パンフェスタ2012in調布

パンフェスタというパンのイベントに参加してきました。
というか生産者の声を聞かせてほしいとのこと。
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主催しているはこれまた”なんで?”という手紙社という、本当に手紙のデザインを手がけている会社。
ちょっとした人の紹介をいただき、参加というかお話しだけしにいった感じでした。
9月22日、23日とやっていましたが、凄い人だかり!
何千人という人が押し寄せます。
正直、パン買うのに並ぶ気がしない田舎者は”スゲぇー”と口を開けてその辺りをかっ歩するだけ。
ただ、今回呼ばれたのは、川越の楽楽ベーカリーの上野さんとのトークライブの形式でした。
上野さんは、過去3度もうちによってくれてるパン屋さん。
何年か前までしらなかったのですが、川越は小江戸とよばれているくらい江戸(東京)とは密接な関係にあり、
また城下町でも有名なところ。
川越祭りは何十万人だったか観光客があふれ、大変な騒ぎ?になるそうです。
ただオーナー上野さんは祭り会場で神輿の担ぎ手。
パン屋はそっちの気ではないのですが、これが下町の繋がりであり、神輿を担げる数少ない地元の選ばれし有志なんですね。
店の忙しさよりも、町の文化、文明を継ぐ者としての役目を果たしているところに、感銘をうけました。
さて、そんな想いのある楽楽さんに、今回キタノカオリのパンを焼いていただき、その感想も交えトークライブに。
お喋りな私が90%以上を話してしまい、しかもちょっとやそっとじゃ意味のわからないミステリーサークルアート2012に、
日本一長い111mピザを話したもんだから、会場も目が点?”こいつなんだ?”みたいなアウェの雰囲気も蹴散らして、”どうだ田舎の農村もいいもんだろ~!!”と自慢げに一応話してきました。トークライブは無事に終わった感じがします。
楽楽さんもスンごい人気で、二日間ともにキタノカオリのパン食べられず~残念、無念!楽楽の可愛いスタッフのかたにも、”キタノカオリのパン美味しいですよね~なんでですか~”と聞かれ、ん~焼き方もじょうずなんじゃないかなと、ただ去年は収穫のタイミングもばっちりだったし、ふっくらしていた品種だったかな~と小麦を見せて説明してみました。奥様のお客様への情報発信力もなみなみならぬ努力がある感じがしました。やっぱカミさんで男は決まるんですね!?
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またパン屋さんたちの国産小麦への反応も敏感で、北海道産よりも九州産を選ぶショップも多くなっているようでした。
ん~ご時世的にわからなくはないけど、一部の消費者も過剰すぎないかと思った次第です。
しかし、パンの力はすごいですね。本当に驚きでした。
なんで原料まで注目されないのか、これも不思議に思いました。
おいしけりゃいいのかな?
”日本の小麦でパンについて”といいう広域なタイトルになってましたが、全てローカルちっくな北海道や本別町の話になってしまいました。すみません。

キタノカオリちゃんで事件発生!

