Sugar Beet Seeding in Japan

Today, I try to explain how sugar beet in japan is grown on the field.
今回はつたない英語でビート生産について説明します。
どうしてかというと、世界中探しても日本しかこの移植作業のビート生産はないからです。
しかもここ北海道がメイン。かなり珍しいやりかたというのもあり発信しようと思いました。
日本語でのビートの播種について昨年以降のを見てください。
ポチ⇒
Firstry, I have to mention two ways of seeding.
1. transplanting: Maybe, this is the original way of seeding in Japan.
Also, main production of sugar beet in Japan is Hokkaido prefecture.
       
2. Direct seeding: This is the stadard way of seeding in the world of sugar beet.
Background: the reason why majority of Hokkaido farmers choose the transplanting system is below,
1. Get longer growth period ⇒it makes yield get more than direct seeding.
2. One of the importnat points is secure of getmination. Because transplanting beet is controled at the greenhouse, it make certainess of germination than that of direct seeding.
Demerit
1. transpalanting: take higher cost, labor imput, use fuel for heating the green house
2. direct seeding: germination rate and floust damage at spring. But recently some of the farmers have been gotten high yield more than farmers of transplanting.
Anyway, my farm have been transplanted sugar beet for almost 30 years, let me show you how it made.
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1. Storage of soil: Almost of all farms stock soil into the green house for seeding beds because of rejecting freeze soil during winter.
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2. Level ground: It is very important to level ground for better hundle of seed bed. Since paper pot is made by a piece of paper, it might be eazy to break a piece if ground is heaved.
3. Prepar machinery: soil shatter machine, conveyers, soil stuffer, etc.
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4. Stuff soil into paper pods. Shattered soil with fertilizer is stuffed into paper pods.
Paper pods are set by the board which has projections.
This projection (about 1cm depth) makes paper pods seed holes.
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5. Seeding: there is two ways of seeding, manual and automatic by the vacume seeders.
Seeds have to be sowm seed holes of paper pods properly.
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6. Cover soil including fungicide on the surface of seed holes.
Fugicide is for avoiding stand off.
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7. Arrenge pods at the green house
Special carrier make it easear. At my farm, Almost 600 pods are lined at a green house.
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8. Set up curved bars for making a tunnel.
Tunnel makes sugar beet pods warm and reduce heating cost.
9. After a few days from seeding, start water sprey.
For enhancing germination rate, it is very important to give seed pods water equally by a pump spray.
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10. Keep warm and give water properly for better germination
When irregular sprout of beets is occured, it might be difficult of nursing it, and be occured time cusuming,
Than’s why nylon sheet is covered air duct for circulating air.
Wind in the tunnel is able to avoid freezing out, stagnation of germ.
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11. After 45 days from seeding, get ready to transplant beets on the field.
In our region, Tokachi district of Hokkaido, farmers start to tranplant from last week of April.
Also, direct seeding starts this period.
However, we have to be careful strong spring wind, and flost.
Weater forecast is usufull imformation of farmeres in the world, as you know it.
12. 2 times a day, our farm have green tea time for short rest.
Everybody lough at taking about nothing and enjoy green tea time for relaxing.
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そんなに甘くない?ビート

