マスヤパン、クグロフの原料獲りに来ました!

十勝のローカルパン屋さんといえば、帯広市の”満寿屋(マスヤ)パンさん。
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うちの母も学生の頃から、ここの”ねじりドーナーツ”が好きで、私も大好物に。
原料が何処であれ、好きなものは好きというのが人間の癖なんでしょうけど、それが十勝の小麦にいつしか変身し、
しかも、数あるパンの中でもまた、うちの小麦からできてるとなると感激するわけです。
今の当農場の取組も、マスヤパンの杉山社長の熱き魂に触れなければなかったのかもしれません。
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そして、その遺伝子はこちらのスタッフさんに受け継がれています。
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しかも、きっと全国初じゃないのかな?地産地消部という超ローカルチックな部署があり、そこを仕切っているのが、天方シェフ。
東京や札幌で修行を積み、流れ流れて帯広へ。これも間違いなく縁でしょう!
うちには、4年前から毎年のように、コンバインに乗りに来て、毎年のように一緒にピザやいたり、ミステリーサークルベーグル作ってくれたり、トカチノクグロフを作ってみたり。職人や農家さんたちの橋渡し役として、また美味しいパンを創る一職人として、すっかり十勝人になっている天方シェフが、スタッフさんをつれて収穫体験に来ました。IMGP6723.JPG
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収穫・乾燥+調整ラインからの流れから、職人さんに毎年の成分変化の違いや傾向を説明して、
いざ、クグロフの原料の一部「きたほなみ」の収穫に。
初めて乗るコンバインは蛇行運転から始まっても当たり前。
皆上手くいったんじゃ我々の立場もない。
でもこの体験も重要。いつも触れている小麦粉の基になっていて、畑で植えられているものと感じられるから。
十勝全体でこういったことは可能だと思う。確かに、倒伏していたり、雨が降るとか言ってたらそんな時間はなくなるが、職人に美味しく作ってもらうには、粉だけだしてもダメだと思っている。お互いに人間だから。
ということで、トカチノクグロフは十勝素材100%の発酵菓子です。
お菓子ともパンともいえないこの触感。是非食べてみてください!!
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完成!でっかい石窯物語

ついにあの石窯が完成しました!!約2週間の歳月?をかけたやる気とアイディアだけの石窯の完成です。
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 どうしようかと迷っていた、フロントフェースは愛執ただよう?半アーチ型を採用。
下絵だけをイメージしながらバランスをとれればと工夫しました。デザインって難しいですよね~。
お金をかければいいってもんじゃないし、部材もコストを抑えるとすると規格ものをつくるほうがいいし、自分で加工できたらそれはそれで楽しいしかっこいいし。迷うことも勉強ですね。
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耐熱ガラスはそんじゃそこらに売っていないのですが、ネット社会ではあるんですね~。いろんなことが勉強になりました。
後に解るのですが、最初の火つけの段階で、すすが硝子に付着し、全く中が見えないという残念なこともありましたが、まぁ良しとしましょう。
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 この石窯は、約1t近くの重量があるため移動は、フォークリフトかクレーン車で吊り上げ式を採用しました。
なので背面には、吊り上げようの天秤を作成。これも皆手作り。
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 今回は2段式石窯を作成。下段で薪をたき、上段に熱気を巡らせて(石窯背面の一部が隙間になっている)、煙突から熱気や煙を抜くバッフル方式を考案しました。といっても、石を組んだだけのものですので、多少の煙や熱気もれはあります。
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 今回は本格的な薪がなかったため、昔小屋だったものを解体した時にでた廃材を利用。この廃材もうちでは恒例となっていた年末の餅つき大会、母やおばあちゃんの漬物小屋として使われてきたもの。最後までお伴させていただきます。
 燃焼温度が低いうちは煙がもうもうと上がってきます。 
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 火の廻りが出来始めると、煙突や入口からの煙も少なくなり、クリーンな煙が排出されます。ここは要注意、蜃気楼が見えるくらいの煙は相当な高温です。200度以上。
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 それから、約一時間半燃やしに燃やして、反射温度計(これが使える!!!)で測ってみると、上段は300度越え!!以前パン屋さんに「200度以上は必要ですよ」って言われていたので、驚きの高温窯でした。その証として、いくら中が熱くても外壁側まで石が熱くなっていないのです。これは保温性の高さを証明しています。やったぜ、ベイビー石窯!!
そうしている間に春休み中の子供たちは、椅子を準備したり、煙と戦ったり?してその時を待ちます。
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 そしていよいよ、ピザ投入です。手作りピール(歩鎌の柄+ステン板でつくりました)にピザを乗っけて、子供たちがいざ投入。
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 するとどうでしょう!!下に敷いてあったクッキングシートが投入と同時に一瞬でメラメラメラっと燃えていくじゃないですか!
これは凄い温度だ~~!!300度以上は半端でない熱さのようです。ピザも一気に仕上がっていく感じ。見てください!この艶と旨そうな焦げ!!と自画自賛ばかり。わずか1分半から2分くらいで仕上がります。
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 それからオプション参加として、ヒマラヤ岩塩プレートに鶏肉を乗っけてやいてみました。これがまた滅茶苦茶、ハチャメチャ旨い!!驚くほどの美味しさです。 
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 こちらもオプション参加のさつまいも。ホイル焼きならもっと外側も美味しく仕上がったでしょう。でも味も甘みがでてきて、本当の石焼きイモですね~。たまりません。一段目の火の中にほおり投げておいても良さそう。ダッチオーブンも使えそうなので、いろいろやってみたくなってきました。
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 うちのスタッフの松本さんも笑顔でしたね~。
本当に手の器用な方。溶接の仕方、部材の選定や何が次に起こるか、想定される次のことをまた、改善点や問題点を探せる若者は今は少ないような気がします。だからベテランや先人達の生活の知恵を実践を通して学ばなければならないのです。
 これで、器?(期)は整いましたで~。
皆で楽しむ、エンター石窯にしたいです。
 次回は、前田農産の小麦粉でピザ作りに挑戦だ!!