キタノカオリは、8月7日、8日と10haにそんなにかかる訳がないのだがかかった。
コンバインロクロクに非常事態発生”びーん、びーん、びーん!”なんて今でこそ、ふざけていられるが汗が噴き出るほどあせった。
ロータリーセパレーターと呼ばれる部分が破損。
茎を送りだせないため、完全に止まってしまった。それが8月7日正午あたり。
”これは参ったゾ~”と思い修理にだす。1日仕事になったがディーラーで懸命の処置。
しかし、8日にまたすぐ破損してしまった。打つ手なしと思っていたが、別ディーラーが春小麦収穫のためにデモをしていると聞き、
早速もってきてもらった。最新型のコンバインだ。お値段も聞くと最新式らしくお高い!!!
キタノカオリはめっぽう登熟期の雨に弱い。
一回雨に当たるだけでも、デンプン組織がぶっ壊れる低アミロ小麦となり、生地ダレや麺がきれることになる。
だからものすごいタイムリーでスピーディな収穫が問われるのだ。雨に当ってから明日晴れるからいいや!では×。
さっきまで傘にいれててあげたのに、ちょっと雨にぬれただけで豹変してしまう恐ろしきカオリちゃんと私は内心思っている。
しかし、この小麦美味しいのである。
キタノカオリだけあって、その独特の風味とモッチリした味。また色もカロテノイド色素を多く含んだクリーミーな色合い。
非常にパン作りの中でも面白い品種らしい。
今年(平成24年)の十勝では8月1日、6日、9日夜に雨が降った。
うちの町はそんな滅茶苦茶な雨ではなかったが、この雨でキタノカオリがいかれたしまった生産者もあると聞く。
ギリギリセイフだったし、昨年10月6日と結構遅くまいたこともうちにとっては今回幸いしたかもしれない。
熟期がどう見ても、遅い感じだった。下手すると春よ恋のほうが早い?なんてことないよなと8月入って思っていたくらいだ。
今年も去年同様、キタノカオリは粒が大きかった。
来年への課題は、もうちょっと欲張ろう!!だ。穂の形が急激に良くなった気がして追肥を抑えたが、倒伏するのを恐れずに、品種を信じて止め葉期以降の追肥をしてみたらよかったと思う。ただその場合、春よ恋よりも遅くなる可能性も含むので今回はこれで良かったのかもしれない。

十勝ベーカリーキャンプ2012inミステリーサークル?

今年も十勝ベーカリーキャンプ2012が開催された。
7月6日と例年よりも2週間ほど早くの開催だ。
このキャンプは今年で4年目になる。
帯広市役所の産業連携室が旗振り役となり、民間の農家、パン屋、流通業などが会を運営してきた。
私は正直、めちゃくちゃ気にいらないことがこのキャンプにはある。
それは小麦ツアーが”オプショナルツアー”という項目なのだ!
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実行委員をやっていて文句をいうのもなんだが、この地に来てパン屋のキャンプやる意味は正直ないと思う。
講習会なら札幌や東京、大阪でやればもっとレベルは高くなっていいと思う。
十勝産小麦を使おう!とかいってるんであれば、それは流通や製粉会社だけのことでないはず。
小麦畑に焦点をあてるべきで、なぜオプションなのか?むしろ本丸だと自負しているが、きっと過去3年の選定農場(うちだけど)が悪かったせい?もあるのかもしれない。ただ、もっと小麦粉の前の小麦に耳を傾けるべきじゃないかと思う。別に話を聞いてほしいわけでなく、実際の現場をみることの重要性を強調したいだけだ。
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ということで、毎年どおりバタバタ始まった。
過去のベーカリーキャンプで
私の紹介してきた畑の小麦たちは
一年目(H21) どっちが美味い? はるきらりVS春よ恋 
二年目(H22) 日本のパン用救世主 ゆめちから
三年目(H23) 忘れちゃや~よ!キタノカオリ (ゆめちからの片親)
四年目(H24) 春小麦新品種ってどれ?&ゆめちからでミステリーサークルアート2012 これであなたも夢宙人!?
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といった勝手なテーマにそってます。
まず、家前の春よ恋の畑の中の、奨励品種決定試験圃場へ参加者の皆さんを連れていきました。
ここでは4品種×2パターンで管理されてます。
春よ恋、はるきらり、北見春71号、HW5号と後ろ2品種は今後の北海道の奨励品種としてその日をまつことになります。
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ベーカリーキャンプに参加する方はいろんな業種や全く関係なく興味があってという方もいます。
ほとんどの方は、小麦なんかマジマジ見たことなんかありません。皆興味深々で聞いてくれるんです。
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それから、意味のないような悪ふざけに思われる「ゆめちから」のミステリーサークルへ。
いろんな想い、それがどう子供達に伝わるのか?楽しくなくては心に残りませんが、これも参加者の皆さんにとってはわけがわからない感じの中の、意味ありげなとかち夢宙人たちの挑戦と創造性に驚いた様子でした。
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今回の講師の、竹谷さん、山崎さん、栄徳さんにもきてもらい用意した高所作業車からの一望を楽しんでいただいたのでした。
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皆でこのミステリーを眺めながら、マスヤパンさんに来てもらい、うちの特性石窯でピザランチ!!
皆さんと懇親を深めながら食事になりました。
前田農産100%のきたほなみ&ゆめちからのブレンドでマスヤパンさんが作ってくれたものです。
「想いを形にする」というのが我々農業者のそして我々の仕事の一部になります。
もちろん小麦を生産することも含め、地域の役にたつことも、商品化することも。
是非参加した皆さんも、小麦畑を思い出しながらパンをやいていただければと思っています。
参加ありがとうございました。
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国産小麦のパン講習会in東京