先日12月14日の根雪の日。
ビートの最終出荷を終えた。
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今年の甜菜は甘くないのが特徴だ。しかも史上最もあまくないらしい。
といっても、もちろん、製品砂糖が甘いですよ。
要は、いつもよりビート中の糖分濃度が薄いということです。
収穫は10月20日から11月8日まで。
糖分があるビートは硬い。サクサクしていない。トラクターや作業機のタイヤに踏まれても割れない奴まである。
そんなタフさは糖分がある証拠だ。また、リンゴの蜜のように、甘いビートは大根の中心に蜜が円を描く。
今年はやはり全体的に真っ白なビートが多かったような気がしていた。
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収穫前なのに葉がまだ生き生きしている。寒暖の差がなく6月中旬から連続して7,8,9月とずっと温かかった。というより暑かった。蒸した日が多く、褐斑病(かっぱん)という病気が蔓延。殺菌剤も6回と通常より1,2回多くうったにもかかわらずだ。この病気何が恐ろしいかというと、葉が枯れることによって光合成が断たれ、本能的に葉を出そうとする。ところがこの作業はエネルギーを作物の体力を消耗してしまい、大事な糖分蓄積する作業をおろそかにするため、糖分が上がらないという現象が起こる。
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インフルエンザじゃないけど、初期予防が非常に重要で、かかった時点で実質の特効薬はほぼなく、蔓延しないよう結局気温が下がってくるのを待つとか天気頼みになりがちだ。調査によると、十勝東北部(ほんべつもこの地域)の91%が感染。昨年比で24倍の発病率だって!しかもやはり昨年の大雨の影響を引きずった形のようだ。”冬も凍結深度が浅く水分の多い土壌が続き、葉が茂る中で畝間の茎間湿度が高くなったこと”といっている。昨年のデータというか総括はこちら⇒
♪なんてったって雨~、なんてったってア~メ~♪
今年の気象台の長期予報は大きく外れました~ザンネ~ン!!きっとそれだけ大きくなにかが影響したのだろう。
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土場に開けたビートも、どうも甘苦しいような香りをしていなく、また結構腐れも多い。
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典型的なのが、古い葉がしおれてヒゲのようにビートにまとわりついていた。健全体なら緑葉のため作業機械で結構綺麗になるがどれもこれも、硬くなった古葉がついていた。つまりは新しい葉にエネルギーを使った証拠だ。
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2tダンプに満載のビート。積みすぎて畑で動けなくなり、また湿気る畑は大変苦戦した。おっ重っ!!
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そこで急きょ、助っ人を作ってみた。本来この作業機は堆肥をまくマニアスプレッダーというものでトラクターがけん引して使う。その回転部分(ビーター)ユニットを上げて荷受ダンプの代わりに使ってみた。これが大好評。約12tくらい入る。タイヤが太いため、畑へのグリップ力向上と定圧での作業が可能だった。効率もまずまず。
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昨年の雨による冷害年のほうが、寒冷作物のビートには好都合。今年は地域内平均でも、4.2t/反くらいの15.2%糖分くらいの大変厳しい年となった(昨年は18%糖分)。猛暑の影響は全道的で、収量は約2割へるなんていってるけど、それ以上だろう。
21年の大雨はちょっと例外として、今年(22年)の猛暑はちょっと続くような気がする。
現場にいても、霜の時期の遅さ、朝晩の冷え込みのなさは感じる。ビート掘る時期はなんせ、鼻水すすりながらの作業が粋な感じ?だからだ。
気候変動にどう対処するのか?そのほかにも農業政策の中での甘味資源のあり方やTPPの問題と食糧生産は一筋縄でいかないのがこの世の常だ。
来年も種を播く。今年は平均6.0t/反の15.3%と例年よりも、多くのお砂糖を生産できていないのはうちも同じだ。
来年は必ず挽回したい。甘味がある人生は豊かだ。チョコもケーキも人をほっとさせてくれる。

ヤバ霜と発芽

前回の続きですが、ビートを3,4日土に落ち着かせたら、発芽してもらわないと困ります。
そんな時は散水するのみです。糖業会社の指導もありますが、10L/ポットの量の水をかけます。うちはひとつのハウスに600冊近くポットがならんでいるので、600冊*10L=6,000Lの水が必要になります。
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自動散水機といって、ハウスエンドまでいくと、センサーを反応させて往復させます。
水は3000Lのタンクしかないので、2日に分けてやります。こちらのほうが、一気に水をすえないので1~2日あけたほうが水の浸透性は良い感じです。
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それから、青いポールはプラスチックの棒で弾力性にとんていて
下の写真の保温シートをかけ、トンネルをつくります。ハウス全体に暖房のダクトを這わして暖かい空気の循環とトンネルをつくることにより、より均一な発芽にします。
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あとは、極端な高温、低温に気をつけて発芽をまちます。
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すると、3日後くらいには”ニュっ”と、第一陣目の発芽がみられます。
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その日に夕方には、チラホラと発芽が見えてきます。
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しかし、ここで大事件?発生!!それは8日の夜のこと暖房機具のコンセントをつけ間違え、零下18度のなかに・・・・。しかも9日早朝に限って、寒いのなんのって。朝、”おはようござま~す!”とハウスに入った瞬間そのピーンと張り詰めた朝の冷気に冷や汗がはしります。ヤバイ・・・。
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保温シートを恐る恐るめくると、発芽したてのビートが一部褐色している、ガビーン!やっちまったと思いましたが、この時点では判断つかず、とにかく急激な温度変化だけはさけようと温風器の風とちょこっとだけシートのすそを空けて空気循環させました。
上の写真は、霜害(軽微)のもの。保温シート1枚あったのが助かりました。それとまだ寒さの入りやすい外周のポットは芽がでていなかったのも良かったです。”注意を怠るな!!”との神からのイエローカードをもらったんだと思います。
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一番冷気がはいってくるところは、氷がはっていました。霜を超えて凍ってますので、発芽してたらアウトは間違いなかったと思います。今年の反省、早くも1。
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11日には95%生えそろいました。霜害からの枯れもなく一安心。
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12105人分のお砂糖の種まき

