・・・
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その正体は店内にはいるとわかります。なんと風車の力を、店内にある水槽のポンプにつかい、その水の力で、水車を回し、水車の力で石臼を回して、全粒粉を挽いていたのでした。はっは~ん。よく考えられてます。”エコ”というこのお店のコンセプトの一つ。
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この石窯もその流れ。十勝産小麦を使って、十勝の石を使って、十勝の燃料(カラマツをペレット状にしたもの)要は薪を固形にしたものを使用している特注品のようです。
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店内はオープンキッチンというのか、調理場とレジとの間に様々なパンがおいてあります。イートイン、オープンデッキでパンが食べられます。
圧巻は、外にある麦畑。”地産地消”はもちろん、”食育”もコンセプトのひとつ。幻の春小麦”はるゆたか”が育ってました。
観光名所にもなりそうなパン屋さん。今後がますます楽しみです。オープンおめでとうございます!
お祝いに”春よ恋”の原麦をプレゼントしちゃいました~。

育てよう若き地域のサポーター2009 ”お砂糖の元の基”

今年もやります!農業体験&食べちゃおう学習2009!
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JA本別青年部(部員の年齢制限なし!)は4支部あって、それぞれのコミュニティに別れて地域の子供達や親御さんと共に町の農業をしって味わってもらおうという取り組み。
かれこれ6年目となる事業は益々パワーアップするようなしないような。しかしながら、伝える!知ってもらう!というのは地元だからこそ知ってって良いし、伝える必要性があるかと思ってやってます。
5月16日晴れ曜日、青年部本別支部は中央小学校の3年生48人対象に、町の基幹作物の一つ、お砂糖=ビートの学習をしました。前段で何度か学校側と協議したり、支部で話し合ったりといろいろあってから実行です。収穫後は社会科見学で”北海道糖業”という本別町の工場を見学して実際、ビートからお砂糖が精製されるのをみるそうです。
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今回は時期的に”ビートの移植”作業となるため、畑に苗で育ったビートを移植してもらいました。
まずは、いきなり苗ができるわけではないので、実際に種とペーパーポットを使って、3月上旬から農家のビニールハウスで育ててここまで大きくなったんですよと子供達に写真を見せながら、説明。
それから、実際に種、土、ペーパーポットを準備して”こんな感じでやるんですよ!”と実演。
ペーパーポットがアコーディオンのように開くのを見て、”おっー伸びる~””マジックみたい”とかいってましたし、種を植えるにも、押し合いへし合いで楽しんでました。
それから班にわかれて、通称”カラスの口”と呼ばれる手持ちの補植器を使って、実際に畑に植えてみました。”エイショっ”と力を込めて補植した後は、株基を足で押さえ根のつきが良いようにします。
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ポットの中の根っこがどうなってるか、見てもらいました。紙の筒を開くと、根っこがぎっっちり。この根っこの絡まりが最終的に、株になるんだよと説明。ここまでくるのに、約2ヶ月。途中、子葉は役目を終えて枯れているのもあり、これからの成長をきたいしてました。
”俺の根スゲェぞ!”と一人いうと、”私のも”と隣の子。それ農家さん大事に育てた証拠です!
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秋には収穫して、シロップとります!それで地元の小麦粉でホットケーキとか作って、それこそ地元の牛乳でバターつくったりして食べてみたいと計画中です。