“国産小麦を考える会”という秘密パン結社?ではなく任意団体が東京にある。
いづれもパンやそれに携わる業界人や大好きな職人たちが集まっている。
“国産小麦”というのだから、テーマは国産小麦。
北海道は代表的な硬質小麦の輩出もここ最近多く、重要な生産地でもある。
 それぞれのメンバーが国産小麦の思いと可能性を共有するべく集まった会。
年に何度かあつまり、パンを焼き、気軽にワインや料理を美味しくいただく会でもある。
 うちにも2年前にこの会のメンバーが”キタノカオリ”の種をまきに来てくれた。
種をまいて、育て、収穫し、粉にして、発酵させてパンにする。
すごく贅沢に聞こえるが、これが本来あってしかるべきである。
特にパンを焼く職人の方には、実際の小麦の揺れる姿を思いうかべて、生地をこねてほしいなと思う。
 さて、この会の講習会があります。以下案内文章です。最後に応募方法がのってます。
是非、是非参加してみてください。うちは今回、キタノカオリとはるきらりを提供させてもらう予定です。
私も参加予定。どんなパンになるか楽しみです。国産小麦を愛してやまないかた、また使ってみたいけどどう使うか戸惑っているというシェフのかたも必見の講習会になると思います。
期間限定で掲載させてもらいます。
国産小麦を使ったパン講習会 2011のご案内
    ー 国産小麦を考える会 :国産小麦のパンの追及ー
国産小麦の会は、これまで有志による勉強会や北海道への小麦種蒔きツアー
国産小麦を使用しているベーカリーツアーなど「国産小麦」にかかわる様々な活動を行なってきました。
実技講習会は、今回は株式会社J-オイルミルズ・テクニカルアドバイザリーセンター
を会場にプロ・セミプロを対象とした3部構成の講習を開催します。
今回の講習で、今後の皆様の国産小麦のパンに対する思いや、パン作りに役立てられたら幸いです。

日時 11月22日(火)  10:00~16:00 
会場 株式会社 J-オイルミルズ
テクニカルアドバイザリーセンター
〒106-0032
東京都港区六本木1-7-27 全特六本木ビル
会費 4000円 (昼食付き:国産小麦のパンと飲み物をご用意します。) 
当日会場にてお支払いいただきます。
参加人数 40名
講師 神田 政和氏  (ベ-カリ-コンサルタント Pain Dojo)
本田 修一氏  (グランハイアット東京 ペーストリーブティックシェフ)
講習内容 1 国産小麦の産地別特性比較 (10:00~12:30)
北海道産、関東産、九州産の小麦の追求
産地別小麦の特性を生かしたパン作りの追求
(昼食・休憩) (12:30~13:30)
2 国産小麦使用のパンの紹介 (13:30~15:00)
オーナーシェフいちおしの商品紹介
栄徳氏 (横浜・山手ブラフ・ベーカリー)
3 生産者として今後の国産小麦への期待 (15:00~16:00)
前田農産食品合資会社 専務取締役
前田茂雄氏
協力企業 J-オイルミルズ、前田農産、江別製粉、日本製粉、熊本製粉、多田製粉、中沢乳業、
ピュラトス・ジャパン、イズム(順不同)
お申し込み先 ご記入のうえ、
(Fax番号) Fax(03-3674-2240)にてお申し込みください。
お問い合わせ先
(PCメ-ル)石田誠次 seiji.ishida@lawson.co.jp
お名前(フリガナ)
貴社名(部署名)
ご連絡先

