緑肥って何?

”緑肥”という言葉があります。”みどりの肥やし”と文字どうりなのですが、ようは他の特性をもった作物をつくって、生産性の維持向上と環境にやさしい農業を実践する目的があります。
特性って何?ということですが、大きく4つあって、
その1 物理性の改善 土の団粒構造をつくる。全ての作物に共通。
その2 科学性の改善 保肥力増大(えん麦、とうもろこし)、VA菌根菌の共生(えん麦、ひまわり)、       根粒菌による空中窒素の固定(マメ科食費、赤クローバ、ヘアリーベッチなど)。
その3 生物性の改善 微生物の富化、有害センチュウや土壌病害の低減。
その4 環境保全 シロカラシ、ひまわり、マリーゴールドなど。
 小麦を作付けした後に、上記のような目的をもって農家さんは、緑肥の種を選んで収穫後迅速に作業に取り掛かります。なぜか?もう北海道はお盆にもなると寒くなり(この夏もたいした暑いとはいえないけど・・・)、積算温度が足らなくなるため極力早めにまいて、緑肥の草丈の確保や有益性をだいしたいからです。
 うちもホクシンの収穫後(8月8日)、牛やさんに、麦稈ロールをとってもらった3枚の畑を選び、野生種えん麦を播種しました。
手順ですが、
1.あらかじめ肥料(窒素)と混じったえん麦の種子を用意します。(収穫前の忙しくなる前に)
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おや?ダイアモンドがえん麦にまざってるじゃないですか!!!ってそんなわけなくて、キラキラしているのは、硫安(硫酸アンモニウム)というポピュラーな窒素肥料です。麦稈の刈り株などの残さの分解促進と、えん麦の発育促進に一緒にばら撒きます。
2.うちでは、ダブルソイラといって排水性向上と、秋おこし(土を天地返しして、緑肥を地中に埋め込む
作業)を考え、深耕作業を施します。
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3.えん麦に覆土する目的と、麦の株を地中から切り離すため、ディスクもしくはパワーハローという作業機をつかって、完了です。
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4.雨がふるのを待って、発芽してきます。