甘甘ビートを育ててみよう!移植編

今年のビートポットの移植作業は遅れた。
寒い+雨もあって結局4月29日スタート。
しかし、5月3日より天候不順で5月10日まで移植は先延ばし。
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5月3日時点でまだ全体の40%、9haくらいしか進んでいない。
作業の進め方は人それぞれだが、うちでは
Wソイラ(深耕爪)⇒ロータリー⇒全層肥料(約5割)⇒プランター(残りの肥料5割)⇒移植機の順で作業する。
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どの作業もMAXスピードでやりたいが、結局焦っても精度が上がってないとスピードや効率は意味がない。
苗供給や労働力の確保を考えると今後もこの作業体系でいいのか?
もしくはビート生産自体を見定める必要もあるのではないかいう錯覚?さえ芽生える。
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ということで、中休み中の5月9日にブログに書いている。
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いつもどうり、
①苗をコンテナに積み(水分調整は非常に重要)

②パレット(25冊)をトラックに載せる

③移植機に苗コンテナごと移す(ユニック使用)

④23~27cmくらいの株間で移植。(狭い方が株たて本数が確保され、収量の安定性はもとより、糖分アップへの
期待が多い。鎮圧輪も重要な役目を果たします。

⑤補植:欠株や苗の悪いものと、1本つづ交換していく。結構重労働。
雨がないのもこまるが、ふりすぎもまた困る。
こりゃ、5月20日ころまでかかるな~。
でも焦ってもいいことないですか。
ユックリ早く移植していきたいです。

春よ恋 マッコリで酒粕アンパンできました~!

十勝の春まき小麦のマッコリ(農酒)のゾクゾク(続々)する編。
”お酒は二十歳になってから”ということで味わえない子供たちがいること。
それから、酒粕がでてくるのもわかってたので、パン屋さんに相談してみようと酒粕を酒造メーカーから頂きました。
小麦の酒粕自体の扱いも初だったようで、私もそのボロボロさ加減をみると、「使えんのかな~コレ~」という感じ。
でもでたとこ勝負。おしいしかったら儲けもんだなとお世話になっている何店かのパン屋さんにもっていきました。
するとどうでしょう!思いもよらぬ美味しいパンが出来あがったじゃないですか!
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帯広市のはるこまベーカーリー栗原オーナーが2種の春よ恋マッコリ酒粕アンパンを作ってくれました。
酒粕を種伸ばしに使用しているそうで、ほのかなお酒の香りとアンパンが絶妙!!
やっぱり日本人には合いますね~。
イーストを使うと言っても、もともとはお酒のように発酵させて使っていたもの。
日本の酒作りもパンに貢献してますよね。
とにかく理由なく美味しいパンです。子供もお酒の弱い方も関係なく食べられます。
ん~自分で言うのもなんですが、小麦って奥の深い面白い取組です。
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春よ恋、はるきらり、はるゆたか マッコリ豊作祈願祭

4月17日、春小麦マッコリ3兄弟の育ての3オヤジがうちの畑に集まり、種をまいて豊作祈願祭を行いました。
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今年の種まきシーズンはなかなか天気が許してくれず、昨年よりは一週間ほど遅れ。
それでも4月中旬に種まきできているのであればまだましな方かもしれません。
マッコリ(農酒)を今年も美味いのだそうぜ!と先輩農家さんと集まり、種まきです。
地元の新聞さんも面白がって撮ってもらいました~!
さぁこれからが畑本場、気合いれて頑張りましょう!!

春よ恋 マッコリ(農酒)になりました!

春よ恋がマッコリ(農酒)になっちゃいました!
パン用小麦の春よ恋。
以前は地ビールになったりしました。こちら⇒ポチ
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春と力強い小麦の可能性も感じてもらえるお酒になればと思います。
日本で一番人気といってもいいパン用小麦として定着してきた春よ恋。その原麦でマッコリ(農酒)ができちゃいました。お隣韓国ではそもそも、農家の疲れた体をいやす利き酒が発祥のようです。
十勝はお米で「十勝晴れ」、ビートでリキュール「ビートの心合わせ」その裏盤?B面?をやろうと十勝の農家3軒で月変わりのマッコリを発売。
しかも、兄弟で?!
十勝の農業者3人で農酒を作ろうということから、
1.はるゆたか 帯広市 伊藤さん 3月発売
2.春よ恋    本別町 うち前田 4月発売
3.はるきらり  音更町 津島さん 5月発売予定
が担当になって春小麦っても、いろいろあんだぞ~というまづは知ってもらおうと小樽の地酒メーカー田中酒造さんの力を借りてマッコリにしてみました。
春よ恋のマッコリ(農酒)が本日から藤丸百貨店で発売中です!
限定600本!
お中元では、3本の飲み比べセットが限定でる予定です。
 是非、各春小麦の飲み比べも酔っぱらわないうちに?やってもらえたらと思います。
どう飲むか?絶対冷がお勧め。中間報告ですと、それぞれの品種の味が違います。パンに違いがあるように。