キタノカオリの底力

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今年の小麦の不思議はキタノカオリから始まりました。
7月下旬にスタートした”ゆめちから””きたほなみ”が細麦傾向だったので、”キタノカオリお前もか~”と思っていましたが、非常に良い小麦に仕上がってくれていたのです。
 8月2日にロクロクエンジン始動。
本当なら1日で作業は終わりますが、できるだけ日光の当たりづらい林側のほうの生麦を完熟化させたいということで3日は自然乾燥において、8月4日に収穫を完了。結局今年の秋まき小麦は雨に一回もぬれず収穫。記憶にないくらい順調に秋まき小麦兄弟の収穫作業は終えました。あれ、トラブッてない?!どっかなかったかなと探すくらいの。
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 収穫はいろんな方達に応援してもらいましたよ~。
江別製粉の方、十勝でもインデペンデントなお菓子作りの匠、モントレゾールの小川さん、帯広はるこ“>まベーカリーの若手ブーランジェの青木さんと、妻と長女も。この二人はいつも応援してくれているはずですけど。
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 とにかく北海道の小麦粉ですからまずは地元から知ってもらうことが重要だと思います。美味しいパンやケーキを作る人は大勢います。その人たちに北海道の小麦って、うちの小麦って今年はこんな感じなんですと伝えられることが大きなモチベーションとなって明日の生産に励めるようになるんじゃないかと思ってます。
今年は運よく晴れ日もおおかったのもありましたが、楽しでもらって何よりでした。
 
 さて、お題にあるように”キタノカオリの底力”ですが、なぜ良くなったのか実際にはまだつかめてません。
晩生の品種にとっては最適な気候に推移したのかもしれません。一昨年平成21年は大雨、去年22年は猛暑、今年23年はプチ猛暑?だったのかもしれませんが、過去2年は収量もとれず、21年は品質の面でも弱含みなところもありました。今年は収量と品質共に期待できそうです。
 
 唯一気になる点は、フォーリングナンバー(FN値)という小麦のデンプン質検査。粘性をみるのですが、穂発芽すると粘弾力がなくなりFN値がなくなります。こうなると、生地ダレや麺のブツきれの発生となり後の製品に悪影響をだします。キタノカオリの場合、収穫時の雨にあたらなくとも、登熟期間のなかでの低気温の発生状況によっては、このFN値が上がらない現象がおきるという、非常に繊細なというか感じやすい品種になってるんです。
受粉時期からいままでそんなに高温推移でなかったのでもしかすると、FN値が基準を満たさない可能性があります。しかし、低温登熟による低アミロかもしれません。容積重(胚乳のつまりくあいを意味する)が高く、外観もよいとすればFN値がどうなるのか検査結果がたのしみなところなんです。
 カオリちゃんの話はたびたびしますが、ヒヤヒヤさせられる”ジャジャ麦娘”のようにかんじるところがあります。
とにかく機嫌をいっきに損ねる。そうでなくても気温によっては品質に影響がでます。今年は昨年と比べると品質+量があるということで安堵しています。
 でもこのドキドキ感と緊張感を持たせてくれるのが、カオリちゃんのいいところなのかもしれません。
これからきっと希少性のある小麦になるかもしれませんが、それでもこのカオリちゃんのファンは熱いです。
なにか職人魂というか、パンを作る人のハートをつかむ美味しさと面白さを兼ね備えているようです。
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調整後のキタノカオリの写真。今年はゴツゴツとしながらも綺麗に膨らみました~。
今年も秋まくからね~。来年も元気にとれてね~と願いをこめつつ。
今年のカオリちゃんの底地力に感謝するのでした。<  

シニフィアン・シニフィエのNEWチャパタ誕生!!