でっかい石窯物語

3月下旬、念願だった石窯製作にとりかかった。
以前から農場でピザとかパンを振るまうことができればと思っていた。
しかも大家族のような雰囲気のあるやつ。
昨年はドラム缶で、ピザ窯を作成してみた。
”Drum Can Pizza true”だ。その時の様子はこちら⇒ポチ
今回はこれを根底から覆すような本格的石窯をつくる。
やりたいことは2つ。
1.デカイのつくりたい。しかも移動できるやつ。
2.北海道素材でつくりたい。
デカサといっても人それぞれ。
今回は、横縦が1200mm正方形の石窯つくりに挑戦。
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 北海道素材として、“札幌軟石”といわれるその名のとおり、札幌周辺で採掘される石をを窯に組み立てた。
約4万年前に支笏湖の火山活動で生まれた石層で、あの石屋製菓さんとか、札幌コンベンションセンター、小樽レンガ倉庫の一部にも使われているそう。昔は何百人という石工の人たちが働いていて、”石山通り”もその関係でついた名前のようである。
ダンプで日高山脈を越えて、採掘現場までいって石材屋さんから石をいただき組み立ててみました。
今回是非ご紹介したいのは、こちらの会社さん”辻石材工業株式会社”です。
建築様式の変化、新素材に時代はかわり、こちらの会社でしか”札幌軟石”の生産業者は残ってないそうです。
もともと、このアイディアは音更の農家さんから頂いた。
そこのうちは1段ものの、置き火式。
 今回はバッフル使用とし、2段層にして連続で焼かる仕組みができないかと考案。
下段で燃やして、熱気を上段に流し込み焼けないかな?と。
3月23日に、JAほんべつ青年部の本別支部の若いメンバーが集まり作ってみた。
なかなか重い。超重量級で一本80kgくらいありそう。2人でたがかないと、持てない重さだった。
こういう経験は経験値になる。なんでも見て聞いてみたら実践するのが一番勉強にもなるし、この出来事を子供たちにも伝えられる。
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しかも、軟石らしく本当に掛けやすい、ポロポロと石の塊というイメージではなく、石と乾いた泥を固めたような塊のイメージだ。
そ~と、そ~と作業をした。また次の日に、ジェットヒーターをたいて仕事をしていると石から湯気が上がる。
相当な湿気を含んでいるもの間違いなさそう。火入れは慎重にしたい感じだ。
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火の抜けの防ぎ、密閉間を高めようと途中、耐熱モルタルをペタペタ素人的にぬった。
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確かに軟石だけあって、ポロポロ砕けやすい。
“あれ大丈夫だべか・・・?”と不安半分、期待は2倍の状態。
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そのために取外し可能な鉄枠を製作。
今は2層の窯の入り口のデザインと作業性を考え悩む。
耐熱ガラスも用意しないと。
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“お父さん、ホントにできんの~?”とドキっとすること言われましたが“見てろよ~!楽しいぞぉ~”とだけ言っといた。
薪拾いにもいかせなきゃ。1,2月と山にいっていたので薪を調達しなきゃ。
薪も通常は1,2年乾燥させる必要があるため、ここではどこまでやるかは未知数のところ。
 
