正夢の “ゆめちからフォーラム2011in東京”

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11月28日、ホテル日航東京にて、フォーラムが行われた。記事はその時のもの。
「ゆめちから」を核とした国産小麦、米粉の展開
‐革新的パン用小麦、米粉用水稲用品種開発、米粉調整技術による新規需要創出に向けて‐
主催は、農業食品産業総合研究機構(農研機構)
後援は、農林水産省、全国農業協同組合連合会、製粉協会、日本ンパン工業会他諸々関係機関。
参加者:370名/400人募集くらい
講演は多義に渡った。
1.十勝地域の食産業の取り組みを”フードバレー十勝”として紹介:帯広市 米沢市長
感想:十勝のトップセールスマンに感じた。良いことばかり言う市長ではなく、税金がその町や市におち、雇用が生まれ継続することがこのフードバレーの最大の目標でもあるのかもしれない。でも感覚的には十勝住民は十勝が大好き。誇りに思っていることが多いのでうまくいくと思う。私もそういう感覚がDNA的にある。
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2.政府や北海道の特に麦チェンの施策についてを:農林水産省生産局と北海道農政部農産振興科
感想:国は現在の90万tの小麦を2030年に180万tに倍増するという。ここで問題が二つある。一つはそれは年一作の北海道の役目にはならず、全て本州の米の裏作(この言葉自体好きじゃないんだけど)に小麦を作った場合の数字。またこれが全て、うどん用中力だと市場は飽和し価格破壊が起こること。だから今回の”ブレンド用ゆめちから”に期待しているのです。でも自給率も14%⇒30%にするという政府の言葉でいうと”意欲的な政策数値”意欲的?ってだれの?もっと意欲的ということばじゃなくて、本来の食糧確保としてやれる対策は今他にあると思います。それが”見た目の等級検査”の撤廃とか。これだけで地域は意欲的になれますよ。もっと現場、現場、現場の声聞いてください!!
3.小麦の全国での品種開発と研究状況:農研機構の麦研究領域長
  ゆめちからの品種開発背景:北海道農業研究センター西尾氏
感想:スンゴイ小麦を見つけてたのはこのパン用研究チームの皆さま。縞委縮、赤カビ、倒伏と農家を助け、超高タンパクとその内側はリレーでいうとジャマイカのボルトみたいにぶっちぎりの強さで、他品種(きたほなみ、全国の中力粉、米粉)をパンにしちゃう凄さがありますよね。でもこれからの品種改良も楽しみですよ!日本の小麦はこういう熱き育種研究者にかかってます!
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4.現地圃場における「ゆめちから」「きたほなみ」の特性と今後への期待:前田農産(私)
今回主催者側を一番心配させたプレゼン。67枚もスライドあったから、1時間くらいかかるんじゃないかとご心配をかけました。でも時間通りに終了~。ふ~汗。とにかく日本の小麦はこれからがますます面白くなって、それに伴って慣例の検査基準の見直しがあったらもっと、国産を望む人達のためになるんじゃないかなぁ~という提案。”ゆめちからは素晴らしい!”というのが最終見解。今回は北海道や十勝の多くの関係者や集っていて、北海道の産地としての役目ってこんなに大きいのかと肌で感じ、また会でも応援していただいた。感謝申し上げたい。
5.「ゆめちから」の各種ブレンド粉の製パン適正:日本パン技術研究所 原田氏
今回、最も会いたかったプレゼンターの1人。国産小麦を大量生産ラインでテストしながら美味しいをつくるのを研究してる中では最前線にたつ人だと感じた。でも安心。こういうパン研究者がいるから、農家が毎年は種前契約をさせてもらって、ちゃんとその量がはけてるのかもしれない。
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6.米粉品種開:稲研究領域上席研究員
  米粉の製造法:北海道農業研究センタ- 船附氏
船附さんも”どうにか米粉のより普及を”と熱くなってるひと。ちょうどこの日の日本農業新聞にも研究成果が記事になっていてメチャメチャタイムリーな感じでした。製粉法による米粉パン利用の発表。グルテンなしても米粉をふっくらパンにできるという発見者。
7.「ゆめちから」と中力粉のブレンドや米粉を用いた食品開発事例
   ㈱満寿屋 杉山氏:日本で敷地面積の一番大きく、十勝産小麦100%の店舗”麦音”をもっているのはここだけだと思う。私も杉山さんに会わなかったら、今の活動してなかったかもしれない。パン屋というよりは十勝パン伝道師だ。
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   全日本パン共同組合 福井氏:給食に国産パンがでたらそれは素晴らしいこと。全国では無理でもまず小さな自治体から取り組むことが重要だと思った。いろいろ制約あるが食と農を近づける意味では最重要なところ。
   ヒガシマル醤油㈱:実は”ゆめちから”兵庫ではお醤油に変身してます。この高タンパクが生みだす美味みが絶品なんだそうです。7月には生産者さんたち15名くらいで前田農産の”ゆめちから”を視察してもらった。もちろんパン用にも十分に使える品種。栽培のネックではなく、パン用小麦としての等級検査の問題が現地でもあがっているようだった。なんで色や見た目できめる審査になっているのか。この国の食糧事情と役人感覚はこれから頻発する国際情勢を切り抜けられないことは間違いない。誰か助けて!!
   シロクマ製パン:札幌でリテール”レモンベーカリー”と冷生地パン製造をてがけている。もちろん製造業からの要望は、”量、品質、価格”だ。これも大規模化で対応すべきことだが、日本の小麦価格は外国産小麦の情勢次第なのだ。まずは、円高でも海外産小麦価格が下がってこないと日本産も安くするのは困難だろう。でもこちらの和菓子パンは美味しそうだった。この和菓子パン”ばくべい(麦米)”という産官学連携の開発米粉×小麦になっている。
  ドルチェ・ビータ 安孫子氏:こちらの米粉、デンプン、砂糖、卵、牛乳、どの食材をとっても道産にこだわりつくしたバームクーヘンは正直、”こんな美味しいのか!!”と悔しさ?と嬉しさがにじみ出るものになっている。是非一度皆さんにたべてほしい味だ。
 全体の雰囲気は、”ゆめちからの期待度120%!!!”。
でも冷静に考えると、”品質の安定した美味しいふくらし粉”の役目なんだと思う。
もちろん小麦粉としての特性、栽培上の特性も群を抜いてすばらしい、あとは普及を考えると原麦の検査だ。
 本当に普及するかどうか、とにかく来年収穫の”ゆめちから”を良いものを作って多くのユーザーを獲得することが一つ。
 もうひとつは、それを国の等級検査が適正な基準値を認めるかどうかだ。
 ホント俺の代のうちにこの制度は変えないといけない。
 ”人間だって見た目じゃない!中身だ”と「ゆめちから」は叫んでいるに違いない。
最後に、十勝では300haくらい播かれてるんですって。楽しみですね!!
でもJAの方まで、ちょっとブサイクな外観を心配してますね。市町村全体で取り組むなら、足踏みしちゃいますよ。
でも家は違います。見切り発車?!という先行投資?なんです。パン用小麦の供給力が少しでも増えるならやるしかないんです。
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