ブログでもおなじみのシニフィアン・シニフィエ(東京・三宿のパン屋さん)とついに粉ラボ商品ができました~!!
今回は当農場のキタノカオリでチャパタが完成です。
私も知らなかったのですが、チャパタってイタリア語で「スリッパ」という意味あるそうでそれは素朴なパンなのです。
先日、販売前のチャパタがシニシニ様から届きました。大変身を実感しましたよ~!!
正直パンの素人な我々ですが、想像を裏切る中のフカフカ感とねっちりとそれでいて、しっとりした内層。
それから、キタノカオリらしい甘さとクリーミーな色合い。
是非是非食べてみてください。
きっとキタノカオリの味を知っている人も驚くパンになります。
プレーンなままでも十分素材の豊かさを感じます。
シニフィアンのパンは本当に不思議です。嚙締めるほどに味わい深いのです。
オーナーの志賀さんとは、十勝ベーカリーキャンプでご一緒し、農場にも幾度となく足を運んでいただいています。
「農産物もパンも生き物。その年できた小麦で最高に美味しいパンを作るのが本来職人の仕事です。」と志賀さん。
嬉しいかぎりです。人によって素材の活かし方はそれぞれ。でもやっぱり技術もハートもあつい方は頼もしく、
去年(2010年)は、コンバインで小麦収穫も手伝ってもらいましたよ~こちら。
本当にありがたいことで、こうして国産小麦の普及や進行にお互いに役目を少しでも果たそうとすることに明るい将来を感じてます。
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今年も、”2011ベーカリーキャンプin十勝”での志賀さんの講習会も大盛況でした。毎年ですが、講習会の予約チケットが一瞬で売れてしまう状況です。
国産小麦を愛する真のブーランジェ、志賀さんのチャパタ是非どうぞ!!

おいしい麦チェンツアーin十勝

“おいしい麦チェンツアーin十勝”が6月25日に開催されました。
“麦チェン”=麦をチェンジする⇒麦のチェーン(連鎖)をつくる⇒麦のリング(輪)をもつと勝手に解釈してるのは私だではないはず。
その名のとおり、小麦の品種の転換期でもあります。
中力粉        ホクシン⇒きたほなみ
強力粉(秋まき小麦) キタノカオリ⇒ゆめちから
強力粉(春まき小麦) 春よ恋⇒はるきらり
とか、全部の品種が切り替わるわけではないのですが、市場には明るい品種の話題がいっぱいです。
その麦の一部でも知ってもらえたらと、参加させてもらいました~。
この事業は北海道農政部が旗振り、
畑作地をみる観光も兼ねたシーニックバイウェイも協賛してのツアー。
道央の札幌を中心にパン好き、無類の小麦好き?の約30名ほどがバスに乗ってきてくれました。ありがとうございます!
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まずは、ツアーのお客さんがエコノミー症候群?になってないか、それとも前座で十勝のパン屋さんでパンを食べすぎてないかと思い?小麦畑を散歩してもらいました。ちょうど、北海道の代表小麦(一番作付面積が多い90%以上)「きたほなみ」の畑は受粉が終わり葯がついているころ。
なんの行列だろうか?とおもうくらい不思議な光景ですが、見て、触れて、土にまみれて?のほうが楽しいと歩いてもらいました。
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 約220mほど歩いてもらうと、そこには一面、パン用小麦「キタノカオリ」の畑が・・・
とここでも、苦労話や「ゆめちから」がとってかわる品種になるかもと話しをし、収穫、乾燥、調整、小麦の検査や流通についても話をさせてもらいました。実際の乾燥機や機械類、コンバインにのってもらったり見てもらうことで、臨場感が伝わればと思います。現場いつもきれいじゃありません。泥や埃、干からびたカエルや雨にぬれ、タイミング悪く発芽するものもあります。今年もツイテいるキタノカオリちゃんであることを記念して、パチリ。
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 それからなんと、あの?ドラムカンピザ~窯(初出動の2号機)が登場!!
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今回は帯広市の満寿屋パンの天方シェフと山崎さんに強力粉以上の助っ人となってもらい、うちの妻も主力参戦させてもらったのです。ピザ焼きは、スタッフの松本さんも天方さんに教えてもらいながら挑戦!これが、うまく出来ちゃったんだな~。ツアーのお客さんも喜んでくれていたおうだし、我々も楽しいイベントになってホントよかったな~と思ったのでした。
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 で、今回のピザは、小麦畑ツアーで案内した「きたほなみ」&「キタノカオリ」のミックスピザです。
あの穂とあの穂が混ざりあって、上にジャガイモとかがのってたんですよ~。不思議ですよね。
小麦粉もたくさんお買い上げいただきまして誠にありがとうございました。
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 その後、ツアーは帯広市のはるこまベーカリーさんのパンや、菓音さんのお菓子を食べたりと、
“十勝小麦食いだおれツアー”に相応しい、お腹一杯のツアーを満喫されたようです。めでたしめでたし。
より十勝や北海道産小麦の魅力発信になればと思います。
皆さま、お越しいただきありがとうございました~~!!
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キタノカオリ開花!