今後、6月の修学旅行生の受入や7月のベーカリーキャンプ、子供たちの部活動、会社の懇親会や仲間での地域の交流会に大いに役立てばと思う。
これで小麦たちもこんがり本の姿の小麦色に焼かれたら、嬉しいだろうな~。
PS 残りの耐熱モルタル、もったいないので後でプレートにでもしようと、枠を作って固めてみました。
   細い鉄棒もいれて強化。どうなるんでしょうか?楽しみ
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プロフェッショナル仕事の流儀を生で聞きました!

「本物の味を食卓に」って気にしたことありました?
プロフェッショナルのお話を本別町で聞けました。
JA本別女性部の交流会の講和で、置戸町の管理栄養士、佐々木十美さんの講演がありました。2012年1月にNHKプロフェッショナル仕事の流儀に出演していた方でした。(講演まで知らなかったのですが・・・・)。私がJA女性部(農家のお母さんたちの集い)交流会に興味があったのも、“学校給食を考える“という議題があるということでした。
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学校給食は地域の食を知り、感じ、故郷の味になる本当に良い機会になると思います。なにも大都会の子達を同じようなメニューを食べることはない。地域のしかも旬の食材食べられたら、子供のことです体にそれはDNAとして残ると思っていたからです。
それを本当に実現させてる人達と地域がすぐ近くの置戸町(約80km)にあったのです。
そのリーダー役が今回の佐々木さん。
佐々木さんは
「地域の旬の食材を旬に当たり前のように食べる。」
本物のしかも旬の味を食卓に導入したい、また現在の食品添加物だらけの食生活や大人時間の住生活にも子供たちが犠牲になっているのではないかと我々大人に問いかけ、考えさせます。
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講演はただの一方的なお話ではなく、地場食材を使ってカレーライスを皆で試食(「きたほなみ」の小麦粉利用してもらいました!)したり、本みりんとみりん風調味料の違いを実際に試飲したりしました。今回の本みりんとみりん風調味料の違いは、目から鱗。これで料理をしてたら食材の味もまったく変わります。純米からとった本みりんはお酒なんだと改めて感じました。酔っ払いそう!本物の味の味覚を育てたい、生活全般の基本は家庭からくること、子供たちとの会話や褒める大切さをお話いただけました。
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味噌汁のだしにも一工夫することで濃くがでるとのことでした。またトマトも生は夏の時期にしかださない。それ以下の季節はトマトピューレにするなどの工夫をするのと同時に、旬の時期を感じてもらう取組みも行っています。確かに季節に関係なくいろんな野菜や果物があふれてますからね。日本は豊かになりすぎているのかも。
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実際に調理場で、給食センターで働く方々や地域の理解は人の熱意にあるんだろうなと思いました。
私はNHKプロフェッショナルにでたと後から聞いたので、なにげなくすんなり聞けましたが自分の信念に伴う行動力は見習いたいと思いました。
講演の前段でJA女性部の視察報告がありました。
 知っていたでしょうか?2,3年も食材が腐らないとか、着色してある漬物が美味しそうに見えてしまっていたり。美しいものは食欲もそそるのは間違いないと思いますが、完成度が高いからといって、食品としての本来の安全性も担保されてるわけではないんです。JA女性部も冬季の視察で、横浜の検疫所を訪問し、そこで驚愕の事実をしったようです。あの東京の炎天下の中で腐らないきのこ類、梅干し、漬物。いづれも持ち主不在となった食品です。普通じゃないです。きっと日本人はどっかで人体実験されてるのかもしれません。
かといっても輸入農畜産物あっての豊かな(量だけ?)食生活ですから、なくてはならないものになったのかもしれませんが、便利になりすぎるのも問題です。食は一生ものです。
輸入小麦だって間違いなく問題はないと信じていますが、カビや害虫駆除のための港での農薬による強烈な消毒はすくなからず人間にもいいことないです。自然のものじゃないですから。我々農家の使っている穂や茎に散布する予防的な農薬ではなく、直接小麦の粒にかける農薬ですよ、なにされてんだかわかりません。
今回の講演、ますます自分のやっている農業に意味があると確信できました。美味しさって人それぞれですが、少なくとも食べてくれる人が思わず微笑むように、“美味しくなれよ!“畑に念じることが重要だと感じました。佐々木さんもフライパンや鍋たちに、美味しくなれと念じるそうです、その先の笑顔を思って。皆でやってみしょう!!