美味しいパン研究工房”つむぎ”からの贈り物

千葉の佐倉に、美味しいパン研究工房の「つむぎ」とパン屋さんがあります。
研究工房と名のとおり、パン屋さんでありながら、しっかりじっくりと小麦と向き合うオーナーがやっています。
 竹谷さんがそのオーナー。
パン業界では知らない方がいないくらい製粉や小麦研究に明け暮れてきた方です。
今回、ちょっとしたきっかけをいただき、平成23年度の当農場の小麦粉でパンを焼いていただきました。
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いづれも角食パン(一旦冷凍後送られてきました)
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①平成23年産 前田農産 春よ恋100%
②平成23年産 前田農産 ゆめちから50%+きたほなみ50%
③(コントロール) 1CW 100% フルフレーバー法
④平成23年産 前田農産 ゆめちから50%+きたほなみ50% フルフレーバー法
 注:フルフレーバー法とは、100%中種で中種にバターと練乳が入る製法のようです。
写真の③が大きいのは、パン型サイズの違いによるもの。
パンの品種による食べ比べは、小麦粉を販売するようになりよくやるようになった。
それぞれの小麦やその年の特徴がでる可能性もわかり、かつパン屋さんの技術がいかに素晴らしいかも素人ながら想像できる。
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結論から言うと、①の春よ恋が私たち家族では一番美味しく、香りも高く感じられた。
1時間発酵 吸水74% で見た目はパサつきを感じたが、独特のモッチリ感と香りの高さはやっぱり違いを感じさせる。
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②のゆめちから50%+きたほなみ50%が反対に味的には、素朴すぎるというより味気がなかった気がした。
1時間発酵、吸水68%。ゆめちからも、きたほなみも期待の新生小麦たちだ。美味しさを引き出すためというよりも、製法によっても潜在能力はアップするはずだ。フルフレーバー法の④と比べると味を本当に感じなかった。
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③1CW(カナダ・ファースト・ウィート)これが、いわゆる日本の食パンの原点麦であり、一番なじみのあるパンである。
吸水67%フルフレーバー法
つむぎさんに焼いてもらったパンは非常に食べやすく、美味しかった。きっとスッと考えることなく食べられる食パン。
焼き色も濃すぎず、薄すぎない美味しそうなパンの出来上がりだった。またハリというかボリュームがでたいよ~と主張している感じ。
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④ゆめちから50%+きたほなみ50%
吸水66% フルフレーバー法
②の配合と同じながら、美味しさは断然こちら側だ。
”中種にバターと練乳”という乳質が入ることによる味や生地の変化は大きいようだ。
③の1CWとも違う、味の美味しさがあり、ちょっと”あれっ今日のパンなんか違うな~”という印象が残る感じでした。
シンプルにわかったことは、
1.パンの美味しさはデンプンの質の美味しさ。
フランスパンのバケットが美味しいのはデンプン質に関係がある(竹谷さん)⇒品種特性ならびに土質や風土もまた起因するかもしれない。
2.製粉もまたパンの美味しさの重要なエレメント。
 タンパクが高いのはアミノ酸の量に関係するが、美味しさがそれとイコールではない。
灰分の数字によっても美味しさは変わる。きっと人間は食糧摂取のみならず、食事を美味しくいただくためにふすまのような雑味も香ばしさや美味しさの中にとりくめてるんだろう。
3.製パン技術も重要。
 それぞれの業態で美味しさを引き出すことは重要なことである。
 これは正直、難しい。職人でもないし・・・ただ農業の現場にもにているかもしれないな・・・。
 いつも思うがこういう活動はいろんな方にお願いをしたり、実際やってみたりすることだと思う。
正直言うと、毎年同じ作物を取ろうとも思ってないし、同じなわけないと思う。
自然の中での不自然はいつもあり、そのための安定性を出すために、育種の人がいて、我々生産者が土作りをして、製粉メーカーがより良いスペックにあわそうと努力し、パン屋さんが製造法を粉に合せてやっているんだと思う。
 つむぎの竹谷さん、大変ありがとうございました!!
今年のベーカリーキャンプお待ちしておりま~す!