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秋まき小麦の中でも明らかに、ゆっくりペースのキタノカオリ。
6月22日から24日にかけて、開花期を迎えています。
23日夜~24日にかけて曇り/雨予報。
どうにかうまく受粉してほしいなと祈りつつ、防除を行いました。
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また、キタノカオリはここからが正念場。
受粉から成熟期までの気温が低かったり、収穫期の雨は大嫌い!
ヘソを曲げるくらいなら許せますが、グルテンといってパンや麺の粘り(伸縮性)の成分が変異して生地ダレや麺の繋がりを悪くすることになり、後でパン屋さんに迷惑かけることになりかねません。
かといっても、天気は神のみぞ知る。
ということなので、天気予報と収穫時期をにらめっこしながら、8月上旬の収穫に備えます。
去年は収量こそ激減してしまいましたが、天気は成分の安定を測ってくれて、なお且つ収穫日も最高の日取り。
ここ近年では一番の出来に自己満足です。去年は良かったよ~こちら→ポチ
頑張れ~キタノカオリ~!粘れ~キタノカオリ~!!
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Dream can Pizza true(ドラムカン ピザトゥルー)?!

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4月1日
ドラム缶をピザ窯に変身させたのでした~パチパチパチ~。
季節も新年度の始まり。
改めて皆で仕事とその成果を実感してみよう!とちょっとづつ準備しました。
 さてドラム缶でピザ窯なんてことができるのか?
できるんですね~これが。
是非ご自宅でDIYしてみてください。
1.まず使い古しのドラム缶(200L)を準備します。
注意:オイルは必ず空っぽにしてください。
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2.ピザ窯口と火口を作ります。
要注意!!:ドラム缶の給油口はもちろん、予め水を入れたりしてなかのガスやオイルを抜き取ってください。
    どうしてかというと、サンダー(切断機)や酸素切断機を使うさいに火花が飛びちります。
    外はいいのですが、ドラム缶内部に入った火が中にたまったガスに引火し、爆発する恐れがあるからです。
    知り合いの友人がこれで、鼓膜を破ってしまったと聞きました。非常に危ないです。
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火花は熱く、”アチっアチっ!”となります。特に目の玉は保護しとかないと危険です。
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3.ピザ窯内部に置く、耐熱煉瓦の置き台と置き火台を作成します。
  今回はドラム缶といえども本格的なものを作りたかったので、耐熱煉瓦を備前焼の岡山県から取り寄せました~。
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4.”ドコデモカマ~”とドラえもんのように言いたくなる補助輪つきの荷車を作ります。
  廃材を利用。使えそうで使えない?いろんなものがある農家。使い方は自分次第。
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5.出来上がったら色を塗ります。今回は子供たちの芸術的?作品に仕上げてもらいました。
  下絵を描いて、”ピザ窯は爆発だ~!!”と言える?
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6.ピールって知ってます?あのピザ窯にピザを入れる時の棒に平板がついてるやつ。ピールって言うんですって。
  これは使い古しのスコップを利用。