讃岐うどん職人がやってきた~!パート1

11月14日に本物の讃岐職人が本町に来てくれた。
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田舎に住んでいると本物に会えない?なんてことは全くない。
実際はこちらの現場のほうが、本物により近い体験ができることもあるのだ。
ほんべつ町はこういう企画やイベントが大好きだ。
実際に町のお祭りも多く、夏場は月一回の”夜デカケナイト”なんていうシャレた商店街のおまつりもあったりする。
今回は町内の農畜産物をつかっての実践講座。
4~5回にわたって、今シーズンはやるようだ。その一回目は小麦を利用。
しかも本物の讃岐の職人を呼んでの話だ。
今回の講師は香川の宇多津町にある”本格手打ちうどん おか泉“の岡田社長がこの町に来てくれた。正直、うどん用に開発された品種”きたほなみ”を生産している農家なのに、実際にきたほなみで讃岐うどんを打つ職人にあったことがない。まさに光栄中の光栄だった。”おか泉”と聞いてしらない人はいないのかもしれないが、私は恥ずかしながら全く知らなかった。わざわざ職人まで呼んでこなくたって~と甘い考えは最後に食べた”おか泉”のうどんで覆される。
昨年も講義によるマーケティングの勉強会みたいなものはやったが、今回は実技。しかも、うどんとして開発された”きたほなみ”を本別産のもので作るのだ(今回の小麦粉は町内の三井農場と前田農産のもの)。
早速、おか泉の岡田社長に手ほどきをうけた。
この道何十年のプロ。しかも分かったのは情熱とプライドをもったプロの中のプロだということ。昨年も日本の豪華客船”飛鳥Ⅱ”にのって日本の讃岐の味を世界の人々にふるまったほどの方だった。
 おか泉のパンフにもあるが、”うどんは作るというより、育てるもの”とある。岡田社長もしきりに言っていた。なんだか有難い。我々も土を作って育てている感覚がある。
 水入れから、コネや伸ばしや寝かしのポイントを順序良く教わる。ちなみに今回のきたほなみは”なかなか芯のある手ごわい奴”だそうだ。水が入りにくくちょっと間違えるとジャジャや馬娘のように言うことを聞かなくなる。
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 捏ねて万重状態で寝かせて、今度は伸ばす。通称”つの出し”と呼ばれる技術も教わったが、一回やそこらでうまくいくわけもなく悪戦苦闘だった。
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参加者は皆真剣。最後の試食はできたての本別産”きたほなみ100%”の天うどん、海老&地元まいたけ、めんつゆも地元味噌醤油蔵、”渋谷醸造100%”だ。”美味しぃ~~!!”なんていうのは正直あたりまえ。自分達でつくってるその充実感でいわせちゃうのだ。
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それから岡田社長が打ってきた”本別産きたほなみ100%”のうどんも生醤油でいただいた。これも美味い。
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でも最後に食べた、おか泉オリジナルブレンドの讃岐うどん。
不敵な笑みさえこみあげてくる。
“なんだこの美味さ、全然違う!!”
“どうしてこのコシとプリっとした食感でるかな~?”
“やっぱ喉こしってこういうことね”
と参加者は皆、感動して唸っていた。
確かに違う。なんかすごく、”きたほなみよ、もっと頑張れ~!!”と言いたくなってしまった。
 ただ同時に我々生産者も悪い仕事してるわけじゃないな。皆を楽しませてるなという実感もわいた。
そしてこの日は解散。次の日の岡田社長の話にさらに感動してしまうだったIMGP1217.JPG。パート2へ