完成!でっかい石窯物語

ついにあの石窯が完成しました!!約2週間の歳月?をかけたやる気とアイディアだけの石窯の完成です。
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 どうしようかと迷っていた、フロントフェースは愛執ただよう?半アーチ型を採用。
下絵だけをイメージしながらバランスをとれればと工夫しました。デザインって難しいですよね~。
お金をかければいいってもんじゃないし、部材もコストを抑えるとすると規格ものをつくるほうがいいし、自分で加工できたらそれはそれで楽しいしかっこいいし。迷うことも勉強ですね。
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耐熱ガラスはそんじゃそこらに売っていないのですが、ネット社会ではあるんですね~。いろんなことが勉強になりました。
後に解るのですが、最初の火つけの段階で、すすが硝子に付着し、全く中が見えないという残念なこともありましたが、まぁ良しとしましょう。
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 この石窯は、約1t近くの重量があるため移動は、フォークリフトかクレーン車で吊り上げ式を採用しました。
なので背面には、吊り上げようの天秤を作成。これも皆手作り。
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 今回は2段式石窯を作成。下段で薪をたき、上段に熱気を巡らせて(石窯背面の一部が隙間になっている)、煙突から熱気や煙を抜くバッフル方式を考案しました。といっても、石を組んだだけのものですので、多少の煙や熱気もれはあります。
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 今回は本格的な薪がなかったため、昔小屋だったものを解体した時にでた廃材を利用。この廃材もうちでは恒例となっていた年末の餅つき大会、母やおばあちゃんの漬物小屋として使われてきたもの。最後までお伴させていただきます。
 燃焼温度が低いうちは煙がもうもうと上がってきます。 
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 火の廻りが出来始めると、煙突や入口からの煙も少なくなり、クリーンな煙が排出されます。ここは要注意、蜃気楼が見えるくらいの煙は相当な高温です。200度以上。
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 それから、約一時間半燃やしに燃やして、反射温度計(これが使える!!!)で測ってみると、上段は300度越え!!以前パン屋さんに「200度以上は必要ですよ」って言われていたので、驚きの高温窯でした。その証として、いくら中が熱くても外壁側まで石が熱くなっていないのです。これは保温性の高さを証明しています。やったぜ、ベイビー石窯!!
そうしている間に春休み中の子供たちは、椅子を準備したり、煙と戦ったり?してその時を待ちます。
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 そしていよいよ、ピザ投入です。手作りピール(歩鎌の柄+ステン板でつくりました)にピザを乗っけて、子供たちがいざ投入。
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 するとどうでしょう!!下に敷いてあったクッキングシートが投入と同時に一瞬でメラメラメラっと燃えていくじゃないですか!
これは凄い温度だ~~!!300度以上は半端でない熱さのようです。ピザも一気に仕上がっていく感じ。見てください!この艶と旨そうな焦げ!!と自画自賛ばかり。わずか1分半から2分くらいで仕上がります。
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 それからオプション参加として、ヒマラヤ岩塩プレートに鶏肉を乗っけてやいてみました。これがまた滅茶苦茶、ハチャメチャ旨い!!驚くほどの美味しさです。 
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 こちらもオプション参加のさつまいも。ホイル焼きならもっと外側も美味しく仕上がったでしょう。でも味も甘みがでてきて、本当の石焼きイモですね~。たまりません。一段目の火の中にほおり投げておいても良さそう。ダッチオーブンも使えそうなので、いろいろやってみたくなってきました。
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 うちのスタッフの松本さんも笑顔でしたね~。
本当に手の器用な方。溶接の仕方、部材の選定や何が次に起こるか、想定される次のことをまた、改善点や問題点を探せる若者は今は少ないような気がします。だからベテランや先人達の生活の知恵を実践を通して学ばなければならないのです。
 これで、器?(期)は整いましたで~。
皆で楽しむ、エンター石窯にしたいです。
 次回は、前田農産の小麦粉でピザ作りに挑戦だ!!