すみません。すごくご無沙汰してしまいました。
2月上旬にPCが壊れて、ブログのIDをそのまま紛失。
どうしていいのやらと時ばかりすぎて、2,3月と仕事準備や会議でいっぱい、いっぱい。
してました~。気を改めてやってきます。
 今年もこの時期があっという間に来てしまいました。そうです、ビートの種まき期です。
うちは十勝でもは種はトップバッターの部類だと思いますが、2月27日から3月2日までの4日間。
22haくらいのビート畑の苗を準備しました~ぱちぱち。
 工程をおさらいしましょうか?
1.”土いれ”一昨年より買土を使っています。これには肥料やpHのあらかじめととのったものを使用。ここまでは昔から自前でもやっていましたが、バーク(針葉樹のチップを利用した)堆肥といったものが混ざっています。これにより、土中に空気も含まれやすく、土オンリーよりもポットが軽くなります。1tパックで仕入れて秋口からハウス内で保管します。注:凍らすと大変な騒ぎになります。
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2.その土を篩でふるってあげて、土の粒度を整えます。
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3.土を紙ポットにいれます。うちには、もう30年以上も前につかっていたモーター(しかも100w)で2機の土つめ機(通称:ドン突き)でポットに土を入れます。目詰まりしやすいので、ドンっ!ドンっ!て突くようなかたちで土を筒にいれていくんです。注:このときの土水分は重要で、濡れ過ぎず乾き過ぎず。
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4.紙ポットはどうなってるのか?これが面白いことに、アコーディオンのようにびよ~んと伸びるんです。伸ばすとそこには、蜂の巣状(ハニカム構造)になった1400個もの穴が誕生し、突起板といって同じ数1400個だけの突起(高さ1cmくらい)の板に紙つつをはめ込みます。
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最初はこんなに平べったい。
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”びよ~ん”とのばして
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突起板にセット完了
5.それに3の工程の土を上からいれ、筒に満タンの土がはいったら別な鉄板をポットにのせ、機械で転地返しにします。逆さになった突起板を取り外すと1cmくらいの深さの穴があいているしくみ。
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鉄板をのせて、反転機に移すところ
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6.種おとし作業は、専用のプラスチック種板をつかって熟練のおばさんがいれていきます。一回に半冊分の700個の種をいれます。注:この作業をとちると大変な作業量になり、どうしても慣れた人にやってもらいたくなるのです。
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7.種が一個づつ入っているかを要チェック!ピンセットで2個はいった種とか、ないところとかに種を入れていきます。”どう、ちゃんと卵(たねのこと)入ってる???”
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8.覆土(ふくど)といって、種のふたとなる土(殺菌剤を混ぜたもの)で種床を覆います。
 農大のおにいさん、おねえさんも手伝いにきてくれて、うちの子供たちも応援(じゃま)にきてます。
 ”どろんこ遊びっておもしろいよね~~~”とかいって。
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9.完成したビートポットを運搬機でハウスの中に並べていきます。この際も散水機が十分にあたるように左右均等にならべます。それから通称”パオパオ”と意味不明な?被覆シートを全体にひいて完了です。
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娘はすっかり理屈がわかってきて、保温+ラインとりの役目の発砲スチロール並べに参戦
10.最初の水浴びまで、3,4日間、土になじませるためにおいておきます。
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昨年(平成21年度)は、1290t(原料)のビートが出荷されました。糖分17.8%で粗糖量がおおよそ230t生産できました。現在の日本人の砂糖一人あたりの消費量は19kg(昭和50当初は25kg近くだったようです)。だとすると、12105人分のお砂糖(粗糖計算だから厳密じゃないけど)を供給できたと思うと、うちってスゲェと思うか、まだ1万人弱しか砂糖を供給できないとかんがえるか?
砂糖も関税作物でいろんな制度にさらされ、守られてるなかの作付けとなりました。
今年も甘くて大きいビートになれよ~~~!