ビートの山のてっぺんで砂糖を感じる

11月4日晴れ曜日。
ビートの収穫も終盤にせまったころ、子供農業体験を行った。
うちの畑は町の小・中・高校に面している。
学校に一番近い畑の都合上もあり、また小学校3年生の総合の時間で、町の基幹産業である”農業”を勉強しようというものだ。そこに地元のほんべつ農協青年部員たちが参加し、先生役や世話人となる。
今年の3年生は農業づくし。夏に酪農家の伊藤牧場で、さく乳とバターつくり体験、春秋には田中農場でじゃがいも植えと収穫体験、新じゃがをアルミホイルでやいてほうばり、今日はビートの収穫体験だ。
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 幸い本別町には、北海道製糖工場(北糖)があり、冬季になると甘ったる~くなんともいえない香りが風に乗って漂うため、お砂糖を作っているというのは子供たちもよく知っているようだった。
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 この日は3年生2クラス、40数名が参加。まず種の大きさや、ポット作業、生育く途中のことや、糖分のことを話したあと、早速収穫してもらった。
といっても、ビートの収穫だ。葉っぱつきの大根を抜き取り、タッピングナイフと呼ばれるナタ刃で、葉っぱを切り落としダンプに入れてもらった。
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最後に大抵のパターンになるのは機械収穫の見学。
人間の手ではあまりに時間と労力がかかる分、機械に手伝ってもらい多くの農産物を適期に収穫することを感じてもらっている。
顔くらいのビート(4kg以上)をとって、”重っ~~!!”というと必死に他の子も重そうなのを探す。
一粒の種はほんの数グラム。それが一個4kgも超えるものになるなんてなかなか信じられない。
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最後に大仕事。
ビートパイル(山)のならす作業。
ビートの出荷には2種類あって。直送(トラックが工場まで運ぶこと)と農家貯蔵といって畑で出荷まで貯蔵する出荷体制があり。今回の畑は貯蔵があった。約700tくらいのビートの山だ。
その上にシートを架ける。なぜかって?一つは乾燥して重量が減るのを防ぐ。それよりも冬場の凍結によって糖分が低下するのを防ぎ、また一度凍って溶けだすと腐れの促進にもなるため、シートをかけるのだ。
 またこの時期は北、西から強い風が吹きやすく、パイルの凸凹があると風が入り易く、まくられ飛ばされる。
だから上部をある程度ではあるが、手でビートをほおりなげて平らにする必要があるのだ。
青年部の仲間には”お前、自分でやれよ~~~(怒)”とつっこまれたが、
きっとあんな凸凹の山に登れるのは楽しいだろうなという感覚があってやってもらった。
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我々だって、年に一回の作業だ。つらい作業も皆でやればなんだか楽しいはず。
やればわかるが、円錐形といえども不確定な形ばかりのもの。足をくじく可能性もあり、まずは体操。
“オイチニィーサンーシー!×2”
子供たちも、ワイワイ言いながら登って、低みにビートを投げ入れてくれた。
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先生も”これって普通の仕事でもあるんですか~?”と不思議そう。
でもあるんです。ちゃんとやらないと、雨や雪で水たまりができたり、その部分が凍ってシートがやぶけたり作業が難航すしたりと大抵後で困ることになります。
最後に標高3mビート山の頂上?で記念撮影。パシャリ。
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北海道製糖のグラニュー糖は”ほのぼの印のお砂糖”ということも覚えてもらい授業は無事終了。
注:昔ほのぼの君というキャラがいたことから。
田舎のテーマパークは畑や牧場なのを農家も活かすべきだなと思ったのでした。
3年生の皆、農協青年部よありがとう!!
後日談:早速3年生たちからお便りをいただいた。
全部は紹介できないが、すごく感心した。
畑の中で話したことをちゃんと覚えていて、それをレポートにしたり、皆それぞれ印象に残った絵を描いてくれていた。
よく視察に行ったり、研修の一環として受け入れをするがいつも思うのが、時間の大切さと真剣さだ。今回も子供たちは疑問や質問をノートに書いてきて質問する。相手がだれで、何を聞きたいのかが明確になってないのは逆に大人の世界かもしれない。研修しただけで満足感が得られるようでは意味がない。せめて子供たちのようにメモをとるとか?一番聞きたいことだけはどんなに緊張しててても聞くべきだろう。
 子ども達の感想レポートもそれぞれの思いと、アイディアがつまっていた。3年生になるとここまで理解できるんだなと改めて感心したし、また”なかなかできない体験”という題をつけた子もいた。確かに機械作業が中心なうえ、重量作物とあってできない体験には違いないが、もっとこういう機会を増やさないと、地元や田舎の一次産業は理解者や応援団は全くできないと思う。農業はコミュニティの一部だ。長くなったけど、以下子供たちのレポート(抜粋)
3年生の皆さん、本当にありがとう!!
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最高の運を踏みしめた茨木高校生