畑はスイートファクトリー ビート移植

甜菜糖って使ってくれてますよね?グラニュー糖とか?
よく横浜の東急バスとかにのったら、”お砂糖は太陽がくれた天然甘味料”とかのチラシとか北海道ではおなじみのラジオCMとか流れてます。
日本では2箇所がその生産地。沖縄のサトウキビに北海道は甜菜です。
そういえば、横浜って砂糖のふるさととか書いてある倉庫あったな~、どうしてだべか?どっかから舶来物の砂糖が伝わったのが横浜だったのかな?
あの3月上旬に種をまいたポット苗はやや50日も過ぎて移植されることとなりました。畑デビューです、パチパチ。作業は4月30日から5月9日までびっちりでした。天気良すぎじゃないか?と途中思いましたけど。
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ペーパーポットといって、紙のポットなのですが最後は溶けてというか、土に分解されてなくなります。ポットの下には苗の根がびっちりはえることとなり、こうして側面に土がついていたりすると余計に紙筒を突き破ってなんとか根が土につこうと頑張るのです。
畑に移植するといっても、種でまくわけでないので重労働作業となりますし。ただ移植すればよいわけでないのです。まずは整地から、今年は3タイプの機械を使って整地することになりました。パワーハロー・スプリングハロー・ロータリーです。理由?機械が途中壊れていったのです・・・トホホホ。
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パワハローは初日の整地でクラッチ盤をやってしまい、スプリングハローといってS字型の爪が何本もついたもので土を撹拌するように整地していきます。2回かけたり、時にひどいところは3回もかけたり。今年の畑はどこも石がスゴイ!
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二時間でこれだけたまって、その前の週だってアルバイトの学生といっしょに手拾いしたのに・・・。着実に取れば減る。とは思いつつも毎年恒例の作業です。
それから窒素肥料の約7割を前面に散布して、プランターという肥料を筋上にまくきかいで、畝の筋をつけていきます。大体の農家さんが4本づつ畝を機械でつけていきます。それから移植機が筋上に苗を一本一本うえていくのです。うちのは、ポット一冊をまるまる使うタイプで、その一冊を専用の爪のついた針ではがしながら機械のテーブルに並べていきます。
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上記写真は、この道25年のベテランの援農さんが順序よくポットを機械のテーブルにならべます。
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二人で4列ですから、ポットは途中で半分半分に振り分けられるんです。
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機械の構造はシンプルですが、実に良くできています。相手は紙筒にはいった土ですから、いたるところにスポンジやゴムの柔らかい素材がつかわれています。最後にうちでは鎮圧ローラーといって苗の浮きを押さえ込みます。特に春先の土が乾いた状態では、そのほうが根のつきが良い感じをうけるからです。鎮圧するのは苗の首が折れるなどで嫌う人もいるようですし、土壌水分が高いときは不向きです。
それからそれから、今年はすかさず深耕カルチを入れてみました。ほぼ移植と同時に終了。毎年移植後2週間くらいの間にやっていましたが、より空気や雨水がはいることでスタートダッシュが良くなればと試してみました。
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移植作業は苗とりや、補植といって人が歩いて、苗の抜けや元気のないものと交換移植する作業があり、うちは大人数あつめてヤンヤカンヤと作業です。休憩は世間話。
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さぁ、今年も甘くなりな!!ビートたちよ~。

さくら・さくら・こぶしの花は~?

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ちょうど、5月6日くらいから桜は満開。畑沿いの桜も応援してくれてます。
ソメイヨシノみたいな豪快さはないのですが、厳しい自然を生き抜いてきたたった何日間かさかない、エゾヤマサクラには、力強さを感じます。
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乾燥しているうえ、風が強い強い。ちょっと昔とっくらべると、GW中に雨で作業できないということはなくらりましたね~。霜のリスクもすくなったような。
去年も見てみましたけど、今年の豊作はきたいできるかな~と近くのコブシをみてみると・・・・
上げ上げで~す。去年は豆とビートは良かったよ~。小麦の収穫時期の晴れたのむで~と、念をかけたのでした。
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秋小麦”ホクシン”のWhat a green day!

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9月下旬に播かれ、越冬したホクシン。現在(4月29日)、”起生期”という冬眠というか、休眠からさめて根ったちが土のなかで栄養を吸い出しています。太陽さんの光を一杯浴びようと、葉っぱを立てて広げてるんです。
もっとまえですが、今年は3月から4月の下旬まで畑は乾いていました。農家の人は、”麦踏み”といってとても拾い畑を足ではやれないので、鉄車輪で凍立ちした根をおさえます。今年は比較的、この地域では雪が多かったせいと、春先の気温がたかかったせいか、根の浮きはいつもよりないような感じでした。
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”根が浮く”って何?ということですが、越冬する際には十勝では、気温がマイナス10~20度は軽くいきます。つまり凍るんです。土には水分ありますから、凍る際に表面の土を持ち上げてしまいます。別にここまではいいのですが、暖かくなって土のシバレが溶けてくると、土が下がりその際、根っこがオイテケボリになってしまうことがあるんです。3月や4月はまだまだ寒い朝晩や風が冷たいので、根が痛みやすくなる。そのため、一度麦踏をすることで根を抑えてやろうとするんです。ひと手間ですが、後の成長を考えると必要かなと思います。今年は畑によって、凍立ちの多い畑のみローラーがけしました。
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これから、どんどん新緑の美しい季節。農家にとっては忙しくなる季節です。
今年の桜はいつだべか?5月7日くらいかな?