ここだからできる本物ビート糖

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ビートは収穫したあとどうなるのか?砂糖になるんです、ハイ。
では、どうやってできるのか?はてな~?そういややったことないな~ということで、砂糖をとってみようとJA本別の青年部(本別支部)のメンバーで、つくってみました。ある目的もあって。
最初に、ビートをよく洗います。
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それから皮むき器で、表面の皮をむいてから、ミキサーにかけられるくたらいの形にきります。
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ミキサーで粉砕して、お湯の中にいれます。ここで重要なのは、お湯をはりすぎないこと。あとで蒸発させてビート糖をとりだすので、成分の濃縮度を高めるためにも、お湯は若干すくなめのほうがベター。
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それから70度くらいで、1時間近く煮出して、糖分を抽出します。
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ビートをさらしにさらって、糖成分のたまったお湯をさらに沸騰させて、水分を蒸発させていきます。この時に、最初の水の量が多い糖蜜を取り出すまでにかなりの時間がかかります。また、さらしに越すときは、なるべくしぼらないほうが、良いようで苦み成分が余計にでてしまうみたいです。たしかに、二回やりましたが、一回目は思いっきりしぼったので、苦味がつよかった気がします。
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沸騰させながら、こまめに灰汁取り作業。2.5時間かかってようやく糖蜜がとれたのです。
この作業、商業ベースじゃなきゃいけない気がしました。
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お味のほうはというと・・・見た目も、ミネラル(不純物を含む)がたっぷりはいっているので、黒蜜のようなかんじ。もちろん、それはもう、甘~いのですが、ほんのり雑味のあるビターなかんじの大人の砂糖といった感じ。
”我々農家の汗と糖の結晶”がここにできあがりました!パチパチ。
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初めてつくってみましたが、作業は簡単、時間は結構かかります(特に蒸発作業)。少量づつやるのがお勧めです。
原料のあるここでしかできない、贅沢なお砂糖の原型のできあがりでした。

美人(ビート)の収穫

勝手に当て字を作ってしまいましたが、ビートは美人(ビート)のごとく甘いのです。
どのくらいかというと17%以上。
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今年もそのビートの収穫が始まりました。
まず、収穫前に各市町村を担当する製糖会社から運搬日時とダンプの大数の確認表が前段で回ってきます。本別町のビートは、本町にある”北海道糖業株式会社”が管轄。うちも今回は5回に分けて畑からビートを運んでもらいます。
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一面緑にそまったビート畑ですが、収穫するのは葉っぱじゃなくて地株の大根のほう。
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うちでは二度手間になるのですが、一度リーフチョッパーと呼ばれる機械で、葉っぱの上部をチョップして畑に散らかします。理由は二つ。一つはそのあとの機械の作業の効率化。もう一つは葉っぱの分解の促進です。
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それからビートハーベスタという専用の収穫期が、ビートを一列ごとに収穫、尚且つタッピングといって、ビートの残りの上部の葉っぱを切っていきます。切ったところを収穫するのです。
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切られたビートの列はこんな感じ。
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ビートの中心部のほうが糖度があり、蜜状のものが見えたりします。
血糖値が低ければ、畑で対応できるかも?
余談ですが、畑の淵などのビートはよくネズミにかじられていて、絶対糖尿病か虫歯が彼らの中で大流行してるんじゃないかと思うわけです。
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中には腐れているビートもあります。今年は例年にない大雨の影響で、根が伸びず葉が黄化したものが多く、たいていそういう場所のビートはチョイ腐れが入っていました。畑全体を良くするってほんとに難しいなって感じたとしです。全作物にいえますが・・・
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10月中旬にもなると、夕日は4時過ぎくらいには沈み5時には真っ暗。日中も太陽が低いため、影の伸びが夏より大きく感じます。
今年の収穫ももうちょっと。ですが、来年に向けた畑を準備しなくては。今年の大雨、来年にも響きそうです。

