溶かせ~ゆき~!

3月11日晴れ曜日。雪を溶かそうとしています。
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使うのは、肥料なんですけど”炭酸カルシウム(通称:タンカル)”チョークだとか、運動会のライン引きにつかわれる石灰石を砕いたもので、そのままだと真っ白なので、炭(墨)で黒く色づけしてあるのです。広く畑一面にまくとこで、日照量がより多くなり、雪解けが早くなるため今年のように雪が多いとしや春先の作業を早めたいときなどに有効です。豪雪地帯では、2~3回も分けて作業することもあるとのこと。あまりに雪解けが遅いと秋播き小麦なんかは、雪腐れ病や追肥作業の遅れにもなるし、逆に早すぎて雪がないと、凍害にあたる可能性もあるし・・・。丁度よいってどのくらいの雪なんでしょうね。
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トラクターにさらにタイヤをダブルに履かせての作業。接地面積を広げて、自重を分散するのが目的。通常、もっと雪の多い地域ではクローラタイヤといって、ブルトーザーとかショベルがはいているような、面長なゴムタイヤでやるのが一般的です。10m四方に約20~30kg(場所によって違う)ほど散布しました。大体黒くなっていれば良しとするくらいです。ただし、タイヤなので日中になると雪がザクザクして走りつらく、土をかいてしまうことがあるので、朝早くできるだけ雪が凍ってしまっているうちにやりたい作業です。
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散布して15分もしてくると、炭が雪で溶け出して黒い半濁模様が浮き上がってきます。これでOK。あとは御天と様に”晴れてね!”とお願いして作業は終わり。
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うちでは今年、春まき小麦(春よ恋・ハルキラリ)の作付けに対して主に融雪作業を進めました。春小麦は特に生育日数の確保が収量にも繋がると思っていますので、早く畑に入れることが条件になります。
今年はあまり、土壌の凍結も少ないような気がしますが・・・
とかいって、次の日に雪降ってきちゃったりして。”ありゃ、せっかくの作業が・・・”といっても、この時期は雪も早く溶けてきます。今年は”春よ恋・はるきらり”4月上旬には、播けるといいな~と思いながらの作業です。

「溶かせ~ゆき~!」への4件のフィードバック

  1. こんにちは、もうぼちぼち畑の縁は土が見えてきましたね。もう温暖化の影響か雪を溶かして早く小麦を出しても凍結することってなくなったのかもしれないですね。小麦は積雪が5センチ以下で外気温が5度以上になると土壌微生物が動き出して春分けつがはじまるそうな。でも昔みたいにしばれないから凍った上から追肥とかって出来るのかな?シゲサン15日ごろ春小麦は種スタートされているみたいですけど、やっぱり100ヘクタール規模になるとすべての畑をプラウで秋起こしで終了は出来ないのですか?
     プラウは何年かに1回でよいのだとか反転耕はやめてしまってチゼルプラウで簡易反転耕する方もいらしゃるような。
     ちょっと前に反転耕が畑を硬くしている原因だとかいう記事を読んだことがありますが雑草問題があるからGM作物でないと厳しいらしいです。丘引きとかってどうなんでしょう?しかしながら北見の訓子府に米ぬかをうまく使って土の発酵力を強化して反転耕をしない人もいるとか。畑の上は残渣だらけですが悪さはしないそうです。
     雪の上に米ぬかを播いてやると雪ノ下で乳酸菌が大活躍して雪が解けたら畑が菌糸で真っ白になるそうなそこまで行くと肥料は慣行の半分で済んで節も短く倒伏しなくなるそうな。残渣もほおって置くと腐るタイプの菌に犯されてしまうので積極的に発酵菌を接種するという仕組みらしいです。ちょっと前の現代農業に載っていたんですけど、こうしてみるとやはり物事はいろんな方向から見ないとダメだなーと感じます。勇足にもソイルクランブラーでビートを移植したほうが毛管水を遮断しないから初期成育が良いといっていましたねー。
     かく言う自分はというと除草剤を使わないのでやっぱり反転耕は必要です。プラウにしんどりをつけているので、シンパはいいかなと思っています。この春リバーシブルハローを衝動買いしてしまったので畑に入る回数を減らせると良いなーと思っています。ちなみに自分は砕土整地にニューホで輸入しているアグリレイバーという爪がストレート形状のロータリーを使っています。爪が枝払いのナタみたいなやつです。ソノ機械に変えてから1番大きく変わったのは小麦です。小麦は当然カルチは入れないから浅い床にできるこうばんは結構影響があると思います。前のロータリーだと後作緑肥をまいてもぜんぜん根が刺さらないからプラウが重たくて起こしてもごろがひどかったんですけど、レイバーになってからプラウかけてもプラウの盤のところまで根が張っているので通気性や水はけが改善されて後作のビートの収量も伸びました。自分の畑は湿性の黒ぼくなので地下水が高いのです。普通雨が降ったら時間の経過とともに順調に乾いていくと思うのですけど、1回乾きかけてからもう1回ジュンとしてきます。前のロータリーではなかったことです。暗渠が入る前にはシンパしたら水がごんごん沸いてきてとうとうそこは1年植えることが出来ないなんてこともありましたし。基盤整備とあいまってだとは思いますが今年で3年経過してみると気象変動に強くなってきたのは感じますしトラクターの牽引抵抗も少なくなってきています。土は生きているなんて言いますけれども人間のエゴで無理やりぶっ壊そうとするとかえって事態を悪くしたりしますよね。
     周りの人がアッパー信者で2回も3回もかけるので余計差がハッキリ出てきているように感じます。
     クーンとかだと3点リンクも付くみたいだからドリルシーダーも使えると思います。自分はトラクター6610なのでコンビネーションは現実的に無理ですが、フロントローダに鎮圧ローラーいたずらして付けたりしています。そしたら重量が増したのでやっぱりダブルタイヤが必要だと思ってしまいました。 ちょっといじると次から次えへと金かかるから現状維持でいいんだという人がいますが、自分はおたくなので気になったらやってみたくてしょうがなくなってしまいます。悪い癖です。若いころはソノ性格が災いして結構授業料納めたんですけど、わかっているのにチャレンジしないなんて確信犯だから罪が重いような気がしていやなんです。
     出来もしないくせに理想ばかり高くて使えないやつだと迫害を受けていましたが10年目をすぎたあたりから徐々に伸びてきて昨年は農協でも上位の方に入ることが出来るようになってきたので、今年はまぐれだといわれないようにしなければと思っています。
     ちなみに最近、残渣処理と後半の地力対策に効果的な微生物資材を見つけたので、また後ほど報告いたします。長々とスミマセン周りが肉牛屋サンばかりで話し相手がいないもので・・・