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  セコイっ!というより、長年土を掘って掘って掘りまっくった、先がすっかり  丸くなってしまった剣さきスコップ。これにまた命を吹き込みます!
  スコップ部分を切断、鉄板を約30cm角で溶接しました。
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  命名:スコッピール!
7.それから本格ピザ生地をコネコネして、寝かしておいて伸ばして、トッピング。
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皆で育て作った当農場の、”春よ恋”と”キタノカオリ”で試作。
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 スコッピールに生地をのせますが、やっぱり鉄板(アルミでもなく、木でもない)なので、生地がつきやすい。
なので、打粉は必要。
  味は?メチャ、メチャ、メチャンコ、美~~~~~味い!!
  正直こんなに美味くできると思ってなかったです
おいしぃ~~~~!!!と子供たちも最高喜んでました。いくらでもイケる!そんな感じ。  
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スタッフも家族も皆笑顔で、皆手作り。小麦粉も一年かけて作った貴重なもの。
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 全て自作自消になってますが、これでもっと楽しいことができればなと早速2号機に取り掛かるのでした~。
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 ドラム缶で本物ピザをもじって、”Dream can Pizza true!!”。
夢もピザも膨らみます!膨らみすぎて爆発するのもあったり?
ドラムカン・ピザトゥル号と命名しました~!!大成功!!   

ルヴァン種はキタノカオリ by akiko

先週、土曜日からビートの苗作りが始まっています。
順調に進めば、明日までの予定です。
アルバイト、社員、家族総勢12名がハウスで働いています。
あぁ、いよいよ春が来たと思います。
まだまだ風は凍るように冷たいのですが。
昨日、社団法人日本パン技術研究所のN様より本を送って頂きました。
「ジェフリー ハメルマン氏による アルチザンブレッド
      ‐手作りパン製法の真髄‐」
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が同研究所、株式会社J.I,Bより出版されたそうです。
おめでとうございます。パチパチパチパチ~!
こちらの本は同研究所が開催した
「ジェフリーハメルマン氏によるアルチザンブレッドサミナー」にて
デモンストレーションされた実技や講義内容がまとめられた本です。
この記念すべき本の
P96ページの原材料のページに
「キタノカオリ全粒粉 前田農産食品合資会社」とあります!
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P31~のルヴァン種がキタノカオリ全粒粉で作ってくださっています。
そもそも、同研究所のご出身である、
「カフェ ダブリエ」主宰の森本まどか先生のご紹介で、
〝地元産の小麦粉〟として、推薦して頂き、講義に使って頂いたのです。
本書の中でもハメルマン氏が述べていますが、
一部ご紹介すると・・・。
プラス面では、新鮮(挽きたて)で、風味豊かで栄養価が高いこと
そして、消費者の興味をひき、他のベーカリーとの差別化になること。
マイナス面では、その年により品質や量がバラつきがある
など、言葉も添えられています。
奥様が日本の方で、通訳や翻訳をされており、
北海道へも訪問されたことがあります。
ハメルマンご夫妻と茂雄専務、一昨年の秋、
ご一緒する機会がありました。
パンを愛する匠たちとともに
ジェフリーハメルマン夫妻との宴
ご縁の繋がりに感謝感謝です・・・。