ビートの春風ビュービュー被害

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4月9日から移植したビート、その後順調に育ってます!
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ほらこんなに元気です!
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あれ、元気ないどころか枯れてる!!!しかも最近になっての感じ。5月27日の写真。
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ポットを抜いてみてみると、根っこは残ってました。根きり虫?立ち枯れ病?なんだ?霜?はきてなかったし。はてな?なんだべ?
今年2009年春先を代表する天気は風。近年、干ばつ気味で春は推移していますが、それどころか風が強く、しかも毎日のように早朝から平気で吹くというのが今年の特徴なんです。
5月7日はあまりの風に、移植作業をSTOPしたほど。前も見えなきゃ、後ろも見えない。苗はぶっ飛ぶ、そのコンテナもとぶ。それから、さらに20日間。雨が降っても、もともと乾いたところに風がふくもんだから、一日で畑は乾いてしまっています。
 上記の苗は、5月25日には低気圧の影響で猛烈な風が吹き荒れ、苗が巻かれてポットから苗の首だけがスクリューのように巻かれてちょん切られたと考えられます。この日の十勝はすごい。どこもかしも、土埃だらけ。もちろんそのほとんどが、畑の表土が飛ばされたもので、町が見えないくらいの凄さでした。過去最高でないかな。
 結構なビートの畑が影響をうけたようで、直幡(種をそのまま畑にまくこと)のものは、干ばつなのと同時に、根こそぎ風にもっていかれたり、風でとんできた土にたたかれ枯死したりと、種の播き直しがあったほどです。
 今年は土壌処理(除草剤で土表面に層をつくること)も難しい選択になりそう。4時に畑でてもあさからビュービューいってますから。せっかく早起きしてるのに~という理由は今度話します。

畑はスイートファクトリー ビート移植

甜菜糖って使ってくれてますよね?グラニュー糖とか?
よく横浜の東急バスとかにのったら、”お砂糖は太陽がくれた天然甘味料”とかのチラシとか北海道ではおなじみのラジオCMとか流れてます。
日本では2箇所がその生産地。沖縄のサトウキビに北海道は甜菜です。
そういえば、横浜って砂糖のふるさととか書いてある倉庫あったな~、どうしてだべか?どっかから舶来物の砂糖が伝わったのが横浜だったのかな?
あの3月上旬に種をまいたポット苗はやや50日も過ぎて移植されることとなりました。畑デビューです、パチパチ。作業は4月30日から5月9日までびっちりでした。天気良すぎじゃないか?と途中思いましたけど。
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ペーパーポットといって、紙のポットなのですが最後は溶けてというか、土に分解されてなくなります。ポットの下には苗の根がびっちりはえることとなり、こうして側面に土がついていたりすると余計に紙筒を突き破ってなんとか根が土につこうと頑張るのです。
畑に移植するといっても、種でまくわけでないので重労働作業となりますし。ただ移植すればよいわけでないのです。まずは整地から、今年は3タイプの機械を使って整地することになりました。パワーハロー・スプリングハロー・ロータリーです。理由?機械が途中壊れていったのです・・・トホホホ。
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パワハローは初日の整地でクラッチ盤をやってしまい、スプリングハローといってS字型の爪が何本もついたもので土を撹拌するように整地していきます。2回かけたり、時にひどいところは3回もかけたり。今年の畑はどこも石がスゴイ!
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二時間でこれだけたまって、その前の週だってアルバイトの学生といっしょに手拾いしたのに・・・。着実に取れば減る。とは思いつつも毎年恒例の作業です。
それから窒素肥料の約7割を前面に散布して、プランターという肥料を筋上にまくきかいで、畝の筋をつけていきます。大体の農家さんが4本づつ畝を機械でつけていきます。それから移植機が筋上に苗を一本一本うえていくのです。うちのは、ポット一冊をまるまる使うタイプで、その一冊を専用の爪のついた針ではがしながら機械のテーブルに並べていきます。
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上記写真は、この道25年のベテランの援農さんが順序よくポットを機械のテーブルにならべます。
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二人で4列ですから、ポットは途中で半分半分に振り分けられるんです。
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機械の構造はシンプルですが、実に良くできています。相手は紙筒にはいった土ですから、いたるところにスポンジやゴムの柔らかい素材がつかわれています。最後にうちでは鎮圧ローラーといって苗の浮きを押さえ込みます。特に春先の土が乾いた状態では、そのほうが根のつきが良い感じをうけるからです。鎮圧するのは苗の首が折れるなどで嫌う人もいるようですし、土壌水分が高いときは不向きです。
それからそれから、今年はすかさず深耕カルチを入れてみました。ほぼ移植と同時に終了。毎年移植後2週間くらいの間にやっていましたが、より空気や雨水がはいることでスタートダッシュが良くなればと試してみました。
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移植作業は苗とりや、補植といって人が歩いて、苗の抜けや元気のないものと交換移植する作業があり、うちは大人数あつめてヤンヤカンヤと作業です。休憩は世間話。
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さぁ、今年も甘くなりな!!ビートたちよ~。