CCI20110922_00000.bmp9月12日、13日と大阪の茨木高校の生徒が「農村ホームステイ」として修学旅行の一環で本別町にやってきた。
家は4人の元気な女子達がやってきて、両親の家でワイワイやっていった。
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ここ2,3年、こうした農村での修学旅行生の受け入れが活発化している。
もちろん、事業自体が経済的な循環を生めばそれでいいのだが、受け入れ農家にその気はほぼないと思う。
農業をもっと一瞬深く考えてもらうチャンスとして、新たな出会いの場として、田舎ってこんな感じよというライフスタイルを知ってもらうのも一つ良いかもしれない。
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でもやっぱり人との出会いと交流がこの事業の最大の醍醐味であり、魅力となるだろう。
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料理も自分たちの手で、ホストと一緒にカレーを作ったり、作業をしたりと、たった一泊二日だけどお客さんというより、息子、娘や子供たちにとったら、お兄ちゃん、お姉ちゃんに新たに合う感じだ。
ノースプロダクションの近江さんの声かけから始まり、きっと受け入れ農家も修学旅行生たちもその意義を心に刻んでいると思う。毎回思うが素晴らしい体験ができている感じがする。
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本別でも、茨木高校の一クラスが10数戸の農家に分かれて滞在した。
残念ながら長らく続いた雨のせいで、予定していたイモほりや豆の収穫ができなかった農家も多かったのかもしれない。
天気の変化も、土の状態も変わる良い勉強の一つだ。
4人の子達が作ったカレーは最高に美味しかった。
何でも、茨木高校はかなりの文武両道生達がそろっているようだし、学校祭も超盛り上がる団結力ある高校に感じた。
皆、将来の夢をもっていることも素晴らしかった。高校のときなんか漠然としすぎてて、将来のことなんてたいして考えてなかった自分と大違いだなと反省させられたくらいだ。
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13日はちょっとだけ時間をとって、小麦の調整作業や小豆、大豆の生育。
従兄弟の牛や(酪農家)のところで、乳搾り体験。
それから堆肥散布の作業を手伝ってもらった。どうって?トラクターに実際のってもらって。
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もちろん田舎の高校生だって、車を運転することはそうそう?ない。
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大人になって、初めて自分で運転したのは、”トラクター!”なんていうのは逆にかっこいいかもしれない。
自慢してね。
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それから、昼ご飯も自分たちで母の管理する家庭菜園から、イモほったり、トマトとったりと楽しくやっていた。
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確かによくある観光地行くより、つらさがあったり、ぎこちなかったり、嬉しかったり、土の匂がしたり、堆肥であるウンが足底についたりとしたほうが良い思い出になると思う。
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また大学生になって十勝を訪ねてきてほしい。元気でね。

ほんべつ小学3年生のイモほり体験教室

8月29日のよく晴れた日。
昼からほんべつ農協青年部の本別支部のメンバーで、イモほり体験教室を行った。
5月に子供たちに植えたもらったジョガイモ。
立派に成長しているか、早速みなんで掘ってみた。
今回は支部長のH君の発案で、ジャガイモのホイル焼きにして、みんなで畑で食べよう!!という素晴らしい企画から、畑の持ち主と今回のジャガイモの育ての親?T君やメンバー達が協力。
焼き肉台(ドラム缶半分サイズが農家にはよくある)に炭を起こして、ホイルに包んだ芋を準備。
授業開始からスタンバッていたのです。美味しくやけるかは半信半疑。でも美味かったなんだな~これが。
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それから、早速子供たちにジャガイモを掘ってもらった。
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茎が青くのこっている場所が掘った場所。他は枯れているがこれは、ジャガイモの肥大を止めるための作業。本別町の加工用のイモは、”こいけや”さんのポテトチップスの原料の一部として使われているんです。もちろん規格サイズというのが決まっていて、規格以外のものだとハネ品となってしまいます。ポテトチップスの一枚が巨大すぎるものって食べたことないでしょ。
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“あった~!!”
“すげぇあるぅ~!!”
“うわ、でっか!!”
と喜びの声が響いたのでした~!最高楽しいそうでしたよ~。
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たった10m分くらいの幅の畑ですが、袋いっぱいとりきれないほどのジャガイモがなっていたんです。
“いや~もういい、持てない”
“じぃちゃんち農家だから、イモあるんだけどぉ~”
“これ・・・ちゃんのでしょ、私のじゃない!”とか最後は、いもの擦り合い?!なることも。
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確かに10kg近くはどの子もっていたので、学校帰りはどうするのか心配になりました。
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そして獲れたの”新じゃが”を青空のもと食べたのです。バターのっけて。
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これ最高美味しかったですよ~。ただホイルにつつんで焼いとくだけ。表面は黒焦げになっても、中はホクホクです。
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美味しそうでしょ~。