  2. no-otaさん
    メールありがとうございます!さすが池田の篤農家の方ですね!勉強になります。うちも大型農機が土を閉めてしまう傾向にあるので、ダブルソイラというので深刃を行なっています。45cmくらいですので、あくまでプラウの耕盤を壊すという役目です。7本つめですがこれが重い!145ps以上は必要だと思います。ちなみにうちは165psでひっぱてます。
    あと、コンビドリルですが省力化大です。実際、不耕起ならダブルソイラ⇒ブロキャス⇒コンビドリルといった形。2,3年試験で秋無施肥でやったこともありますが、やっぱり越冬前の蓄えが必要と感じてN4kg程度施しています。
     ビートの圃場は基本的に起こしません。次の年は春小麦で若干でも肥料分が残っていたほうが良いかなと考えてのことです。

  3. 今晩は。なーるほどー春小麦のエネルギーのためにビート後を起こさないのですね。さすがでごさいます。納得納得。
    反転耕は自然界に当てはめると天変地異ですから、本当はありえないことなんですよね。山の腐葉土をはぐってみると表面から地中に向かって深くなっていくと徐々に生の有機物が発酵しながら土に変わっていく地層のような構造をしています。だから地力を蓄積させようとしたら不耕起のほうがいいんですよね。ただ時間がかかる・・・表面に残渣が多いと発芽を阻害する可能性がある。温度が高ければいいんですけど北海道では結構厳しいかも。現在は機械力があるから表面に置いとくのでも裁断すればいいので結構いけるかな?ハウスとかはプラウは当然かけれないから米ぬか系のぼかしを床作りの段階から生育中も追肥代わりにというか事あるごとにばら撒きまくるとハウス内の虫の体内に乳酸菌が入り込んで死んだりするとか。バイオキーパーみたいなことが間接的に起こるらしい。反転耕は、微生物の世界からすればかく乱行為になるのかな。自分は、湿性圃場だからただプラウかけてもぜんぜん発酵しないでそのまま次の年出てきてしまっていたので、起こすときには発酵を促進するといわれている、資材をあれこれ添加してみました。そしたら1番良かったのは、米ぬかと大豆粕に乳酸菌と麹菌とこそう菌のブレンドしているペレットのソイルアップという資材が1番良かったです。たぶん麹菌が日本の気候というか湿度とか温度とかそこらへんにもマッチするんだと思うんですよ。麹菌の爆発力に守られながら乳酸菌とこそう菌が活躍できるという仕込みたいです。良い仲間がいるとがんばれるのは人間の世界も微生物の世界もおんなじみたいですね。
     ビートの残渣の上にソイルアップ散布、その後秋のうちにダブルソイラーできたら、菌が雪解け水にのって深いところまで染み込んでなおかつ乾きが早くなったりしないかしら?
    馬鈴薯たくさん作っているヒトで秋おこしの後に、サブソイラーばってん掛けすると春早く入れるといっていた人がいましたし。自分の周りでもしんどりあるとなしでは、雪が多いときとか春に雨が多かったりしたらスタートダッシュに差が出てきます。
     おせっかいでスミマセン。
    あーもうひとつ、ほくとうで持ってきているハイパー7もかなり良いです。本別農協は試験したんですよね。高島もそういったことに関心持ってくれないかなー。
     吸着されている燐酸とかも溶け出してきたりするから、そこらへんも侮れないかも・・・ 

  4. no-otaさん
     メールありがとうございます!表面の残さの問題でいうと、小豆の場合困ったことがありました。豆類全般かもしれませんが、うちは3年前まで牽引ピックで、2年前に汎用の4畝コンバイン(ピック式)を導入しています。温暖化なのか今では小豆あとに小麦まくのも普通になってきましたが、畑つくりはその時期、急ぎです。ピックもコンバインも排出口からの残さはあとの整地や発芽に大きく影響すると思います。
     それで、去年コンバインの後ろにチョッパーを装備。これでかなりの残さを解決できました。その後、ディスクをかけずとも、ダブルソイラ⇒肥料播き⇒コンビドリルと1発処理か、肥料散布のムラ防止に軽くパワハロを一回かけるとかしています。なんせ、機械に滞留することはなくなったのでいいもんだなと思っています。
     が、ピック式は丈の短いときに苦労しますので、結局ちゃんとした丈をつくるか、今流行のロークロップ式で拾い、綺麗な豆をとるのもこれからの課題になりそうです。

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