♪シャワアを浴びて~うぉうぉうぉうぉ♪

前回のビートの続きから。
2月28日から3月3日にビートの種を育苗ポットに作ってハウスになれべたあと。
うちには、育苗ハウスが2棟あり管理しています。
まず、土と種が慣れ親しませるというか落ち着かせるというか3,4日あけた3月5日に1棟目ハウスのビート苗に散水を開始。およそ40~45kgくらい(1ポット)6Lくらいの若干暖かい水をかけてました。
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それから8日に2度目の散布。すると・・・10日には子葉がプチンってでてきて
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次の11日に再度かるく散水してあげると、表土が柔らかくなって皆いっせいに発芽してきました~!
”あぁ~良かった~”と一安心。でてくるまで心配しちゃいますし、ムラなく発芽しないと後の管理が大変になるので、初期は気がぬけません。立枯病の防除もしたり。
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今日は最高気温が8℃越え!ハウス中は30度はあり、常夏+梅雨(散水のため)のような湿気を楽しめました。しかし、ビートたちも気持ちエエわ~♪シャワアを浴びて~うぉうぉうぉうぉ♪とか歌っているようでしたよ。”もしかしたらこのビートたち、この世代でないかもしれから、しらんかな~この歌”と思いながら・・・。
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ちなみに、マイナスになる夜は暖房(サーモつきで初期は5~7度に設定)とお布団がわりにビニールシートをかぶせんるんです。暖房はお金かかりますね~。その分、太陽さんからの温室効果が必要になります。
今年3月上旬の天気は温かく、日中は平気でプラスの気温。4~6℃とか。でも朝晩はちゃんとマイナス6~8℃とかになります。

今年も始動!ビートポット!

2月28日から、ビート(砂糖ダイコン)のポットつくりがはじまりました。
そうです、今シーズンも開幕なんです。
ビートって何?という方に。ビート=お砂糖(グラニュウ糖)です。産地は北海道全域。日本の砂糖は沖縄のサトウキビと北海道のビートしか事実上ありません。
さて、まだ3月上旬。畑はまだ一面雪の大地なわけで・・・。ビートは主に2種類の撒き方があって、1つは移植すること、もう一つは直幡といって、種をそのまま畑にまくことです。もちろん、この時期、雪の上から種をまく直幡の方はいません。つまり、生育日数(50日程度)たって、ある程度大きくなった苗を植える作業が移植作業なんです。その工程をみてみますと・・・
1.ポット(苗床となる紙筒)に土(肥料入り)をいれます。
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2.種を播きます。土は蜂の巣上になっていて、およそ1cmの深さくらいのオオトツを作った中に種をまきます。穴があいたところに、種を落としていきます。
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種には、4~5品種くらいあって、私のいる管轄では白色と紺色の種をまけます。色の違いは精糖工場が違うんです。今年は、アゼンド、HT28、リッカーという3品種をまきました。それぞれ、根重のあるもの、糖分のあるもの、病気に強いものなど特性があります。
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3.覆土(土では種穴を埋め、温室ハウスに並べていきます)。
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一日、600~650冊くらい、6haぶんくらいはつくります。人がいないともしくは、機械的なラインがそろわないとできません。昔は全てマンパワー。土入れも、苗運びも移植も。途方にくれるような作業体系だったようです。
世の中の景気は全然、甘くないけど、農家のビートは甘いですよ!
是非、こころ安らぐひと時に。ちなみに、本別町に工場がある北海道糖業からは、”ほのぼの印”が代表です。