麦チェンワークショップin十勝

北海道には、シーニックバイウエィというドライブがてら、美しい景観をたのしめる観光ルート案内の総称がある。
6月の中旬、ちょうど秋まき小麦の受粉のころに麦チェンツアーは行われた。
うちでは、「きたほなみ」の畑を案内、参加者に小麦畑を散歩してもらった。その時の様子がこの写真。
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うれしかったのは、参加者が北海道在住者だったこと。
もちろん、道外の方でも日本以外の方でも大歓迎なのだが、地元の素材を地元の人たちに知ってもらうことは特に重要で、小麦畑なんてそこらじゅうにもあるにも関わらず、わざわざ本別町まで来ていただいた。
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 もともとパン大好き関係者しかいなかったのかもしれないが、皆さん目を輝かせてワクワクした感じだった。
 ということで、このツアーの意見交換会(反省会?)が行われる。以下
日時  平成23年9月2日
    午後13時30分~15時30分
 
場所 帯広市 とかちプラザ
パネリストはモデルツアーの協力者である、
十勝菓子工房 菓音 甲賀さん (スゲー可愛いお菓子つくるんですよ!)
地粉麺皮工房 小麦の木 今野さん (手打ちうどん最高です!)
それから
 この会の会長の、マスヤパンの杉山社長に、私も参加します。
申し込みは、シーニックバイウェイ支援センター 8月29日まで
電話:011-204-710
 農家さんが参加してくれて、この輪がひろがればと個人的には思ってます。
是非是非、地元食材の探究者のかたにも参加してほしいです。
       

ソムリエ達必見!第二回・世界料理学会とは?

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第二回世界料理学会が北海道の函館市で9月13日、14日開催されます。
13日夜には、開催記念パーティーもあるようです。
というか、その世界料理学会って何?という方はこちらをみてください。⇒”世界料理学会inHAKODATE”
なかなかこういったイベントを地域でやるというのはそう簡単なことではないはず。
まず必要条件は”食を愛する人がいて””地元の食を大切に思う人がいて””それを自らも楽しみ他に伝える人”がいること。それに気候や風土、郷土の食材とその土地ならではの良さを知る人や知ってみたい人たちが集う会だからです。
私も函館=イカ踊り=五稜郭=100万ドルの夜景と連想されるものが凄く乏しい(スミマセン・・・)のですが、”美食のまち・函館”をコンセプトに現地の”熱いロマンをもた料理人たちが熱き料理仲間たちを呼び、語らい、食し、楽しむというイベントのようです。
 日本には様々な国の料理があり、日本人くらいなんでも食に順応できる民族って他にないんじゃないかなと思います。今回日本のシェフはもちろん、アメリカ、フランス、イタリア、スペインや病院の先生からジャーナリストまで、幅広く”食”についての語らいがあるようです。
イベントのきっかけを知ったのは、函館と七飯町にあるパン屋”こなひき小屋”の木村さんにイベントを先日紹介していただきました。また、前年にはあるカレンダーをいただき”何だこれは?”と思ったのを覚えています。だって、なんかいろんな料理人らしき人がカレンダーにのっているすごくローカルチックなものでした。お話を聞くまでしらなかったのですが、この世界料理学会の必殺仕掛け人達、ご本人たちなんです。
 通常ならこういうのって、行政とかが入って半ば予算ついたから無理やり決行!の雰囲気が漂ううのですが、これは完全に民間。美食のまち・函館を北海道に日本に、世界に発信したいという熱い気持ちをもった料理人たちがそれぞれのジャンルでの新進気鋭の料理仲間を函館に呼んじゃって、語って、食して楽しもうというもの。来る面々も業界の方なら皆有名な方です。先日、当農場にも寄っていただいた、シニフィアン・シニフィエの志賀さんもその中の一人。
 郷土愛から生まれる食の祭典、勉強にもお腹にも、なによりも素敵な出会いに会えそうです。
 函館ってスゲェ!!